こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
現代の組織は、絶えず変化するビジネス環境に直面しています。この複雑かつ競争の激しい環境で生き残り、成功を収めるためには、組織マネジメントの力を高め、業務効率化と管理職の負担軽減が必要不可欠です。
本記事では、このような状況に対応するための組織マネジメントの重要性と、実際に組織内でこれを実践するための具体的な方法について解説します。
目次
組織マネジメントが必要な理由
現代のビジネス環境は、急速な技術進化、市場の変動、労働力の多様化など、組織が直面する課題が増加しているのです。このような状況下では、従来型の組織マネジメント手法だけでは、変化に追いつくのが難しくなっています。
上位組織の判断を待つ間に、周囲の環境は絶えず変化し、企業競争に置いていかれるリスクが高まっています。そのため、組織は現代型の組織マネジメントをしっかりと学び、取り入れなければなりません。
現代型の組織マネジメントは、従来のマネジメント（管理）に加えてリーダーシップの発揮がより重要になっています。管理職はチームメンバーの力を引き出し、進むべきビジョンを示す存在になる必要があるのです。これには、多様な価値観や能力を持つメンバーとビジョンをすり合わせ、協働と創発によって組織をまとめていくことが含まれます。
現代の組織マネジメントでは、変化への迅速な対応、メンバーの力の引き出し、ビジョンの共有、そしてリーダーシップの新たな発揮方法が重要です。これらの要素は、組織が持続可能な成長を遂げるために必須であり、組織マネジメントの重要性を際立たせています。
組織マネジメントが解決する課題
現代の組織マネジメントは、組織が直面する多様な課題に対して効果的な解決策を提供し、組織全体の生産性を大きく向上させる重要な役割を果たしています。
組織内での意思決定の迅速化、個々の社員の能力発揮、管理職の負担軽減、業務プロセスの最適化など、さまざまな面での改善が可能です。ここでは、組織マネジメントがこれらの課題をどのように解決するかを詳しくみていきましょう。
全体のマネジメント力の向上
組織マネジメントが向上することで、組織内の各レベルでの意思決定プロセスが迅速かつ効率的になります。その結果、問題解決能力の向上とイノベーションが促進されるのです。
特に管理職のマネジメント力が向上すれば、組織全体の効果的な運営が可能になり、チームの成果が最大化されます。個々のメンバーや管理職のスキル向上によって、組織全体としてのマネジメント力も向上するのです。
社員全員に対するマネジメントの効率化
組織マネジメントにより、各社員の才能とポテンシャルを理解することで、それぞれに最適な業務を割り当てることが可能です。社員一人ひとりのモチベーションが向上し、効率的な業務運営が実現できます。
社員の能力を最大限に活かすことで、組織全体の効率がよくなり、個々の生産性もおのずと高まってきます。また、適切なマネジメントによって社員の流出を防止し、長期的な人材の確保も期待できます。
管理職の負担が軽減される
効率的な組織マネジメントによって、管理職の負担は大幅に軽減可能です。知識やスキルのある管理職がより戦略的な業務に集中することが可能になり、組織全体の目標達成に貢献できます。
メンバー自身の自発的な行動が増えることで、管理職はまだ成長段階のメンバーの育成やサポートに、より多くの時間を割けるようになります。これにより、組織内のリーダーシップも強化され、全体の生産性が高まっていくのです。
業務の効率化で生産性の向上
組織マネジメントの適切な実践は、業務プロセスの最適化につながります。無駄な業務を削減し、効率的な業務プロセスを構築することが可能です。これにより、組織全体の生産性が向上します。
また、生産性を定量的に測定することで、チームがどれだけの成果を上げているかが明確になり、それに対して個々のメンバーがどのように貢献しているかが可視化されます。メンバーのモチベーション向上にもつながり、目標設定や将来のビジョン策定においても有益な効果が見込めるでしょう。
組織マネジメントに求められる能力とは
組織マネジメントに求められる能力には何があるのでしょうか。効果的な組織マネジメントに不可欠な能力やスキルに焦点を当て、説明していきます。
コミュニケーション能力｜対話と聴く力
効果的なコミュニケーションは、組織マネジメントの基盤です。明瞭かつ効果的なコミュニケーション能力により、リーダーはチームの理解と支持を得られます。
また、他者の意見やフィードバックを適切に聞き、理解する能力も重要です。
意思決定能力｜迅速かつ効果的な決定
組織マネジメントでは、多くの場合、迅速かつ効果的な意思決定が求められます。これには、情報の収集と分析、リスクの評価、そして戦略的思考が含まれます。
意思決定が早ければ、それだけ多くの機会損失を防ぐことにもつなげられるのです。
問題解決能力｜課題の識別と解決
組織内の問題を識別し、創造的かつ実用的な解決策を提供する能力は、組織マネジメントにおいて重要です。問題解決能力には、分析力と創造性が必要とされています。
これらを身につけることによって、問題の早期解決と、生産性の向上にもつながります。
リーダーシップ｜チームを導き、インスパイアする
