こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
サブスクリプションビジネスで収益が伸び始めると、請求管理で問題が発生します。
それは、請求書の数が増えすぎるために起こる請求漏れという問題です。
この記事では、Web接客のSaaSを提供する企業へのインタビューでみえてきた請求管理における請求漏れのお悩みのポイントと、どのように改善できるのかをお届けします。
目次
サブスクリプションの請求漏れの悩み
「請求漏れを防ぐ仕組みがない・・・」
今回インタビューしたWeb接客のSaaS企業は、この悩みに頭を抱えていました。
この企業は、Webサイトなどでユーザーの行動を解析することで、個々のユーザーに合わせて接客ができるようにするWeb接客のサービスをSaaSで提供しています。
すでに顧客は数百社いるため、毎月の請求業務が大変になっています。
なぜ請求漏れが起きてしまうのか?
起業当初や新規事業立ち上げのフェーズなどで請求書の数が少ないときは、1件ずつ請求書を確認してもそれほど時間もかからず、請求漏れもほとんどないですよね。
一方で、サブスクリプション事業のように、請求書がどんどん増えていくビジネスにおいて、請求書の数が増えたときのことを想像してみてください。
たとえば、毎月の請求書が、100枚、200枚、300枚、、、と増えていくような状況です。
この状況で請求書を1件ずつ確認しながら、請求書の間違えを修正したり、営業担当者に請求内容を確認したりしていると、とても時間がかかりますし、人為的なミスが起きやすくなりますので、請求漏れも起きやすくなってしまいます。
サブスクリプションにおける請求漏れの3つのパターン
最初に、サブスクリプションの請求漏れが起きるパターンを分解してみますと、次の3つのパターンがあることがわかります。
- 請求書の作成し忘れによる請求漏れ
- 請求書の品目や金額の更新忘れによる請求漏れ
- 請求書の送付し忘れによる請求漏れ
それでは、それぞれのパターンを見ていきましょう。
請求書の作成し忘れによる請求漏れパターン
SFA(Sales Force Automation:営業支援)やCRM(Customer Relationship Management:顧客管理)などで受注管理がちゃんとできていないと、そもそも発行しなければならない請求書が作成されないままになります。
この場合、請求漏れが発覚するのは、顧客からの「請求書が送られてきていません」という連絡をいただいたタイミング、または、翌月以降で契約や請求書を見直していたときに請求漏れをたまたま発見するタイミングになります。
請求書の品目や金額の更新忘れによる請求漏れパターン
SaaSなどのサブスクリプションビジネスにおいて、請求書を1件ずつ確認していくことが往々にしてあります。
なぜ1件ずつ請求書を確認しないといけないのでしょうか?
その主な理由は、従量課金の請求があるからです。
サブスクリプションビジネスには定額課金と従量課金がありますが、それぞれで請求書の確認フローが異なります。
定額課金だけでサブスクリプションビジネスを提供している場合、毎月、同じ金額を請求していきますので、先月と同じ金額の請求書は確認する必要がありません。ただし、契約期間が切れているのに請求書を送ってしまう過請求、もしくは、プラン変更による請求金額の違いがあるときだけ、請求書を気にすれば良いかと思います。
ところが、従量課金でサブスクリプションビジネスを提供している場合には、従量実績を毎月確認して、従量課金を請求しないといけません。請求書を1件ずつ確認して、従量課金となる請求品目の請求額を書き換えていく必要があります。請求額を書き換えた場合には、請求額の間違えをなくすために、その請求額で問題がないことを再度確認することになります。
請求書の送付し忘れによる請求漏れパターン
請求書の作成後には、請求書を送付することになります。
請求書の送付には、紙とメールの2種類あります。
- 紙で送付する場合には、請求書を印刷して、封筒に封入する
- メールで送付する場合には、請求書をPDFファイルにして、メール添付で送信する
どちらの方法でも営業担当者や経理担当者が請求書を1件ずつ確認して、請求書を送付することになります。
毎月数百枚の請求書を1件ずつ確認するのはとても骨が折れますし、修正すべき請求書を修正せずに見逃してしまうミスがでてしまいます。
サブスクリプションの請求漏れを防ぐには?
サブスクリプションの請求漏れのパターンを3つ見てきましたが、それでは、請求漏れを防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?
請求漏れ防止のポイントは以下の3つがあります。
- 従量課金の請求額は手作業で調整しないようにする
- 営業担当者が手作業で1件ずつメールを送らないようにする
- アラートで請求漏れを発見できるようにする
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
従量課金の請求額は手作業で調整しないようにする
請求書を作成するときに、従量課金の請求額を1件ずつ手直しすると、どうしても入力ミスなどで請求額を間違えてしまうことがあります。
そのため、SFAやCRMで従量課金の請求額を確定させたデータをもとに、請求書を一括して作成できるシステムを検討してみてはいかがでしょうか。たとえば、請求データをCSVファイルで一括インポートできるようなシステムが適しているかと思います。
営業担当者が手作業で1件ずつメールを送らないようにする
請求書を1件ずつPDFファイルに変換して、メールに添付していく作業は、とても面倒な作業です。
当然、毎月、送らなければならない請求書の数が増えれば増えるほど、請求書の送付漏れやメールの宛先間違いのリスクもでてきます。
そのため、請求メールを一括して送付できるシステムでリスクを減らしましょう。
アラートで請求漏れを発見できるようにする
請求漏れを無くすためには、請求書発行の業務で属人化を減らして自動化することが理想です。
しかしながら、すべてを自動化できたとしても、SFAやCRMに登録されている契約データ自体が間違っていたり、途中で営業担当者が請求書を間違えて書き換えてしまったりするイレギュラーは起こりえます。
イレギュラーが発生した場合は、人が対応しないといけませんので、アラートを出して、発見できる仕組みを構築してみましょう。
たとえば、SFAやCRMの契約管理側で請求金額を保持しておき、送付する請求書の金額同士を総額などで比較できればイレギュラーを発見しやすくなるのではないでしょうか。
まとめ
サブスクリプションビジネスでは収益が伸び始めることで、請求漏れという問題が起きやすくなります。
この問題は、請求書の数が増えすぎてしまうことで起きるため、請求管理に関わる担当者を増やしても根本的には解決しません。
請求漏れを根本から無くすためには、属人化を減らして、請求管理業務を自動化することが理想です。
請求書数が増えるたびに、人為的なミスも増えていきますので、早め早めに請求書発行のシステム化などの改善策を検討しましょう。
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