株式会社タツミ様は地震に強い「木の家」をつくる接合金具を製造・販売し、日本人が愛する「木の家」を地震から守る建築金物メーカーです。日本で最初に接合金物「クレテック」による金物工法を広め、在来の木造軸組み工法をさらに堅固なものへとアップデートされました。
また、従来から木造の家づくりに使われている補強金物(Zマーク、Cマーク)の生産高では日本一の生産量を誇り、接合金物において日本ナンバーワンのシェアを維持しております。
従来、社内情報の統一に苦悩されていた同社が「クロジカスケジュール管理」導入に至った経緯や現在のご利用状況、得られているメリットなどについて、プレカット事業部部長の梨本様と総務経理部の若杉様のお二方にお話を伺いました。
地震に強い「木の家」を造る接合金具のパイオニア
── 貴社の事業内容を教えてください。
梨本様:弊社は、木造建築物の接合金物の製造・販売・OEM事業を行っております。特に「金物工法」といって、木造建築の構造材に使用される接合金物を活用した建築手法を得意としています。
── 貴社は『地震に強い「木の家」をつくる接合金具のパイオニア』としての歩みを進められておりますが、そこに至った経緯をご教示いただけますでしょうか?
梨本様:従来、木と木を削って接合させたものの製造・販売が主流だった時代に、創業者(山口龍二様)は継手加工を金物に置き換えた「金物工法」を築きあげました。
阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などの大震災では、在来工法の建物に多くの被害がありました。一方、金物工法の建築に関しては、在来工法の建物と比較して被害が非常に少なかったということで住宅メーカー様から高い評価を受け、弊社の金物工法が広がる契機となりました。
加えて、弊社は「耐震性」だけでなく「施工性」にもこだわっております。
梁を落として金具を打てば強固になるという工法なので発生するゴミも最小限ですし、何より大工さんも安全に作業ができます。
住宅産業は顧客からのクレームが多いとされる業界ですが、クレームも非常に少ないと住宅メーカー様も喜んでいただいておりますね。
社内の情報共有に苦悩...
── クロジカスケジュール管理導入前に抱えていた課題や悩みをお聞かせください。
若杉様:弊社は新潟本社の企業ですが、関東、関西にも拠点を構えております。情報の統一化をはかるため、従来は情報共有をメールや紙で行っておりましたが、新潟県外の各拠点への情報伝達に課題がありました。
弊社の課題に合致するものを探そうと様々なグループウェアを調査した中で、前任者が当時のオープンソース版を使用して、社内にサーバーを置き、必要最低限のレベルから運用をスタートしました。
── オープンソース版の時代からご利用いただき、現行のクラウド版を約130名様にてご利用いただいておりますが、最終的に現行のクラウド版を導入する決め手となったポイントはどんな点でしたか。
若杉様:イニシャル・ランニングにおける両コスト面が最も大きかったのは事実です。その上で機能を絞って自社の課題にあった組み方ができる点がポイントでしたね。
多くの製品を比較・検討しましたが、クロジカスケジュール管理の検討開始から導入までは約1ヶ月でした。
── 具体的にはどういった場面でクロジカスケジュール管理を利用されていますか?
梨本様:私は、部下のスケジュール管理と活動報告を確認するのに使用していますね。
若杉様:「掲示板機能※」を特に利用しています。
掲示板機能を使えば、全社的にお知らせが共有できますので、効率が上がって良いと感じました。編集が弊社側で容易にできる点も魅力に感じています。
※掲示板機能:就業規則や社内マニュアルの掲載、共有などが可能になる機能
あとは「フォルダ機能」ですね。会社規模の拡大や法律の改正により社内文書の変更を行うと、どのバージョンの書類が最新のものなのかが分からなくなる場合があります。クロジカスケジュール管理の共有フォルダの中に最新版の書類を置けば、こちらも全社共有が容易にできる。これは大きなメリットですね。
トータルで考えた時に、クロジカスケジュール管理導入前に課題と感じていた「情報の統一化」を行うことができたと感じております。
── 最後に、貴社が今後取り組んでいきたいことをお聞かせください。
梨本様:昨年、ウッドショックとウクライナ騒乱が重なって、日本に木材が入らない時期がありました。木材の価格は数倍にも高騰し、その状況下で住宅価格も非常に高くなっています。
足元では金利の関係で住宅需要が冷え込んできておりますが、この状況をいかに打破し、その上で売上を伸ばしていくかが、我が社にとっても最重要の課題です。また、今後も工法・金物を新規開発し、災害の強い住宅に進化させていくかという部分にも注力しています。
業界全体を俯瞰しますと、建設現場の作業員が高齢化し人数も少なくなり、住宅建築の現場には、日本語を話すことができない海外実習生も多く参加しています。いかに分かりやすく、簡単に、なおかつ施工性のいいものを開発・研究をしてお客様に喜んでいただける商品開発を行うことが、今こそ必要だと考えているところです。
また、「公共建築物等木材利用促進法」という木材利用の促進法案も2010年より施行され、我々の事業の追い風になっていると考えています。
この追い風に乗って、成長速度をより加速させたい。その意味でも、弊社社員が本来の業務に集中できる環境が不可欠で、その環境をクロジカスケジュール管理によって実現することができています。
クロジカスケジュール管理を活用して業務効率化をはかることで得た時間で、他社が取り組んでいないことにも真摯に向き合って、成長を続けていきたいですね。
社名 | 株式会社タツミ |
事業内容 | 木造住宅用接合金具及び構造部材の製造(木造住宅の屋根・床・壁のパネル、プレカット材などの製造・販売) 大手住宅資材メーカーからの依頼によるOEM生産 |
Webサイト | 株式会社タツミ:https://www.tatsumi-web.com/ |