こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
様々な分野でDX化が進み、作業の効率化が進んでいることをご存知でしょうか。知っているという方も少なくはないでしょう。
DX化を進めることで、これまで10時間かかっていた作業を数分で完了させることも可能になってきました。
ここでは、DXに繋がりの深いSaaSとは何か、SaaS請求書発行システムとはどんなものなのか、SaaS請求書発行システムのメリットなどについて解説していきます。
ぜひ最後までご覧いただければと思います。
目次
SaaSとは
SaaSとは「Software as a Service」の頭文字を取って省略した専門用語で、サービスとしてのソフトウェアを意味します。読み方は「サース」、場合によっては「サーズ」と読みます。
従来のソフトウェアはCD-ROMなどの媒体を通して販売されており、そのCD-ROMをパソコンにインストールして利用する形態となっていました。
SaaSでは、クラウドサービス事業者がクラウド上でソフトウェアを展開し、ユーザーがインターネットを経由して、そのクラウドサービスにアクセスすることで、ソフトを利用できる形態です。
インターネット上で利用契約を締結すればすぐにサービスを利用でき、利用料金は月額あるいは年額で支払うケースが多いようです。また、無料版を実装しているSaaSもあります。
SaaSの特徴は以下の通りです。
インターネット経由で場所を選ばずアクセスできる
SaaSは、インターネットに接続できる環境であればどこからでもアクセスできます。
外出先やテレワークなどの会社にいない状況でも、ソフトウェアを利用することができます。
従来はソフトウェアがインストールされた特定のパソコンで、ソフトウェアを利用する必要がありましたが、SaaSの場合は、アカウントに対して契約を締結します。
そのため、契約を締結したアカウントで利用すれば、どのパソコンからでもソフトウェアを利用することが可能です。
さらに契約を結んだアカウントであれば、パソコン以外のデバイスからもソフトウェアを利用ができます。
複数のユーザーが同時に作業できる
ドキュメントの編集機能があるSaaSにおいては、複数のユーザーが同時にファイルの閲覧と編集作業を進めることができます。
編集やアップロードしたファイルはクラウド上で管理されるため、常に最新版を閲覧、編集することが可能です。
SaaSの請求書発行システムとは
SaaSの請求書発行システムとは、クラウド上で利用できる請求書発行システムで、請求書の発行・作成などの請求書に関わる業務を効率化、自動化できるシステムのことを意味します。
従来の請求書発行業務は、納品書、注文書などのデータを確認し、それを元にして、宛先、請求金額を請求書に記載するのが一般的でした。
また、Excelを印字したり、封入して個別に郵送したり、あるいはメールに添付して送付したりするため、手間がかかり、人為的なミスも発生しがちでした。
請求書発行システムを利用すれば、請求書を自動で発行・作成できる上に、オンラインでの請求情報の共有やシステム連携などにより、請求書発行・作成業務の全体的な効率の改善につながることが期待できます。
最近では、安価なSaaS請求書発行システムも販売されており、多くの企業でそのシステムの導入が進んでいます。
SaaSの請求書発行システムでできること
SaaSの請求書発行システムが一般的に扱える機能は次の通りです。
- Excelや電子データを請求書発行システムにアップロードするだけで、電子請求書へと代替でき、専用のフォーマットを利用すれば、お手軽に請求書作成もできる
- 取引先に適した形式で請求書の発行ができ、定期的な請求書の発行に関しては、予約や自動発行することも可能
- 送信した請求書の開封状況もリアルタイムで確認でき、開封がされていない場合は、開封を促すための通知も送信できる
- 請求書発行システムによっては、請求後の入金、催促、売上高の管理にも対応したものもある
SaaSの請求書発行システムのメリット
SaaSの請求書発行システムにおけるメリットは次の通りです。
請求書作成の効率化
SaaSの請求書発行システムは、請求書の電子フォーマットが用意されており、必要項目を入力するだけで、Excelよりも見た目に優れた請求書の作成が可能です。
請求書発行システムによっては、以下のような自動化も可能で、作業効率を大幅に改善することができます。
- 取引先や品目を事前に登録しておくと、次回以降その記録を読み込んで、自動的に取引先や品目を入力することができる
- 毎月の請求額が一定であれば、設定した発行日に請求書を自動作成・発行・送付できる
- 販売管理システムから情報を自動取得して、請求書を自動で作成できる
発送作業の手間を削減できる
