こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
一般的な企業では売上高が大きいことが重視されるため、社内の営業部門でも販売の促進に重きがおかれます。企業の目的が利益を得ることである以上、売上の獲得が第一であることは確かなのですが、その一方で販売を優先するあまり代金の回収が疎かとなってしまう可能性があることも事実です。
企業の取引は販売して終わりではなく、代金を回収してはじめて完結することとなりますので、請求・回収業務まで確実に行っていくことが重要です。
以下では、請求・回収業務の内容と、手作業で行うメリットとデメリットについて優しく解説していきます。
目次
請求・回収業務とは
請求・回収業務というのは、その名のとおり、請求書を発行して代金を回収する業務です。一見すると単純な定型業務のようにも思われますが、実は、請求業務を適切に行っているか否かが代金回収に大きな影響を与えることとなります。
例えば、営業担当が物品を販売したにもかかわらず、社内で納品処理を行っていなかったとします。すると、請求書の発行が行われないため、当然、代金の回収も遅れることとなってしまいます。一般的な取引先であれば支払いの意思をもって取引を行っていますので、多少の請求書の遅れは問題とならないかもしれませんが、数ある取引先の中には支払いの意思がない悪質な取引先もあることから、そのような取引先に有利な状況とならないよう、自社のルールに則って適切に請求を行う必要があります。
また、請求書を発行するタイミングも代金回収に大きな影響を与える要因の1つです。
例えば、得意先が当月中に到着した請求書だけを翌月に支払う取扱いとしている場合、自社が取引を月末に締めてから請求書を発行したのでは請求書の送付が間に合わず、入金が一か月遅れてしまうこととなります。このような場合には、月末付近の取引を一部取り込むことができなかったとしても、月末前に取引を一度締めてしまって、当月中に請求書が届くようにするというのも、代金回収の観点からは大切なことであると言えます。
請求業務を手作業で行うメリット
このように、代金を回収する上で重要な請求業務ですが、多くの中小企業では手作業で行われています。
システム化を行わず手作業で請求・回収業務を行うことにはメリットとデメリットの両方があります。
例えば、メリットの1つとして挙げられるのは、請求書の発行を手作業で行えば毎月のシステム利用料金が発生しないということです。
システム化を行うと、使用量の多寡にかかわらず一定の利用料金が発生します。取引先が多数に渡る場合には、さすがに全ての請求書を手作業で作成するのは困難ですので、システム化を検討する必要がありますが、取引先がそれほど多くない場合には利用料を支払ってまでシステム化を行う必要は感じられないかもしれません。
また、営業部門と経理部門がシステムを介さずに対面で書類をやりとりすることによって、取引先に関する情報が共有されるメリットもあります。
取引先からの代金回収にあたっては、取引先の資金繰りや経営状況の悪化について速やかに把握できる体制が必要です。そして、取引先と直接やりとりしている営業部門は、このような取引先の情報を最も把握している部署でもあります。営業部門と経理部門が情報を共有することによって、経理部門でも取引先の状況を把握することができるのです。
請求業務を手作業で行うデメリット
これに対して、請求業務を手作業で行うことのデメリットは以下のとおりです。
最も大きなデメリットは、先のメリットの部分でも述べましたが手作業で請求書を発行している場合、売上が増加してくると請求書の作成に時間がかかりすぎて他の業務に手がまわらなくなってくることです。売上がそれほど大きくなく、取引先の件数が少ないうちは、請求書を1枚ずつ手作業で作成していても問題ないかもしれませんが、取引先が多くなってくるとシステムにより自動化して業務を効率化する必要がでてきます。
万一、請求書の発行が遅れてしまった場合、取引先の支払いが遅れてしまう等、回収業務に悪影響を及ぼすのはもちろんですが、その影響は自社だけでなく、取引先にも及びます。
例えば、取引先の立場からすれば商品を購入した場合、請求書の到着によって仕入金額を客観的に確認することとなりますが、その請求書の到着が遅れると仕入金額の確定ができず決算業務に遅れがでてしまうこととなるのです。
請求・回収業務のシステム化
このような手作業のデメリットを解決するためにはシステム化が必要となりますが、近年はクラウドサービスにより、請求・回収業務を効率化するための様々なシステムが提供されています。
これらのシステムを利用することにより、以下のような様々なメリットを享受することができます。
1. 請求書発行の効率化
システム化によって、請求書の発行を自動化できることはもちろんですが、請求書を電子データで作成して取引先に電子メールで送信することにより、さらに請求業務を効率化することができます。
請求書の電子化により請求書を封筒に入れて投函する作業がなくなるほか、郵送料の節約にもなります。
2. 請求書のテンプレートの利用
システムでは、標準的な請求書のテンプレートが用意されていますので、様式の統一化を図ることができます。
特に2023年10月からはインボイス制度が導入されますので、請求書に登録番号の記載をする等、請求書の様式変更が必要となります。
しかし、このような対応もクラウドサービスの提供者側で行ってくれるため安心です。
3. 見積書との連携
手作業の場合は、見積書と請求書は別々に作成しなければなりませんでした。しかし、システム化により見積書のデータを連携して請求書を作成できるようになります。見積書の内容を手作業で転記する必要がありませんので転記ミスもなくなります。
4. 営業部門との情報共有
さらに、最近のシステムでは、営業部門との情報共有もシステム化によりスムーズに行うことができるようになっています。
代金の回収業務は、取引先との接点がある営業担当が行うのが一般的ですが、入金の状況について営業担当と情報共有することができることにより、迅速な回収対応が可能となります。
5. 災害対策
クラウドサービスによるシステムを利用すると、請求書のデータは自社のパソコン内ではなく、クラウド上に保管されることとなります。
クラウドサービスでは、バックアップ等によってデータを保護していますので災害等があった場合にもデータの消失を防ぐことができます。
6. テレワーク対応
経理業務は、請求書が会社に紙で届くことが多いこともあり、テレワークが難しい業務です。しかし、クラウドサービスを利用していれば、少なくとも請求書の発行業務については完全に電子化することができますので、テレワークで業務を実施することができるようになります。
まとめ
以上、請求・回収業務の内容と、手作業で行うメリットとデメリットについて解説しました。
現行、手作業で業務がうまく回っていたとしても、売上増を目指すのであれば、いずれはシステム化の検討が必要となります。
どのシステムを使用するかを検討して実際に導入するまでの工程は時間をかけて慎重に行う必要がありますので、今のうちから先を見据えて検討を始めておくのがおすすめです。
また、近年の電子化の流れを踏まえると、システムを検討する際にはクラウドサービスによるシステムを選択肢に入れておくべきでしょう。クラウドサービスには、導入前に無料のお試し期間を設けているところもありますので、利用してみると良いと思います。
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