こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を聞くことが多くなりました。DXとは「デジタル技術などを用いてビジネスモデルの変革や業務プロセス等を変革すること」と定義されていますが、これは製造業の保守・メンテナンスサービスでも活用することができます。
なかでも必須となる入金消込の作業は、システム化(DX化)することによって、業務の効率化を図ることができます。
保守・メンテナンスサービスの入金消込
製造業などを営む法人で一定期間にわたる保守・メンテナンスサービスを行っており、サービスの完了後に代金を受け取る契約を結んだ場合、会計上は売掛金を計上します。その後、代金が入金された際に売掛金を消去することになりますが、これらの一連の作業を「入金消込」と呼び、下記のような仕訳で処理します。
仕訳例1:X1年4月1日、A社に対する3か月間の保守サービスの提供を開始した。なお、サービスの代金300,000円は期間満了時に受け取る。
借方 | 貸方 | ||
科目 | 金額 | 科目 | 金額 |
売掛金 | 300,000 | 売上 | 300,000 |
仕訳例2:X1年6月30日、A社に対する保守サービスの提供が完了した。代金は当社預金口座に振り込まれた。
借方 | 貸方 | ||
科目 | 金額 | 科目 | 金額 |
現金預金 | 300,000 | 売掛金 | 300,000 |
上記のような消込作業は、売掛金のほか「前受金」を計上した際にも行う必要があります。保守・メンテナンスサービスを提供する法人では、他業種より売掛金や前受金を計上する頻度が多いことから、次の項目で紹介するような問題点や課題が発生します。
入金消込の問題点や課題
会計上の入金消込の仕訳は、上記項目で説明したように単純な処理となりますが、実務では複雑になります。表計算ソフトを使用した一般的な入金消込の流れは以下のとおりです。
入金消込の流れ
①銀行口座の入金情報を取得 ②表計算ソフトなどに入金情報を転記 ③金額・顧客名と請求情報を突き合わせる ④各情報が間違いなければ消込(仕訳)を行う |
ここで発生する問題点・課題は、
・顧客名が請求情報と異なる、複数の振込名義で入金されることがある ・銀行手数料などにより請求金額と実際の入金額に差異が発生する ・1つの顧客と複数の契約をしている場合、合算された金額で振込される ・顧客数が増えると消込作業に時間がかかり、ヒューマンエラーのリスクも高まる |
となります。上記のような問題点や課題を解消する近道は「システム化(DX化)」です。以下の項目では、入金消込をシステム化するメリットを紹介します。
入金消込をシステム化(DX化)するメリット
表計算ソフトなどで入金消込を行う場合、請求情報と入金データを1件ずつ照合しながら手動で消込をしていきます。前の項目で説明したとおり、顧客が増えるほど時間がかかり、入力ミスなどのヒューマンエラーが起こるリスクも高まります。
入金消込をシステム化(DX化)すると、消込作業の大部分を自動化することが見込めるため、業務の効率化やミスが発生する可能性を抑えることができます。具体的には以下のようなメリットがあります。
入金消込をシステム化した際のメリット
・過去の振込記録と顧客データを紐づけし、自動で消込を行う ・過去の請求情報と同じ記録があれば自動で消込を行う ・顧客ごとに請求金額を計算できるため、複数契約の入金にも対応できる ・消込処理の自動化により、作業にかかる時間が短縮できる |
まとめ
保守・メンテナンスサービスを行う製造業では、入金消込の作業は必須の作業であり、顧客数が多くなるほどミスが起こりやすい業務です。システム化をすることにより、消込の自動化や作業時間の短縮などが見込めるため、スタッフをほかの作業に回し、労働生産性を高めることも期待できます。
入金消込で悩みがある法人の経理担当者や経営者の皆さまは、DX化を検討し業務効率を高めてみてはいかがでしょうか。
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