SaaS請求書発行システムは、請求書と共にメールが自動で送信されます。顧客の了解を得ていれば、請求書をメールで送付することが一般的となってきています。ですが、顧客によっては、紙での取引を希望するケースもあるので、その場合は、郵送代行を含めてワンストップで自動化できるサービスも受けることができます。
郵送代行は、1通あたり、120〜200円程度で発送業務の委託が可能です。
郵送された帳票内で、電子化を進める案内をしてくれる請求書発行システムもあり、アナログなやり方から、デジタルな請求書発行システムへの切り替えをスムーズに推し進めることができます。
郵送の他にも、FAXでの請求書送信やWEBから請求書をダウンロードする形式も多く利用されています。
請求漏れや間違った請求の防止
SaaSの請求書発行システムでは、請求漏れや誤った請求など、ヒューマンエラーを事前に防止する機能も充実しています。
具体例は以下の通りです。
- 管理画面上で、先方の宛先データを管理・更新し、宛先の間違いを防止できる
- 郵送代行を委託することで、印刷から封入までの作業にかかるコストを削減できる
- 請求済み件数や未請求件数が把握でき、入金予定額の表示により、請求漏れがないかを確認できる
- 毎月の自動発行機能を利用することで、請求書の作成を忘れてしまうことを防げる
- 入金管理まで自動化できる請求書発行システムの場合、目視による入金照合のミスを未然に防止できる
リモートワークを推進
SaaSの請求書発行システムなら、会社に居なくても、自宅や共同作業スペースなどから請求書の発行・作成・発送作業が可能です。
これにより、経理部門や営業部門のリモートワークを推し進めることができます。
また、外出先で請求書の再発行依頼を受けた場合でも、外部から請求書の再発行手続きを踏むことができ、郵送代行もしくはメールに請求書の添付依頼をすることで、自動的に作業を完了させることができます。
チーム内で見積もりを共有
SaaS請求書発行システムなら、チーム内のメンバー同士あるいは部門間を超えて、請求書の内容を迅速に共有することができます。
また、過去の見積りや請求書の検索が可能です。さらに、最新情報を一元管理できるので、より他メンバーと連携をとって業務の効率化を図ることもできます。
SaaSの請求管理システムの比較ポイント
SaaSの請求管理システムを導入するにあたって重要となる比較ポイントは以下の通りです。
どこまで利用範囲を広げるか
請求書の作成や送付に留まらず、入金管理や催促、売上情報の管理など請求業務は多岐にわたりますが、その中でどこまでを自動化したいかによっても、選択する請求書発行システムに違いが出てきます。
請求書の作成や発行の手間を減らしたいのか、入金管理や催促なども手広く効率化したいのかなど、自社が抱えている課題を洗い出して、その課題を解決できる請求書発行システムを導入するのが良いでしょう。
最初は、請求書の自動作成・発行を行えば十分だったとしても、将来的にはさらに自動化したい業務も出てくるかもしれません。
請求書発行システムを選定する時には、現状の課題だけでなく、将来の展望も視野に入れて、導入を検討すると良いでしょう。
自動化の範囲
自動化したい業務の範囲も、システムを比較する上での重要なポイントになります。
入金管理、催促、売上情報の管理などの業務を効率化したいのであれば、他のシステムと連携が行える請求書発行システムを導入することで、作業者にかかる負担を大幅に削減できます。
業務形態に合致したシステムを取り入れる
案件で受注することが多い業務形態なら、案件単位で請求書の作成・管理ができるものを選ぶことも、システム導入に際し、重要なポイントです。
案件単位で、書類作成・管理ができると、共通の入力項目を自動化できるといったメリットがあります。
また、毎月同じ顧客に同じ内容の請求書を発行する場合は、自動発行機能が付いている請求書発行システムがおすすめです。
データ連携の対応
請求書を作成する場合は、基幹システムや販売管理システムなどの他のシステムと連携を取る必要があります。
他のシステムと連携を取る方法には2種類あります。
まず1つめの方法としてあげられるのは、CSVファイルを介して連携を取る方法です。
他システムからCSVファイルをダウンロードして、それを請求書発行システムにインポートする方法で、かなり多くの場合に用いられています。
もう1つの方法は、直接APIで情報を連携する方法です。
APIとはソフトウェアやアプリケーションの一部を公開し、直接連携できるようにしたインターフェースのことを意味します。
つまり、CSVファイルなどを介することなく、直接的にシステム同士の連携が可能になる技術です。
請求書の発行を頻繁に行う場合は、手間がかからないAPI連携が有利に働きます。しかし、月に一度まとめて請求書を発行する程度であれば、CSVファイルによる連携でも問題ないでしょう。
