こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
スポーツジムの運営などのフィットネス企業は健康志向の高まりとともに注目を集めているビジネスです。料金体系はチケットの購入など前払いすることが多く、チケット代は前受金として経理上把握されます。前受金管理にはどんな問題が生じるのか、どのような業務効率化が考えられるのか、これらについて本稿では解説します。
前受金とスポーツジムの料金体系
前受金とは、商品やサービスを顧客に提供した日付よりも顧客から代金を受領した日付(入金日)の方が先行している場合の、その代金のことを意味します。簡潔にいうと前払いされたお金のことです。前受金を受け取ると、商品やサービスを提供する義務が生じるため、貸借対照表は負債とされます。前受金は社内のキャッシュを増やすために有効な手法ではありますが、前受金自体は自分の資金でないことには注意が必要です。
前受金に関連する料金体系として、スポーツジムでのチケット制はすぐに想起されるところです。具体例をあげると、レッスン1回に対して通常は3000円の料金がかかるところを、チケット(レッスン5回分)を総額12000円で販売するようなケースがあります。利用者にとってはレッスン1回当たり2400円という割引価格で受けることができ、運営側にとっては現金を先行して入手でき財務面での融通性が生まれます。チケット制は双方にとってメリットがあり、多くのスポーツジムが料金体系として採用しています。
しかし、チケット購入に伴って支払われた現金は、勘定科目としては前受金とされ負債になります。そして、前受金を売上に計上するタイミングは、実際の役務提供がなされた時点となるのです。利用者がレッスンを受けて初めて売上に計上できるわけですが、代金支払から売上計上までは時間的な間隔が空いてしまいます。しかも、実際に役務提供があったかどうかという現場の状況を把握したうえで売上を計上しなければならず、現場との連携が不可欠であることから経理担当者にとっては負担が大きいものとなってしまいます。前受金の管理をいかに正確かつ迅速に行うかという、前受金管理が切実な問題となるのです。
前受金管理をシステム化で効率化するには
前受金管理を現状ではエクセルやスプレッドシートで行っている会社が少なくないです。しかし、経理担当者が手入力を行い、目視によって内容を確認するとなるとミスが生じるのは避けられません。役務提供が突発的に中止される場合もあり、そのような場合に手入力で修正するのは現実的ではないでしょう。
そうだとすれば待たれるのは前受金管理システムの導入です。システム化すれば入金予定日と役務提供日の入力を行うだけで煩雑な計算はシステム上で行われます。日割計算などの細かな計算も請求単位でシステム上で行われます。また、解約があった場合も返金するかどうかを入力するだけで、わざわざ契約書を確認して処理する必要もありません。さらに、会計システムと前受金管理システムを連携させることで会計ソフトへの入力の手間も省けます。このようにシステム化によって大幅な業務の効率化を図れるのです。
まとめ
スポーツジム・ビジネスはコロナ禍により打撃を受けているとはいえ、大きな可能性を持った分野であることは間違いありません。継続課金を導入しやすい業務形態で安定的な経営を期待できるのは魅力です。
しかし、前受金管理をはじめとする会計処理に煩雑さがあるのも事実で、2021年4月からの新収益認識基準の導入がこれに拍車をかけています。経理担当者の方々には大きな負担となっているところですし、またマンパワーによる解決には限界があります。自社の状況を考えて、早期のシステム化・業務の効率化が求められるところです。
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