リーダーシップ能力は、チームメンバーを適切に動機付け、方向性を示し、インスパイアするために必要です。
リーダーは、チームの一体感と士気を高め、共通の目標に向かって進むための指導力を持つ必要があります。
適応性と柔軟性｜変化への対応
ビジネス環境の変化に迅速に対応する能力は、今日の組織マネジメントにおいて必要不可欠です。変化を受け入れ、柔軟に対応することで、組織は持続可能な成長を遂げられるのです。
変化を恐れて現状維持をしてしまう組織は非常に多いですが、大抵の場合が現状維持ではなく後退をしてしまっていることに気付かなければなりません。
組織マネジメントの具体的なポイント
それでは、組織マネジメントを行うにあたって、どのようなことに取り組めばいいのでしょうか。その具体的なポイントを説明していきます。
チームメンバーの力を引き出すマネジメント
効果的な組織マネジメントでは、個々のチームメンバーの能力を最大限に引き出すことが重要です。個人の強みを理解し、適切なタスクと責任を与えることで、個人のポテンシャルを活かしながら、チームの成果も向上させます。
オープンなコミュニケーションの場を作る
オープンで対等なコミュニケーションは、チームの信頼と連携を強化します。意見交換の場を積極的に設け、メンバーが自由に発言できる環境を作ることが、創造性とイノベーションの源泉です。
個々の能力と多様性を活かす管理方法
多様なバックグラウンドを持つチームメンバーの個々の能力と多様性を活かすことで、組織全体の力が増強されます。それぞれのスキルや知識、経験を活かし、チームのシナジーを高める管理方法が求められるのです。
組織マネジメントのフレームワークとツール
組織マネジメントの分野にはさまざまなフレームワークとツールが存在します。
組織の効率化と生産性向上に寄与する主要なフレームワークとツールについて、詳しく説明していきます。
マッキンゼーの7Sモデルの適用
マッキンゼーの7Sモデルは、組織の効果的な機能や変更を評価・改善するためのフレームワークです。戦略（Strategy）、構造（Structure）、システム（System）などのハード要素と、共有価値観（Shared Values）、スタイル（Style）、人材（Staff）、スキル（Skills）などのソフト要素を総合的に考慮し、それらが相互にどのように影響を及ぼすかを理解することで、組織の全体的なパフォーマンスを最適化する手助けをします。
このモデルは、大手企業やスタートアップ企業、非営利組織、公共機関など幅広い組織に適用可能であり、組織変革の際の重要な分析ツールとして用いられます。
＊参考 ビジネス+IT｜マッキンゼーの7Sとは何か？図でわかりやすくフレームワークを詳解
目標管理制度（OKR）の活用
OKR（Objectives and Key Results）は、「目標と成果指標」とも呼ばれ、組織として達成すべき目標を掲げ、その実現に向けた具体的な結果を定量的に追跡するフレームワークです。このシステムは、GoogleやFacebookなどのシリコンバレーの大企業でも広く採用されており、目標管理の新たな基準として注目されています。
OKRは、組織の目標と個人の業務が連動し、目標達成に向けた明確な道筋を示します。達成が難しいレベルの目標を設定することで、組織内のコミュニケーションを活発にし、個々のモチベーションを向上させ、業務効率を高めることが目的です。GoogleやIntelなどの大企業での成功事例により、多くの企業でOKRが導入されています。
＊参考 カオナビ人事用語集｜OKRとは？ 【Googleが使う目標管理ツール】KPI・MBOとの違い
デジタルツールによる組織運営の効率化
デジタルツールの活用によって、組織マネジメントの効率は大幅に向上します。これらのツールは、組織内の情報を整理し、意思決定プロセスを迅速化し、業務プロセスの透明性と効率を高めるのです。デジタルツールを導入する際には、現場の課題と照らし合わせて、解決につながるような製品を選ぶことが重要です。
たとえば、社内の情報が散在している場合は社内wikiツールが適しています。情報の収集と共有が容易になり、社員間のコミュニケーションが促進されます。
こうしたツールを適切に選び、活用することで、組織運営の効率化を大きく進めることが可能です。デジタルツールは、組織の業務フローをスムーズにし、時間を節約し、全体の生産性を高めるために不可欠な要素となっているのです。
＊参考 NotePM｜デジタルツールとは？ビジネスで役立つツール“7選”と選び方のポイントを解説！
まとめ｜組織マネジメント力向上で全体最適化
組織マネジメントの適切な実践は、組織全体の最適化をもたらします。これには、業務効率の向上、管理職の負担軽減、チームの生産性向上などが含まれます。また、組織マネジメントの実践を通じて得られる成果は、単に業務プロセスの改善に留まらず、組織の文化と戦略の強化にもつなげることが可能です。
この記事があなたの組織のマネジメント力の向上と、組織全体の最適化につながれば幸いです。
スケジュール管理のことなら、私たちにご相談ください。
私たちは、予定共有ができるスケジュール管理クラウド「クロジカスケジュール管理」を提供しています。 豊富な知見を活かし、お客様のお仕事に合ったご利用方法をご提案します。 チームの情報共有でお悩みの企業の方は、気軽にご相談ください。
