こんにちは。「クロジカ請求管理」コンサルティングチームの花田です。
レンタルなどの動産賃貸借契約においては、リースと比べて賃貸期間が短く、物件を複数回貸し出すことが前提となっています。動産賃貸借契約に係るビジネスにおいて、その特徴を踏まえて業務における売上管理のポイントを解説します。
目次
動産賃貸借契約業務とは?
動産賃貸借契約とは、賃貸借契約のうち動産を目的物とするもので、不動産以外の有体物(無体物であるソフトウェアなどは含まれない)を貸し借りする契約のことをいいます。
ビジネスにおいて、主に企業向けとしては、建設機械や測定機器、観葉植物など、個人向けとしては、自動車やIT機器、家具や電気製品、介護用品など、一般的にはレンタルと呼ばれる物件を貸し出すサービスが一般的です。
リース契約などとの違い
動産の賃貸借契約に関連する馴染みがある言葉としては、リース契約が挙げられます。一般にPCや複合機などのリースは目的物が動産ですので、民法上においては、こちらも動産賃貸借契約に含まれます。
ただし、以下の点でレンタルとは異なります。
- リースは賃借したい物件を利用者が指定して、リース会社が物件の保有会社から購入することで、リース会社から借りますが、レンタルの場合は、レンタル会社が保有している在庫から選定します。
- レンタルは民法上で規定されている賃貸借契約の典型です。一方、リースは、金融取引的な性格が強い取引です。
- レンタルの賃借期間は、数時間や数日、また数カ月程度の期間が短いケースが多いことが一般的です。リースの場合は、3年や5年など、賃貸借の期間が比較的長期間になります。これはリースが物件を長く使用する為の調達手段であるのに対し、レンタルは一時的に使用することを前提としているからです。
そのほか、レンタルはいつでも解約可能で、物件の修繕義務は原則負いません。また、賃貸物件の瑕疵や正常に稼動しなかった場合などの契約不適合責任や、賃貸借物件が滅失・毀損した場合の危険負担も、原則賃借人は負担しないなど、リースとは異なる内容になっています。
業務における売上管理の主なポイント
既述のように、動産賃貸借契約におけるレンタルビジネスを展開している場合、複数回の貸し出しを想定し、また比較的契約期間が短期となるケースが多いことから、貸出回数が多くなります。よって、貸出先顧客も通常のリースに比較して多くなる傾向になります。
この場合、適切な売上管理が重要になることから、以下のポイントに留意することが必要です。
貸出商品の賃貸期間にわたった適切な売上計上の実施
賃貸借契約に基づく役務提供によるため、契約期間に亘って売上計上することが必要になります。貸出顧客や商品ごとに、賃貸期間に応じた売上計上をタイムリーに実施しなければなりません。
顧客に対するタイムリーな請求処理と、確実な入金処理に基づく適切な債権管理の実施
1つの物件で複数回賃貸するため、リースなどに比べて、売上先(請求先)が多くなります。よって、膨大な売上先への請求業務をタイムリーに実施するとともに、入金処理を適切に行い、回収遅延があった場合は、適時に顧客へ連絡するなどの回収管理が重要になります。
商品別、顧客別の売上実績による貸出商品の収益分析
管理会計の観点からは、人気商品分野への注力や不振商品への対策など、的確な営業施策を講じるための基礎データとして、貸出商品別や顧客別などの売上分析を行うことが重要です。
なお、マーケティングの観点からも、新規顧客の開拓と並行して、既存顧客に対して、請求書の送付に合わせて自社の貸出商品を紹介することにより、新たな商品やより単価の高い商品への受注につなげることも重要になります。
まとめ
レンタルなどの動産賃貸借契約をベースとしたビジネスを展開する場合は、その貸出商品の物品管理を適切に実施することも重要ですが、貸出サイクルの頻度が高いことや顧客先が多くなる特徴を踏まえて、タイムリーな売上・請求処理を実施するとともに、適切な回収管理に基づき回収リスクを低減することが留意する必要があります。
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