こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
サブスクリプションビジネスが定着しつつある昨今、提供されるサービスは動画配信や電子書籍に留まらず、洋服や車・家具・家電など、様々なジャンルへと広がりを見せています。
ターゲットが個人向けのものから企業向けのものとあり、利用者にとっては自分に合ったサービスを長く受けられる、選択肢が増えるといった傾向がまだまだ続くでしょう。
このように拡大しているサブスクリプション型の事業をまだ展開していない企業においても、新たにサービスとして提供しようとしているケースが増えていると耳にします。
今回、将来的にサブスクリプション型の事業を拡大しようとしているセキュリティ機器の販売保守企業にインタビューをしています。この記事ではインタビューの内容から、サブスクリプション事業の拡大の可能性がある場合に経理担当者が注意したい点、特に請求業務における注意点や準備事項を検討します。
目次
サブスクリプション型の事業への期待
今回のインタビュー先の企業では、防犯カメラ・防犯ゲート等のセキュリティ機器の販売やそれらの保守サービスを提供しています。現在はその売上の多くが単発販売です。定額保守などのサブスクリプション型のサービスの提供はまだ全体の10%程度ですが、今後はサブスクリプションの割合も増やしていく計画だそうです。
一般的にサブスクリプション型でサービス提供を行うことで企業としては以下のようなことが期待できるといわれています。
- 継続的な売上が得られる
- 新規のユーザー獲得につながりやすい
- 契約の継続期間や利用状況などのデータ活用(サービス改善・マーケティング等)
サブスクリプション型のサービスはさまざまな業界で展開されていることもあり、ユーザー側としても受け入れやすいものでしょう。特に、こちらの企業で取り扱っている保守サービスは、利用期間を長く想定しているユーザーが多いこともありサブスクリプションビジネスと親和性が高いと言えます。これらのメリットを期待して多くの企業が既存のサービスをサブスクリプション型に移行したり、新たな事業として参入したりしています。ただし、新たなサービス・事業を展開する場合、経理担当者としてはその経理処理の流れを事前に確認し、スムーズに業務が行えるように準備をしなければなりません。
企業が抱える課題
サブスクリプション型サービスの事業拡大を見据えている企業では、抱えている課題はないのでしょうか。経理担当者から課題や今後への不安をお聞きしました。大きく以下の2点が課題と感じるそうです。
- 請求書の発送に手間がかかっている
- 今後のために請求業務の全体を簡素化したい
このようにすでに請求書発行の業務に課題を感じていらっしゃるようでした。サブスクリプション型のサービスの比率が増える前に、課題の解決に向けて業務内容の詳細を把握して課題の要因を整理する必要があります。
また、サブスクリプション型でのサービス提供が増えるという計画であれば、そのサービスにおける請求業務の特徴や注意点も合わせて確認しておくことも大切です。請求業務の変化に対応できるような体制づくりがポイントになります。
現在の請求業務とその問題点
インタビュー先からお聞きした請求業務の内容から、現在の業務における問題点をさらに深掘りしていきましょう。
こちらの企業では請求書はほとんどが紙で発行を行い、郵送をしています。現在は単発での防犯カメラや防犯ゲート等のセキュリティ機器の販売が大半ですが、定額の保守契約の請求書もあります。請求のサイクルは年額と月額とがあり、請求書の発行のタイミングにはチェックが必要です。
インタビュー先の担当者の話のように、最も大きな課題はほとんどが請求書を紙ベースで発行して郵送しているという点です。請求書が紙ベースの場合、コストや担当者の業務負担、作業の効率性の点からデメリットがあるのです。
まず、印刷や郵送のためにコストがかかる点です。事業が拡大すれば、請求書の発行枚数や郵送にかかる料金は増加します。また、紙で請求書を発行するにはシステム等で作成を行い、印刷・押印や封入作業など、発送をするための工程がいくつもあります。作業工数がかかるため、担当者の業務負荷が多くなりやすのです。
加えて、送付した請求書の控えを紙でファイリング保管していると、以前作成した請求書を確認したい場合にその請求書を探すために時間や手間がかかることになります。サブスクリプションサービスの提供が増える前に、この紙での請求書発行を改善することがカギとなりそうです。
サブスクリプションならではの請求業務の特徴にも要注意
先述の通り、まずは紙での請求書発行の改善の必要性が明確になりました。それに加え注意したいのは、サブスクリプションサービスにおける請求業務の特徴です。
サブスクリプションのサービスは請求の期日の都度、顧客への請求を行います。事業規模が拡大し、顧客数が増えれば、全体の処理数が増えるだけでなく付随するチェック作業の負荷も増大します。サブスクリプションのサービスでは顧客ごとに請求する期日(年額・月額)の違いや請求金額が異なるケースはよくあります。これらの作業が非効率さを生んでしまう可能性があるのです。
加えてサブスクリプションの特性として、前受金や売掛金が発生しやすい点にも注意が必要です。企業によっては請求情報の管理と前受金・売掛金の管理を別システムで行っているなど、システム間の情報の整合性を確認する作業を行いながら処理を進めているケースが多くあります。管理すべき情報が点在することで作業の手間が増えがちです。
請求書発行業務を簡素化するための対策
紙での請求書の発行という課題やサブスクリプション特有の管理面の問題を解決するためには、システム化が最も有効です。特に、以下のような面でメリットが得られる対策になります。
まずは請求書発行に強いシステムで業務を簡素化
- 請求書送付をメールで送付できるシステムを利用する
- 請求書発行・前受金管理・入金消込が一気通貫で行えるシステムを利用する
請求業務のシステム化によるサブスクリプション事業拡大へのメリット
請求書の電子化で請求業務がスムーズに
- 請求書の発行(紙の出力)、発送作業の業務がなくなる
- 印刷する紙や郵送にかかる費用の削減
- システムのチェック機能で作業ミスの防止
- 電子化にすることで過去の請求書を調べやすい
- 紙の請求書の保管場所が不要でペーパーレス化を実現
請求業務の他にもメリットがある
- 請求業務がスムーズになると他の業務に人員や時間を割り当てられる
- 電子的なツールでの社内情報共有が円滑化
- 社内書類のデータ管理の簡略化の一環になる
- 社内への電子化浸透を促進
一元管理ができるシステムなら尚良い
サブスクリプションビジネスにおいては、請業務だけでなく、前受金や売掛金の管理も重要な業務となります。請求情報の管理と前受金・売掛金の管理が一元管理できるようなシステムを導入すれば、システム間の情報の整合性をチェックする手間もなくなります。
たとえば、請求額と入金消込の金額のチェックがしやすい、収益の按分計算が自動化できる、などのメリットがあります。管理すべき情報がひとつのシステムに集中することで作業効率が高まり、ミスを減らし、業務の進捗も見えやすくなるでしょう。
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