年次の決算書作成に必要な売上計上をまとめるポイント【インタビュー】

年次の決算書作成に必要な売上計上をまとめるポイント

こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。

決算書の作成は決算月から2ヶ月が期限となっています。税務署への提出がその期限で規定されているからです。

自社で決算する場合は、ギリギリの作成でも間に合うかもしれません。しかし大抵の会社は税理士に依頼されています。

つまり税理士に作業いただくことを考えたらもう少し早くに数字をまとめなくてはいけません。

この記事では、顧客コミュニティ管理サービスを提供しているSaaS企業へのインタビューから見えてきた、年次決算における売上計上業務のお悩みと、その解決策をお届けします。

取引量の多い売上計上業務が決算に間に合わないことへの悩み

今回インタビューした企業は、顧客コミュニティ管理サービスを提供するサブスクリプション事業を展開しています。

提供しているサービス自体の数は多くはなく、メインのサービスに集中して提供しています。しかしユーザー数による従量課金的なプランのため、毎月の確認と変更が必要となっています。

具体的なお悩みは以下の通りでした。

  1. 契約月初は日割り計算しているため、売上を計上するために日割り計算作業量が非常に多く、そのため毎月の入金消込の確認にとても時間がかかる。
  2. 月をまたいでの従量課金の計上処理もある。例えば、利用料は締め日が到来しないと分からないため、月末を締め日としていたら請求書の発行が早くても翌月の初めになることもあるため把握しにくい。
初月の売上計上額の日割り計算が大変

従量課金型とは:課金方式の一つで、使用料や利用したデータ量、時間、人数などの実績に応じて料金を計算する方式です。あらかじめ単価が決められていて一定の期間で区切ります。その実績に単価を乗じて計算します。

現在の​売上計上業務​の流れ

今回インタビューした企業では、年次決算でどのような流れで売上計上を行っているのでしょうか。具体的にみていきましょう。

まず、月間契約のユーザー様や年間契約のユーザー様からの利用料をエクセルで管理しています。

従量課金型のため、請求時期が翌月以降となる月間契約の場合、数ヶ月分の契約料と初期費用とを合算して請求しています。年間契約の場合は1年間の契約料を一括で請求しています。

月間契約と年間契約のどちらの契約でも、初月は日割りにしているため、初月の売上計上額を日割り計算しています。そのために作業量が多くなり手間がかかっています。

請求書は、請求書発行システムを利用して作成しています。

支払は銀行振込で、入金消込はスプレッドシートで管理しています。
複数人が同時に作業できるようにしているため現在あまり手間はかかっていません。

請求書発行システムと会計システムを連携させて手作業をなくしていく

ここからは、現在作業量が多く手間がかかっている年次決算の売上計上を、どのように改善していけるかを考えていきます。

請求書を見ながらの会計ソフトへの入力は、作業と確認とで2段階の作業が必要なために余計に時間がかかります。

そのため、請求書発行と会計のシステム同士を連携させましょう。作業の手間が省け、精度も高くなります。

リアルタイムに会計の数字を管理して決算書のまとめを素早く終える 

預金通帳の入力は毎日行うのが理想です。最低でも2〜3日に1回は入力できるようにしておきます。

最近の会計ソフトはほとんどがネットバンキングからCSVなどでデータを取り込むことで入力が完成しますので、ネットバンキングの登録をしておきましょう。

会計基準を現金主義から発生主義に変える

会計基準を現金主義から発生主義に変更します。

会計基準は会社の会計入力のルールです。
例えば、売上をいつ計上するかは2つのパターンがあります。

ひとつは現金主義です。支払があった時を売上計上の日とすると、会計上は売掛金が残らないので消込作業がなくなり簡素化されます。
しかしその反面、エクセルなど他のシステムで入金確認作業が必要になってきます。
また、入金がない場合は、いつまで経っても売上を計上できません。

そしてもうひとつが発生主義です。こちらは請求書を発行した時を売上計上の日として考えます。
売掛金として処理するので入金されたら消込ができますし、お金が入らなかったら売掛金が残ります。
入金消込も会計ソフトでできるようになります。

しかし会計基準は設立時に決めるものなので、簡単に変更はできません。
会計基準を変えたい場合は顧問の税理士に相談して整えていきましょう。

取引量の少ないうちに会計処理の仕組みを整えよう

年次決算の売上計上をまとめるためには、会社の規模が大きいほど作業量が増え、煩雑になってきます。

それは、取引量が増えることで、請求書発行、入金消込、売上計上、債権回収の業務量がだんだんと肥大化していくためです。

そのため、取引量の少ないうちに適切な処理をする会計の仕組みを整えておきましょう。売上計上の正確な数字をスピーディーに拾うことができ、精度の高い決算書を早く作成できます。

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