請求書が届かない場合でも支払義務はある?請求書発行の催促は必要?

こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。

企業間取引の中で、請求書は代金の支払いになくてはならない証憑のひとつになっています。請求書がなければ支払い処理ができない、そんな業務ルールにしている企業がほとんどではないでしょうか。

取引があった以上支払いをするべきだけれど請求書が届かない、だから支払い処理をすることができない、こちらから催促するべきなのか…、経理担当者なら誰しも、請求書が届かないことで業務が滞り、ストレスを感じた経験があるのではないでしょうか。債権があるのは先方なのに、こちらから催促することに違和感を覚える人もいるかもしれません。

この記事では、請求書が届かない場合の支払義務について、またその場合の対処法などについて解説します。

請求書が届かない場合でも支払義務はある?

結論からいうと、請求書が届かない場合でも支払いの義務は発生します。請求書はあくまでも、入金を行うように請求する書類です。

取引内容についての認識違いや、支払期日などについてのトラブルを防止するために、特に企業間取引においてはやりとりされるのが一般的ですが、発行義務がある書類ではありません。

詳しくみていきましょう。

支払いの義務は請求書の発行には左右されない

先ほど説明したように、請求書が届かない場合でも支払いの義務は発生します。

なぜならば、請求書を発行するための手数料としてではなく、取引に基づく代金としての支払いだからです。

商品やサービスの契約をし、取引をした時点で支払の義務が発生しています。この後に発行される請求書があろうがなかろうが、すでに支払の義務は発生しています。

請求書は、企業間で、またそれぞれの企業内での業務を円滑に行うために発行されていると理解しましょう。

支払いをしなかったらどうなる?

請求書が届かない、これを理由に支払いをしないままにしてしまうと、のちのち大きなトラブルに繋がる可能性があります。

取引が成立後、代金の請求がないままに5年を経過すると支払義務は消滅します。

参考:第166条第1項|民法

しかし、先方では何度も請求書を送っているのに、それがなんらかのトラブルで自社に届いていないだけかもしれません。

「なんども請求書を送っているのに支払いをしてくれない」と悪質な取引先と認識されてしまうかもしれず、最悪の場合は、裁判所を通じた法的手段を取られてしまう可能性もゼロではないのです。

「請求書が来ないから払わない」などと間違っても安易にとらえないようにしましょう。

下請法に注意しよう

自社が親事業者で、取引相手が下請け事業者にあたる場合はさらに注意が必要です。

請求書がないことを理由に、支払いが物品などを受領した日から60日を越えた場合、たとえ取引相手の了解を受けていても「親事業者の禁止行為」に該当します。

参考:下請代金の支払遅延の禁止(第4条第1項第2号)|下請法

下請法は、親事業者による下請事業者への優先的地位を利用した取引の不公平を禁止する法律です。

下請法に違反した場合は、会社名の公表や是正勧告などの厳しい罰則と社会的なリスクが待っています。「知らなかった」では済まされません。自社にとって下請事業者にあたる取引先どうかだけでも、最低限確認しておきましょう。

請求書が届かない場合は催促したほうがいい?

支払いの義務があることはわかったけれど、請求書がないと支払いの処理に進めない…、この場合はどうすればいいのでしょうか。

お金を「もらう」という表現に代表されるように、支払側が受取側に請求書の催促をするのはなんだか腑に落ちない方もいるかもしれません。

しかし、債権・債務という言葉で考えてみるとわかるように、支払側には「支払う義務」があるのです。請求書を催促することは、自社の義務を果たすために必要な業務だととらえてください。支払いの処理に請求書の受け取りが必須であれば、相手先に請求書を催促しましょう。

