こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
企業は、商品を販売し、売上を計上することで収益を得ます。1年間にいくら収益を得たのかを把握するためにも、「売上管理」は必要です。日々の売上を記録することはもちろん、成績が振るわなかった際の原因究明のほか、将来的に売上目標を達成できるのかを予測するためにも、売上管理は役立ちます。
サブスクリプション(サブスク)のビジネスでは、契約に応じて売上の計上件数が増えていくため、適切な売上管理が毎月の業務効率化につながります。今回は、経営者や経理担当者の皆さまへ向けて、売上管理を効率化する方法を説明します。
目次
売上管理とは?
企業は、事業年度がはじまる前に単年(1年)もしくは中長期(3年以上)の「計画」を立てます。計画とは、企業の営業目標であるため、目標達成に向けて全社をあげて取り組んでいきます。
売上管理は、計画で設定した目標売上を達成するために行う業務です。1日の売上を記録することはもちろん、日々の売上データを分析して、経営に役立てることも目的となります。毎月の売上と計画を比較し、不調であれば対策をとる必要があるため、業務効率化のためには売上管理は必須となるでしょう。
また、売上管理を適切に行うと、将来の売上見込みが分析できるほか、過去の実績と比較することで、現状の把握が容易にできます。さらに、毎月の売上がどのような傾向で計上されているかがわかれば、新たなサービスの開発や、振るわないサービスの改善もできるでしょう。
サブスクリプションビジネスにおける売上管理の重要性
サブスクリプションビジネスにおける売上管理は、以下の理由からとくに重要であるといえます。
- 課金形態や支払い方法が複雑である
- 月またぎの契約や割引キャンペーン、契約変更が多いため、管理が煩雑になる
- 顧客が流動的に動くことから、売上情報の速報性が必要になる
サブスクリプションビジネスは、継続課金や都度課金などの課金形態があるほか、月額払い・年払いなど、支払い方法も複数用意していることが多くあります。さらに、割引キャンペーンや契約中のプラン変更もよくあるため、それぞれに対応した売上を正確に計上しなければなりません。会計上、収益は月ごとに計上しますが、前述のように課金形態や支払い方法などが複数あると、同じ顧客であっても毎月計上される売上額が変わるため、管理が複雑化します。
また、サブスクリプションビジネスは気軽に契約・解約できることから、顧客に流動性があるといえます。チャーンレート(解約率)やRPM(定期利益率)をはじめとしたKPI(重要業績評価指標)は迅速に把握し、適切なアクションを起こす必要があるため、売上情報の速報性も重要となるでしょう。
そのため、毎月の業務を効率化させるためには、売上管理をきちんと行う必要があるのです。
売上管理の方法
ここでは、実際に売上管理を行う際にどのような方法ですればよいのかを紹介します。主に、表計算ソフトを使うことと、システムを使うことがあげられます。
表計算ソフトでの管理
表計算ソフトは、企業のパソコンに標準装備されていると思われます。そのため、導入費用が抑えられるほか、誰でも使えるというメリットがあります。表のフォーマットも自社にあわせて自由に設定できるため、柔軟性の高さも魅力です。
しかし、管理するデータ量が多くなるほどソフト自体の動きが重くなっていくほか、入力ミスなどのヒューマンエラーが発生するリスクが高いといえます。計算式やマクロを使えばある程度はミスをおさえられますが、データが複雑化しすぎると一部のスタッフしか扱えなくなり、業務が属人化する恐れがあります。また、月々の集計作業にも手作業が入ることから時間がかかるため、月次決算が遅くなるというデメリットもあります。
システムでの管理
売上管理ができるシステムは、表計算ソフトと比べると導入するためのハードルは高いといえます。なぜなら、導入するためには費用が必要になるほか、ゼロからシステムの操作方法を習得することになるからです。
システム管理のメリットは、売上管理に特化しているシステムであることから、表計算ソフトよりも効率的に業務を進められる点があげられます。また、経営戦略の策定に必要となるデータも自動で集計されるため、経営の意思決定も迅速に行えます。さらに、エラーチェックの機能も充実しているため、ヒューマンエラーも起こりにくくなるでしょう。
上記のように、表計算ソフトやシステムを使った売上管理には、それぞれメリット・デメリットがあります。サブスクリプションビジネスは売上を管理する件数が多くなりがちなので、規模が拡大するにつれて業務が煩雑になるでしょう。したがって、業務を効率化するためにも、多少のコストは必要になりますがシステムを導入することをおすすめします。
システムを導入した売上管理のメリット
効率的な売上管理をするためには、システムがおすすめということはすでに述べたとおりです。ここでは、システムを導入した際の具体的なメリットを紹介します。
全般的な精度アップと毎月の業務の効率化
経営の意思決定で使用するデータとして、売上は最重要といっても過言ではありません。そのため、毎月の売上は高精度に把握する必要があります。
経理スタッフが入力作業に手一杯な状況であるとすれば、売上の分析は後回しにされてしまいます。システムを使って売上管理の業務全般を効率化できれば、売上の内容や好調・不調の要因分析にとりかかれるため、経営上のメリットも大きくなるでしょう。
月次売上を迅速に把握
請求データと連携して売上データが作成されるため、リアルタイムで数値を把握できます。月次決算は迅速に行う必要がありますが、システムを導入すると素早い対応が実現できるでしょう。
サブスクリプションビジネスの課金形態には、継続課金や都度課金があります。サブスクリプションビジネスに特化したシステムを使えば、課金形態ごとに売上を指定できるため、それぞれの売上推移を一目で把握できます。そのため、素早く売上予測を立てられたり、成績が振るわないサービスにテコ入れができたりするでしょう。
複数サービスの売上を管理
複数のサービスを展開している場合、サービスごとの部門別売上を把握する必要があります。表計算ソフトではシートごとに入力した数値を集計することになりますが、作業が煩雑になるほか、転記ミスが発生する恐れがあります。
システムでは、売上の種別ごとにタグを設定できるため、サービスごとに入力先を分ける必要はなくなります。また、タグごとの売上は自動で集計され、リアルタイムで確認できるため、ミスのリスクが高い作業が少なくなるでしょう。
クラウドで利用できるため、リモートワークにも対応
リモートワークの普及が目覚ましい昨今ですが、システムはクラウド環境で利用できるものが多いため、出先で作業できたり、データを確認できたりします。
また、アカウントを共有すれば、経理担当者だけではなく、営業担当者もアクセスできるため、契約情報をはじめとした情報の共有が容易になるでしょう。
まとめ
この記事では、毎月の業務を効率化するための売上管理を紹介しました。サブスクリプションビジネスは、課金により収益を得るという特殊な業態であり、顧客の流動性も高いことから、毎月の売上管理はスピード感をもって行う必要があります。
表計算ソフトでも売上管理は可能ですが、データが多くなるとソフトが重くなったり、業務が属人化したりする恐れがあります。より効率化したい際はシステムを導入することをおすすめします。業務の正確性も上がるため、事業全体の業績改善にも寄与できるでしょう。
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