改正電子帳簿法やインボイスの対応
請求書発行システムの導入目的が、請求業務の効率化と併行して、ペーパーレス化も視野に入れるのであれば、改正電子帳簿保存法に則ったシステムを選定するようにしましょう。
ただ、改正電子帳簿保存法への対応度合いは、請求書発行システムによってばらつきがあるので、選定時には注意が必要です。
JIIMA認証(電子取引ソフト法的要件認証)取得済のサービスであることが望ましいでしょう。
主なSaaSの請求書発行システム
ここでは、主なSaaSの請求書発行システムを紹介します。
楽楽明細
請求書、納品書、支払明細書などを発行できるシステムです。
請求書のCSVファイルやPDFをアップロードするだけで、 発行先に応じてWEBからのダウンロードやメール添付などで請求書を発行できるオーソドックスな請求書発行システムです。
改正電子帳簿保存法にも対応しており、発行した請求書の控えの一元管理も手軽に実行できるという特徴があります。
BtoBプラットフォーム請求書
導入企業約80万社超えのSaaS請求書発行システムです。
請求書の発行と受け取りの両方に対応しています。
紙で実施されていた請求書発行業務をクラウド上のデジタルデータのやり取りに移行でき、請求書発行業務のペーパーレス化を推し進めることが可能です。
ナビエクスプレス
請求書や支払明細書、納品書などを電子化し、WEBから一斉送信できる請求書発行システムとなっております。
多種多様な帳票に対応できており、現在の帳票デザインをそのまま活かすことができます。
API連携やFAX連携、SMS連携に加えて送信状況や送信した通知の開封状況などを管理画面からリアルタイムで確認できるので、取引先とのスムーズなやり取りを実現できる機能が備わっています。
請求管理ロボ
請求、集金、催促などの業務を自動化し、経理業務の負担を軽減できるSaaS請求書発行システムです。
継続的な取引の請求書発行に強みがあり、取引先と取引内容を入力するだけで、毎月自動で請求書の発行と送付を実行してくれるシステムとなっております。
請求業務からExcelと紙を排除することを実現できます。
請求QUICK
請求書の作成・発行だけに留まらず、回収や入金確認、消込、仕訳などの経理業務をウェブ上で遂行できるSaaS請求書発行システムです。
ユーザー5人、請求書発行数50枚までなら月額0円で利用できるお財布に優しいという特徴があります。
自社の業務改善の課題が不透明な場合に、とりあえずお試しで利用してみる時に、導入しやすいシステムです。
クロジカ請求管理
請求書のメールを自動作成する機能が備わっているSaaS請求書発行システムです。
請求書のメールを手動で作成する手間を省くことができます。
また、毎月決まった請求のある取引先に対して、自動で請求書を作成する機能もあるので、請求漏れといった人的ミスを防止できます。
さらに、自動的に契約月数で分割して売上を計上する機能が搭載されているので、次回以降の売上を自動で分割し、分割月数の間違いや、売上月のズレが発生することもありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでSaaSとは何か、SaaS請求書発行システムのメリットや選定ポイントを解説してきました。
この記事のポイントを整理すると以下の通りです。
- SaaSとは、クラウドサービス事業者がクラウド上でソフトウェアを展開し、ユーザーがインターネットを経由して、そのクラウドサービスにアクセスすることで、ソフトを利用できる形態のこと
- SaaS請求書発行システムとは、クラウド上で利用できる請求書発行システムで、請求書の発行・作成などの請求書に関わる業務を効率化、自動化できるシステムのことを意味する
- SaaS請求書発行システムにおけるメリットは、作業の効率化を図れたり、無駄な業務を削減できたり、請求ミスを防止したりできることが挙げられる
- 請求書発行システムの比較ポイントは、システムを適用する範囲をどこまでにするか、自動化する範囲をどこまでに留めるか、その企業の目的に合致したシステムを導入することなどがある
- 現在では、さまざまな請求書発行システムが存在するが、その中でもクロジカ請求管理がおすすめ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
参考サイト
NECソリューションイノベータ:SaaSとは?意味や読み方、代表例をわかりやすく解説
ASPIC:「クラウド請求書発行システム比較13選。機能・メリットや選び方」
データの時間:「今さら聞けないIT用語 やたらと耳にするけど「API」って何?」
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