これだけ見ればOK!クラウド化の前に推奨する事前準備とは?

こんにちは。「クロジカサーバー管理」 IT/テックライターのkait78です。

近年クラウド市場は成長を続けており、業種問わずクラウドサービスの導入を行っています。総務省「令和3年度 情報通信白書」によると、情報通信業以外にも建設業や運輸業・不動産業・金融の企業でクラウドを導入し、87.1%の企業がクラウドサービスの効果について「非常に効果があった」又は「ある程度効果があった」と回答しています。

しかし、クラウドへの移行はガバナンス知識や技術的なスキルが必要であるため、その移行は簡単ではありません。本記事では、クラウド化を成功させるための事前準備として抑えておきたいポイントを解説します。

クラウド移行のメリットと重要性

はじめに、企業のWebサイトやシステムをクラウドに移行するメリットと重要性について解説します。

クラウド移行のメリット

クラウドサービスへの移行は、企業にとって多大なメリットをもたらします。

一番のメリットは、コスト効率の良さです。サーバー購入費用などの固定費を変動費に変えることで、不必要な初期投資や維持費を削減できます。加えて、クラウドのスケーラビリティにより、需要の変動に柔軟に対応可能です。ビジネスの成長に伴いリソースを追加したり、必要ない時には縮小することができます。この柔軟性が、ビジネスの敏捷性と競争力を高める要因となります。

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事前準備の重要性

クラウド移行には事前準備が重要です。

クラウドは従来のオンプレミス環境とは課金体系やセキュリティ・アーキテクチャの考え方が異なります。また、既存のシステムがクラウドに対応していない場合もあります。これらの準備を怠ると、移行中に予期せぬトラブルや遅延が発生し、最終的にはコスト増加やビジネスへの悪影響を引き起こす可能性があります。

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クラウド化をする前に準備すべきこと

次に、クラウド化をする前に準備すべきことをご紹介します。既存システムをクラウドへ移行する際は、目標の明確化と既存システムの分析を行いましょう。

ビジネス目標の明確化

クラウド化を成功させる第一歩は、ビジネス目標の明確化です。

クラウド移行を決定する前に、達成したい具体的な目標を設定しましょう。これは、コスト削減、運用の効率化、ビジネスの柔軟性向上、またはイノベーションの加速などが挙げられます。目標が明確であればあるほど、適切なクラウドサービスの選定、必要なリソースの計画が鮮明になるため、スムーズな移行が可能となります。

一方、目標の明確化がされていないと、クラウド化することが目的となってしまい、結果コストや人件費が多く掛かってしまう場合があります。

現行システムの詳細な分析と評価

クラウド移行のプロセスにおいて、現行システムの徹底的な分析と評価は欠かせません。

これには、使用中のアプリケーション、データベース、およびその他のITインフラの全体像を理解することが重要です。例えばクラウドサーバーでは、CPU・メモリ・ストレージ・冗長・暗号化・バックアップ・CIDRなどを詳細に設定する必要があります。

また、クラウドは1つのアプリケーションを小さなサービスの集合体として構築するマイクロサービスアーキテクチャが推奨されます。データベースやメール配信機能などをサーバーから分離して運用していくため、現行システムの分析が必須です。

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クラウド移行に向けた役割分担

クラウドに精通していない企業の場合、クラウドの移行は多くの技術的、経営的課題に直面するでしょう。円滑にクラウド移行を実施するためには、移行プロジェクトチーム内の明確な役割分担が必須です。詳しく見ていきましょう。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、クラウド移行プロジェクトの全体を指揮し、計画から実施、完了に至るまでのすべての段階を監督する役割です。クラウドの移行は既存システムの規模にもよりますが、数週間から1年程度掛かる場合もあります。

このようにクラウド移行のプロジェクトは長期間に及ぶため、プロジェクトの目標設定・スケジュール管理・リスク管理を行う必要があるためプロジェクトマネージャーは欠かせない役割となっています。

情報システムやサーバー管理担当者

情報システムやサーバー管理担当者は、技術的な側面でプロジェクトを支える重要な役割を果たします。現行のITインフラストラクチャの詳細な分析を行い、クラウドサービスへの移行に必要な技術的要件の特定・構築を行います。情報システムやサーバー管理担当者は、クラウドテクノロジーに関する深い知識と経験が求められます。

会計担当者

会計担当者は、クラウド移行プロジェクトの財務面を管理します。

クラウドは利用した分だけ料金を支払う従量課金制のため、費用の算出が難しい面があります。また、クラウドサービスは海外事業者が多く、支払い方法はUSDで計算されます。為替レートによって毎月の料金が変わるため、柔軟に対応できるような運用方法の策定が重要です。

弊社の運用している「クロジカサーバー管理」を含む、日本企業に管理を委託している場合は、支払い先が日本企業になり円建てでの支払いが可能となるため、予算管理や財務計画が容易になります。

クラウドプロバイダーの選定

次に、クラウドプロバイダーの選定について解説します。

クラウドプロバイダーには、Amazonが運営するAWSやGoogleが運営するGoogle Cloudなどがあります。クラウドプロバイダーを選定する際には、サービスの種類、コスト構造、セキュリティ対策、サポート体制、運用の容易さなど、複数の要素を比較検討する必要があります。

それぞれのプロバイダーによって得意分野やコスト体系に違いがあります。自社にあったクラウドプロバイダーを選定しましょう。例えば、AWSはクラウドシェアNo.1のサービスであり、開発企業も数多くあります。AzureはMicrosoft製品との互換性が強く、AD管理やWindowsライセンス、Office製品との連携が簡単に可能です。

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AWS、Azure、GoogleCloudの違いをわかりやすく解説

まとめ & クロジカサーバー管理の紹介

企業において、既存システムのクラウド移行を成功させるためには、事前の準備と計画が不可欠です。本記事で紹介した項目を確認しながら進めることで、スムーズなクラウド移行の実現が可能となります。しかし、クラウドの移行には既存システムの調査・分析やクラウドの専門的な知識が必要です。自社でクラウド化プロジェクトの実施が難しい場合は、外部委託することをお勧めします。

クロジカサーバー管理」では、仕様書不要でサーバーへの移行・運用を委託できるトータルサポートサービスを提供しています。AWSやAzureなどマルチベンダーに対応しているため、お客様に合わせたソリューションをご提案させていただきます。

他にも、事業会社様のウェブサイトをデザインされるWeb制作会社様でクライアント様から「サーバー管理まで対応してほしい」というお声がある場合、Web制作会社様向けのパートナープログラムもご用意しておりますので、詳細のご質問などについてお気軽にお問い合わせください。

▼パートナープログラムについて
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ライター:kait78

元大手通信事業者のインフラエンジニア。ネットワーク・サーバー・AWS領域でIT/テック記事に特化した記事を執筆。Webサーバーにまつわる課題や悩みに対して実務経験を基にした、現場社員目線の課題解決となるアイデアを提供します。

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