自社内で請求書の受け取りが必須でない場合は、取引先に支払い内容(取引内容や支払金額、支払先、支払期日)を確認したうえで支払うといいでしょう。

取引先に請求書を催促するときのポイント

取引先に請求書を催促する場合、どのような手順が考えられるでしょうか。ひとつひとつみていきましょう。

連絡手段は電話でもメールでも構いませんが、メールだけでは確実性に欠けます。確認事項が多い、電話だけでは不安だという場合は、メールで問い合わせの概要を送ったうえ、電話で問い合わせをするといいでしょう。

まずは発行済かどうかを確認する

受取側で「請求書が届かないから発行してほしい」という状況でも、この原因は様々です。詳しくは後述しますが、請求書が届かない原因として考えられることはいくつかあるからです。

もちろん、先方が請求書の作成をしていない、もしくは作成しても発送をしていなかった可能性もありますが、郵便トラブルや実際には届いていたのに受取側のミスで紛失してしまった可能性も大いに考えられます。

まずは、先方で該当の請求書が作成されているか、発送されているかどうかなどの状況を確認してもらいましょう。

「支払いをするために請求書を確認したいのですが、発行されていますでしょうか」などと、丁寧な口調で連絡するようにしましょう。請求書は企業間で当たり前にやり取りされている書類とはいえ、先方に発行義務がある証憑ではありません。たとえ支払い期日が迫っているような場合でも、相手を責めるような口調にならないように注意しましょう。

請求書が未発行だった場合

請求書の作成漏れや発送漏れなどが原因で、そもそも受取側に発行されていなかった場合はすみやかに発行してもらえるようにお願いしましょう。

全ての取引に対して、請求書を発行することを当たり前としていない事業者もゼロではありません。その場合は、自社の業務フローに請求書が必要なことを説明し、発行をしてもらえないか相談しましょう。

発行をしてもらえる場合は、こちらの支払予定も伝えた上で、いつごろまでに作成・発行をしてもらえるのか確認しましょう。

それでも請求書を発行してもらえない場合は、自社で支払通知書などを作成して取引先に交付し、内容を確認してもらう方法も考えられます。

請求書がすでに発行済だった場合

取引先で滞りなく請求書を作成・発送していた場合、受取側になぜ請求書が届かなかったのか、その原因を究明することはかなり難しくなります。

取引先では投函やメール送信などですでに発行しているのですから、この場合は「再発行」をお願いしましょう。

取引先に落ち度はなく、再度発行してもらう手間をお願いすることをふまえ、丁寧な対応を心がけましょう。

また、今後同じようなことが起こらないように、自社内の業務フローを見直すことも大切です。

何度も同じことが続いてしまうと、取引先にも不信感を与えてしまいます。

状況に応じて先方と一緒に今後の対策を考えていこう

請求書がすでに発行済だった場合においても、発行日から支払期日までの期間が短い場合などもあります。

この場合、取引先で滞りなく請求書の作成と発行を行い、郵便トラブルなどもなく支払い担当者に届いたとしても、かなりスケジュールがタイトになってしまいます。途中の作業にひとつでも小さなミスやトラブルがあれば、とたんに「請求書が届かない」状況になってしまうのです。

このように、先方の状況を確認する中でなにか工夫できるようなことがあれば積極的に相談してみましょう。

例えば、請求書の送付方法を郵送からメールに変えてもらう、送付方法は郵送のままで投函日にFAXやメールで連絡をいれてもらうなどすると、スムーズに支払い処理まで進めることができるでしょう。

取引先の負担にならない範囲で、お互いの業務がよりスムーズに動くための協力関係を構築できると、今後何かトラブルがあった際にも大きな問題にはなりづらくなります。

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受取側でもできる対策とは?

請求書が届かない場合、相手の問題だから、自社でできる対策なんて何もないと思っていませんか?

確かに先方のミスを防ぐことはできません。しかしそれでも、自社でできる対策はあるのです。対策をすることで、先方の発行漏れにいちはやく気付くことができます。さらに請求書の発行漏れを先方に催促する際に、やりとりがスムーズになる効果も期待できます。

具体的にみていきましょう。

郵送で受け取る場合

あなたの会社の郵便業務を一度確認してみましょう。

1日の中でだいたい何時くらいに郵便物が届き、届いた郵便物を宛名ごとに分類する担当者は誰で、何時くらいにその業務を行っているのかを知っていますか?

