バックオフィス業務を効率化!請求書発行を自動化・システム化をしよう

こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。

バックオフィス業務とは、総務や経理・人事などの社内業務全般を言いますが、バックオフィス業務の中でも「請求書発行」「請求書管理」に時間を要するケースが多くなっています。

請求書は、会社の売上と資金繰りに直結した事務処理のため、間違いは許されず、バックオフィス業務の中でも特に重要な業務です。

最近は、バックオフィス業務のDX化も進んでおり、バックオフィ請求書発行のシステム化や効率化などが課題となっています。

請求書発行の流れ

請求書発行の業務はルーティン化されているため、どの会社でも基本的な流れは変わりません。請求書発行をシステム化する際に、一度請求書発行の流れを確認してみましょう。ここでは、請求書発行の流れを5つ、請求書を作成する時系列ごとに解説します。

請求内容の確認・入力と請求書の作成

まず、請求書を作成する際は、請求に関する条件を売買基本契約書で確認します。宛先や発行日、振込先の口座名などに間違いがないかを確認し、次に、売上の各項目を記載し合計額を計算するのが、請求書を作成する大きな流れです。

ただし、請求書には細かな金額などの記載がないこともあるため、見積書から取引の条件などを確認します。営業担当者が請求書を作成せず経理の担当者が作成する場合、請求書作成は部門をまたがった業務になります。

請求書のダブルチェックと承認

請求書を作成した後は、必ず作成者以外の従業員でダブルチェックを行います。作成者の気づかない誤りが発生した場合、そのままの状態で請求書を送付するのを防ぐためです。

また、請求書の誤りや不正の防止のため、上長の承認がない限り取引先に請求書を送付できないような仕組み作りが必要です。会社の決裁権限により、請求書を担当者の判断ではなく上司の判断の下、送付すれば会社の統制も機能します。

請求書を送付

請求書に誤りがなく上長の承認を得た後、取引先に送付します。送付の方法は、紙で発送する方法と電子データとして送付する方法があります。紙で送付する際は、印刷した請求書を封筒に入れる作業が必要です。

封筒の宛先は、手書き、もしくは予め準備しておいたラベルなどを表面に貼ります。封筒は自社の連絡先を印刷した窓あきの封筒を利用すると、宛先を記載する作業の手間が省けます。郵送する際は切手を貼りますが、請求書の件数が多い場合は、後納にしておくと切手を管理する必要がありません。

取引先からの入金確認と個別消込

請求書に記載した入金日までに取引先は請求代金を入金します。取引先から入金の際、請求額と一致しているか請求書単位で入金の確認をします。経理部門と財務部門が別れている場合は、財務部門が入金の確認を行います。

入金の確認について、パソコンにより突合する作業を、入金個別消込や個別消込と呼びます。確認方法については、請求書単位の金額で消込をしますが、振込手数料を差し引き入金した場合、金額にその分の差額が発生します。

入金に相違や遅延などあれば再請求

入金確認において、請求額と相違があれば、原因を追求しなければなりません。入金額が相違する原因には、請求書の作成間違い、取引先の入金誤りなど、さまざまな原因がありますが、速やかに対応し原因を明らかにした上で、再請求をします。

自社側に問題がある場合は、次回の請求に回されることも少なくありません。

請求書発行の課題

バックオフィス業務において、重要度が高く手間のかかる請求書発行業務には特有の課題があります。請求書発行業務は、会社の業態に関わらず、大きな流れは変わらないルーティンワークです。バックオフィス業務の効率化を進めるために、請求書発行業務にはどの様な課題があるのか確認してみましょう。

費用がかさむ

請求書の発行は、そもそも人手のかかる作業です。営業担当から経理担当とのやりとり、経理部署内でのダブルチェックと承認、さらに財務部門のある会社ではその部署での入金確認が必要です。このように、人手を要する作業のため、人件費がかかります。

また、紙による請求書を発送する際は、印刷、封筒、切手代などが必要になります。請求書の発行業務は、デジタル化が進んでいるとはいえ、紙による請求書を作成する会社では、それに要する費用がかさんでしまいます。

ヒューマンエラーが発生しがち

特に、部門数や支店数、店舗数の多い取引先では、製品や商品などの送付先と経理部門とが別々の所在地にあることが多いため、請求書を処理する部署に間違いなく届くよう確認をしましょう。

また、電子データで請求書を送付する際は、送付先のアドレスを間違えないよう注意が必要です。特に電子メールで送信する際は、簡単に送信できる反面、送付先を間違えると取り消しができません。

誤送付によるセキュリティの問題

郵送やメールなどにより請求書を誤って送付すると、知られたくない情報を他社に知られてしまうことがあります。そうなると、会社の信用問題に繋がり、今後の取引に悪影響を及ぼします。

請求書を誤送付した場合は、会社の人的な対応が求めれられるため、経理や営業担当、さらに上長による謝罪も必要です。請求書の誤送付によるセキュリティの問題は、このように信用失墜や人手によるコスト増にも繋がるため、十分に注意しましょう。

紙による請求書の保管の廃止~電子帳簿保存法

電子データで届いた請求書は電子データで保管するよう電子帳簿保存法で規定されています。電子帳簿保存法は「電帳法」とも呼ばれ、証憑類の電子化を促進する目的で施行された法律です。

この法律により、電子データによる請求書を紙で印刷し保管する必要がなくなったため、保管場所の削減や印刷に伴う紙のコストを大幅に削減できます。なお、紙で届いた請求書を電子データで保存することも可能ですが、一定の条件を備えている必要があります。

