こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
近年、サブスクリプションビジネスが活況を呈していることから、新たにサブスクリプションビジネスを展開したいと考える企業が増加しています。この記事では、これからサブスクリプションビジネスを始める方へ、成功につながるポイントを解説します。
目次
サブスクリプションビジネスのチャンス
サブスクリプションの市場規模拡大の背景には、物の豊かさより心の豊かさを重視する消費者が増加するなど、消費者の価値観の変化が大きく影響しています。今後も「モノを所有する」から「コトとして利用する」へ移行する消費者は増加すると見られており、この好機をとらえて、サブスクリプションビジネスに新たに参入しようと考える企業が増えています。
有名かつ成功しているサブスクリプションビジネスはデジタルコンテンツを配信するイメージがありますが、商品やサービスでもサブスクリプションとして提供することができます。既存の商品やサービス、自社に蓄積されたノウハウ、ソリューションなどを定期サービスとして提供することにより、マネタイズすることができるのです。
動画や音楽配信などのデジタルコンテンツ分野や、食品・化粧品などの定期宅配サービスはかなり普及しています。見方を変えれば、これら以外の分野は収益拡大のチャンスが見込まれる、潜在的可能性の高いマーケットといえます。
参照:サブスクリプション・サービスの動向整理(2019年12月9日)三菱UFJリサーチ&コンサルティング
サブスクリプションビジネスを立ち上げる3つのプロセスとは?
サブスクリプションビジネスを立ち上げる際には、下記の3つのプロセスが必要です。
- ターゲットとサービスの決定
- 収益モデルの策定
- サービスの運営と管理システムの構築
ここからは、これらの3つのプロセスについて詳しく解説します。
1. ターゲットとサービス
まずはサブスクリプションビジネスに参入する目的・目標を明確に据えましょう。これらが明確になっていないと、新規ビジネスが迷走してしまいます。また、自社でどのようなサブスクリプションビジネスが提供できるのか、どのような価値を顧客に提供できるかを検討しましょう。
次にサブスクリプションビジネスで提供したいと考えている商品やサービスのマーケットを調査しましょう。サブスクリプションビジネスに限らず、新規ビジネスを始める際には、市場の調査が必要になります。
サブスクリプションビジネスそのものの成長予測、年代別・サービス別の傾向などの情報も有効活用することができます。民間の市場調査会社に依頼するほか、消費者庁の提供する調査結果を参考にするという方法があります。
自社が製造している商品や、提供しているサービスのなかで、サブスクリプションモデルの需要が大きく、かつ競争力の強い分野を選定し、誰をターゲットに・何を提供するかを決めましょう。
2. 収益モデルの策定
「誰に、何を提供するか」を決めたら、収益モデルの策定を行います。
まずはサービスの価格設定を行います。初期費用や月額の利用料をいくらに設定するか、また従量課金がある場合はどのような料金体系にするのか、綿密な戦略が必要です。
価格設定は、目標利益率の達成や、市場でのシェア拡大、競合企業への対抗などを考慮して行いましょう。
多くのサブスクリプションビジネスは一定期間の割引など行い、ユーザーの参入障壁を低くして集客しています。例えば、最初の数ヶ月間は利用料を無料に設定し、一定期間経過後は正規の料金が発生する、という手法が用いられます。
ほかにも機能を制限した無料プランや低額プランを設定して集客し、より値段の高いプランに誘導するという施策もよく見られます。
そうして得られる収益を、どれくらい継続することができるか、どの程度の事業規模に成長させられるかを試算するとともに、事業化、収益化までのスケジュールを立てましょう。
3. サービスの運営・管理システムの構築
サブスクリプションビジネスの大きな特徴に、顧客との継続的な関係があります。商品を売って終わりではなく、価値を提供し続けることに意義があるのです。そのため、顧客の満足度を維持できる体制の構築が必要不可欠となります。
ユーザーの利用状況やレビューなどを収集・分析し、迅速にサービスの改善を行う体制を構築しなければなりません。これがユーザーの高い顧客満足度につながり、口コミなどで新規顧客の獲得にもつながることになります。
顧客の意見をどのように収集し、反映していくか、柔軟に対応できるカスタマーサービス業務を組み立てていきましょう。また、契約ごとの収益や解約率など、戦略策定に役立つデータを収集・分析できる体制を構築することも重要です。
また契約を管理し、請求業務を滞りなく行えるバックオフィス業務の構築が必須です。特に、これまで売り切りのビジネスを行っていた企業がサブスクリプションビジネスへ参入する場合、従来の契約・顧客情報管理、請求業務を刷新しなければならない点に留意が必要です。
サブスクリプションビジネスの課題
サブスクリプションビジネスを導入するにあたり、課題となるポイントをご紹介します。
収益化に時間がかかる
サブスクリプションは、はじめに低額もしくは無料のプランでユーザーを集めたのち、徐々に有料プランで収益化を図ることが多くなります。そのため、収益化に至るまで時間がかかる傾向があります。
できる限り早期に、またより多くの収益を得るためには、運用コストを抑えることが何よりも重要です。特にバックオフィスの事務作業コストはできるだけ抑制したいところです。
数値管理が重要に
サブスクリプションビジネスは1件ごとの売上規模が小さくなりがちなため、短期的な売上結果が見えにくいと言われています。中長期的な視点で売上予測を立て、ビジネスの戦略と考える必要があります。
将来的にどれくらいの売上・収益を得ることができるのかを予測するためには、継続加入率、新規顧客獲得見込みに加えて、解約率を算出するなど、数値管理がより重要になってきます。
また、サブスクリプションビジネスでは継続的な利用を促すため、キャンペーンや値引きを行うこともあるでしょう。さまざまな料金体系は、契約管理業務・請求業務の負荷を増大させることになります。
そのため、サブスクリプションビジネスでは顧客ごとにどういった契約をしているのか、契約期間、割引キャンペーンがどのように適用され、収益はどれだけ得られるのか?などを効率よくまた正確に管理できる業務体制が必要なのです。
課題を解決するには?
これらの課題を解決するには、サブスクリプションビジネスに対応したクラウドサービスやツールの活用を検討してみましょう。
サブスクリプションビジネスでは、毎月継続的に請求を行います。毎月の請求書を自動発行し、スケジュールも設定できるシステムの導入を検討してみましょう。ビジネスの初期の段階で自動化に対応しておけば、顧客の増加や、将来のビジネスの拡大にも柔軟に対応できます。
また、自動化することにより、ミスを防ぐことができます。もしExcelなどの手作業で請求業務を行い、ヒューマンエラーを起こしてしまうと、顧客の信頼を失い、継続的な関係に悪影響を及ぼします。
また、サブスクリプションビジネスのカギとなる数値管理についても、システムを用いることで可視化と一元管理が可能になります。結果として正確な管理を行えるようになり、適切な経営判断に役立つでしょう。
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