請求書を郵送で受け取っている場合、請求書が担当者に届かなかった原因がわからないケースも多く存在します。

先方には発行した請求書控えも残っているけれど、投函したかどうかもわからない、そして自社の担当者には届いていない、このようなケースの場合、先方の投函し忘れなのか、それとも自社内で郵送物がどこかにまぎれてしまったのかは誰にもわかりません。

先方の投函忘れはこちらでは未然に防ぐことはできませんが、届いたはずの郵送物が自社内で行方知れずになってしまっていたとしたら、これは郵便業務の流れを見直すことで対策ができるわけです。

届いた郵便物を社内の担当者ごとに分類し配布する、アナログな業務だからこそ、郵便物紛失のリスクは意外に高いことを覚えておきましょう。

届いた郵便物が社内で行方知れずになってしまうケースは、例えば以下のようなケースで起こります。

  • 郵便担当者が郵便物を配布する際に受取相手のデスクに置き、さらに別の担当者が別の書類を郵便物の上に重ねて置き、受取人は郵便物の存在に気付かずに別の書類と一緒にしまいこんでしまった
  • 郵便担当者が多忙で、社内に配布する業務を後回しにするうちに他の書類にまぎれこんでしまった
  • 郵便担当者が社内に配布中に落としてしまった

落としてしまうなんてありえないと感じるかもしれませんが、郵便物はサイズもまちまちです。そのためほかの書類に紛れやすく、特に小さいサイズのものは落としてしまうリスクが思いのほか高いものです。

これを機に、社内の郵便業務がどうなっているのか確認しておきましょう。

上記のリスクを減らすために、郵便業務を行っている総務や管理部門の部署内に郵便コーナーを設置し、郵便担当者が配布しに行くのではなく、受取人が自分の都合で取りに行くなどの工夫をするのもおすすめです。

メールで受け取る場合

メールで請求書のやり取りをしているケースも多いでしょう。メールでやりとりをすることで相互に受発信の記録が残り、後から記録をさかのぼることも容易です。しかしその一方、毎日大量に届くその他のメールに紛れてしまったり、それらと一緒に誤って消去してしまったりするミスも起こりえます。

メールで受け取る場合は、フィルタリング機能を活用し請求書専用の受信フォルダを作りましょう。そうすることで他のメールに紛れにくくなります。また、メールの受信者を担当者ひとりだけではなく、経理部門で複数人に設定することでも紛失のリスクを減らすことができるでしょう。

受信に設定できるアドレスがひとつだけの場合は、複数人で確認できるメールアドレスを活用することもおすすめです。

システムツールや専用サイトで受け取るのがおすすめ

システムツールや専用サイトを使って受け取った請求書を管理することが、いろいろな工夫に勝る最適の対策といえるでしょう。

システムツールを使って請求書をやりとりすることで、簡単に削除できなくなります。誤って消去してしまうことはなくなるでしょう。

万が一誤って消去してしまったとしても、再ダウンロードや消去の履歴を確認することなどができるでしょう。

取引相手に再発行を求める際にも、受け取りや消去の履歴を確認したうえで連絡する方がスムーズにすすむはずです。

まとめ

今回は、請求書が届かない場合の支払義務について、また催促をする場合のポイントについてみてきました。

支払いをせずにそのまま放置することは、下請法違反や裁判所を通じた申し立てに発展するなどの大きなリスクをはらんでいます。

また、会計処理においても「未払費用」「未払金」「買掛金」勘定を残すことになり、その手間も生じます。請求書が届いていないことに気付いたら、すぐに自社内の状況を確認し、早めに取引相手に請求書の催促の連絡をしましょう。

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