インボイス制度

消費税率に応じて内訳を表示し、登録番号を記載した請求書をインボイスといいます。この制度では、登録事業者となるためには申請をしなければならず、インボイスがないと仕入税額控除を受けることができません。

令和5年10月より開始されますが、インボイスが必要であれば請求書のフォーマットに変更しなければならず、それに要するコストも必要です。

請求管理システムの選び方

請求書発行業務の課題をクリアし効率化を図るには、請求管理システムを導入すると効果があります。請求管理システムには、さまざまな種類があるため、どのシステムを選ぶべきか悩むことも多いでしょう。ここでは、請求管理システムの選び方について解説します。

必要な機能を満たしているか

まず、システム化を図りたい請求書に関する作業を整理します。例えば、請求書を作成するまで、請求書の自動送付、さらに入金確認や個別消込など、請求業務のどの範囲をシステム化するかを明確にします。

請求書発行業務において、システム化する範囲を明確にした後、対応するシステムの選定をします。目的としている作業に対応していないシステムを導入することはできないため、運用開始後、頓挫することの無いようシステムが必要な機能を満たしているか、十分確認しましょう。

費用対効果を検討する

請求管理システムを導入する際は、導入に要する費用と、それにより得られる金額を比較し費用対効果を検討します。もし、自社に独自のシステムがあり、新たにシステムを組み込む必要があれば、大きな費用がかかることもあるでしょう。

一方、クラウドによる請求書発行システムで運用できれば、自社で新たなシステムを開発するより少ないコストで運用できる可能性もあります。なお、費用対効果を検討する際は、複数社から見積書を取得し、金額を比較することをおすすめします。

保守体制は万全か

請求書発行システムを導入する際、必ず保守体制が整っているか確認しなければなりません。ユーザーサポート体制は、サービス提供会社に問い合わせるほか、口コミなどの情報でも確認できます。

保守体制については、メールやチャットで対応できるか、さらに訪問によるサポートも受けられるのか、提供会社や契約によりいろいろなパターンがあるため、十分に調べておきましょう。

請求書発行を効率化する方法

ここでは、請求書発行業務を効率化する3つの方法をご紹介します。

PDFによりペーパーレス化を促進

Excel等で作成した契約書をPDFデータに保存し、メールやチャットに添付し送付します。電子データで保存・送受信することで紙代・印刷代・郵送代など、請求書のやりとりに付随するコストの削減が可能です。

ペーパーレス化が進むと、紙の請求書の物理的な保管場所も不要となり、過去の請求書を検索する時間も大幅に削減できます。特に、取引先の多い企業であればあるほど業務改善とコストカットのメリットは大きくなるでしょう。

請求書発行クラウドサービスの活用

請求書発行クラウドサービスとは、Web画面上で請求書を発行できるシステムをいいます。記録はWeb上に保管され、Web上で請求書のやりとりが完結するため、発行先と送信先の照合もスムーズに確認することができます。

さらに、社内の請求書情報の共有が容易になるため、確認作業の手間を削減できる効果も期待できます。

請求管理ITツールの利用

請求書発行業務に加えて、社内業務全体の作業効率化が期待できるのが請求管理ITツールです。請求書の作成・発行・保存はもちろん、請求書漏れや会計処理を自動で行う機能との連携も可能にします。

社内への浸透が実現できれば、バックオフィス業務の大幅な改善・効率化に繋がります。また、送信先の顧客ごとに請求書を管理することや請求日を変えて発行することも簡単に行えるため、臨機応変な対応を実現できます。

請求管理システムの請求書管理機能を導入するメリット

請求管理機能を導入すると、請求業務の自動化により、強固なセキュリティの中で請求書のやりとりを効率的に行えるようになります。また、AI技術の発展により精密かつ複雑会計処理にも対応できるシステムとなっています。ここでは請求管理機能を導入するメリットを3つ解説します。

請求に関わるコストを抑える

請求書発行業務では、発送にコストがかかる課題があることをお伝えしました。請求管理システムを導入すると、請求書の誤送付を防げるため、誤送付に伴うセキュリティ上の人件費を削減することができます。

また、請求書を紙で発送する際は、封筒代や切手代、封入する際の人件費などが必要ですが、請求管理システムを導入すると、それらの費用を丸ごと削減できるメリットがあります。

請求漏れや請求ミスを防ぐ

請求書発行業務では、請求漏れや請求ミスなどが起こり得ます。それらは、取引先の経理を混乱させる原因となり、入金遅延や入金額の相違に繋がります。

請求管理システムでは、人手を介することなく請求書を作成するため、ヒューマンエラーによる請求漏れや請求ミスを防ぐことができます。

売上の自動計上により計算の手間を省く

請求管理システムでは、一度売上に関するデータを入力すると、そのデータを使いまわせるのが特徴です。また、売上の計算式を設定しておくと、売上は自動計上され請求額の計算をする必要がありません。

また、例えば売上と売上の〇〇%を加算し請求する場合などは、請求書に複雑な計算式を組み込まなければなりません。計算式が複雑になるほど誤りが起こりえるものの、請求書システムを導入すると自動で計算するため、それらの誤りを防ぐことが可能です。

請求管理システムによってバックオフィス業務を効率化

請求管理システムの請求書管理機能は、請求書郵送から入金消込、売上計上までを自動化することが可能です。

保守契約に伴う請求書管理が大変、取引先が多くて請求書の集計が大変、エクセル処理だと時間と労力がかかる、などのお悩みをお持ちの企業には請求管理システムの請求書管理機能はとてもおすすめです。

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