こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
病院は交代勤務や残業が多いため、勤怠管理に手間と時間がかかるケースが多くあるかもしれません。人手不足や残業時間の削減などに対応するため、バックオフィス作業の効率化ができる勤怠管理システムの導入を検討してみましょう。
この記事では、病院における勤怠管理の特徴や課題、勤怠管理システムを導入するメリットについてご紹介します。勤怠管理システムを導入するときの注意点やオススメの勤怠管理システムもご紹介しますので、確認してみてください。
目次
病院の勤怠管理の特徴
病院などの医療機関は、医師や看護師などさまざまな職種の人がさまざまな形態で勤務を行なっています。シフト作成や残業時間の管理は複雑で、残業手当と深夜手当の重複を課題として抱える病院も少なくありません。
2024年には医師の働き方改革も行われるため、ますます勤怠管理の課題解決が重要になっていきます。適正な人員配置や業務効率化を行なって、深刻な人手不足にも対応できるようにしておきましょう。
病院の勤怠管理の課題とは
病院が抱えている主な勤怠管理の課題は、
- 当直や夜勤など勤務形態が複雑
- 残業や休日出勤が多い
- 給与計算が大変
- シフト作成が難しい
の4点です。それぞれ解説するので確認しておきましょう。
当直や夜勤など勤務形態が複雑
病院などの医療機関では、勤務体制が複雑になってしまうことが課題になることが多いです。入院患者を抱える病院では24時間体制での対応が求められるため、当直や夜勤などの勤務形態をとる必要があり、集計が難しくなります。
結果的にバックオフィス業務を行なっている給与計算担当者などの業務負担も多くなるため、医療機関全体の課題といえます。
残業や休日出勤が多い
残業や休日出勤が多い点も、病院の勤怠管理の課題です。勤務形態の複雑さに加えて残業手当の処理も行う必要があるため、正確に把握できていないケースも少なくありません。
患者の容態が急変したり緊急手術が入ったりすると、残業や休日出勤などによって対応が必要になり、勤務実態の把握も大変です。
給与計算が大変
病院などの医療機関では、勤務形態や残業時間の複雑さに加えて、職種が複数ある点も給与計算を大変にしています。給与手当の種類も職種によってさまざまで、残業や夜勤など割増手当の計算にも関わってくるためさらに複雑です。
シフト作成が難しい
病院でのシフト作成は、宿直回数などの法令による制限や、職員のシフト希望に対応することも必要となります。作成が完了してもシフト変更や緊急手術によって微調整が求められるため、ほかの業種よりもシフト作成が難しいです。
病院に勤怠管理システムを導入するメリット
病院の勤怠管理を改善していくためには、勤怠管理システムの導入がオススメです。さまざまな企業がサービスの提供を行っています。勤怠管理システムのメリットを把握することからはじめましょう。
勤怠管理システムの導入により、主にバックオフィス業務の効率化が期待できます。バックオフィス業務がスムーズに進むと医師や看護師の働きやすさにもつながるため、導入をオススメします。
労働時間の正確な把握
労働時間の正確な把握ができるようになると、勤怠管理システムを導入するメリットにもつながります。リアルタイムに労働時間を把握できるようになるため、管理職の人も随時確認でき、長時間労働の抑制にもつながるでしょう。
勤怠状況の集計が簡単になる
勤怠管理システムを導入すれば、勤怠状況の集計は自動で行なってくれます。勤怠状況の自動化は、給与計算や有給管理などの作業効率化も可能です。ワークフロー機能が付いているシステムであれば、残業の申請もシステムを利用して行えます。
集計したデータはCSV形式で出力したり給与計算ソフトとの連携もできたりするため、転記ミスなどのヒューマンエラーも減らすことができます。
シフト作成の効率化
勤怠管理システムには、シフト作成機能がついているものも多いです。交代制や変形労働時間制にも対応してシフト作成を行なってくれるため、業務時間の短縮ができます。システムで作ったシフトを微調整する場合、一から作成するよりも簡単であるため、勤怠管理システムの導入がオススメです。
働き方改革への対応
2024年から運用される働き方改革への対応も、勤怠管理システムなら可能です。出退勤の打刻もスマホやタブレットからも可能で、外出先でも正確な勤務時間を把握できます。
GPS機能を利用すれば打刻場所の特定も可能で、生体認証機能を利用すれば打刻ミスや不正打刻の防止にもつながります。設定した残業時間を超えた場合にはアラートしてくれる機能もあるため、事前の残業時間の抑制も可能です。
勤怠管理システムを選ぶときの注意点
病院が勤怠管理システムを選ぶときの注意点は、
- 複雑な勤務形態に対応しているか
- シフト作成機能の使い勝手
- サポート体制の確認
- 複数のデバイスで利用できるか
の4点です。システムによって特徴や機能も異なるため、最適なものを選びましょう。
複雑な勤務形態に対応しているか
病院の複雑な勤務形態に対応しているかどうかを、導入前に確認しておきましょう。夜勤や当直に対応できて複数の職種を登録できるシステムがオススメです。訪問医療や訪問看護の業務が多い病院では、スマホやタブレットからの打刻機能に対応しているかの確認も必要です。
シフト作成機能の使い勝手
シフト作成機能の使い勝手も、病院が勤怠管理システムを選ぶときには重要です。勤務形態が複雑なため、職員の希望や法廷規則を満たしたシフト表の作成には時間がかかります。
しかし、勤怠管理システムにシフト作成機能が搭載されていれば作成時間の短縮が可能です。シフト作成機能でできたシフトに微調整が必要な場合でも、一からシフトを作成するよりも短い時間で作成できるため業務効率化につながります。
サポート体制の確認
勤怠管理システムを導入するときは、サポート体制の有無を確認しておきましょう。運用中にトラブルや質問がでたときに、反応が悪いと病院全体の仕事が止まってしまうこともあります。
サポートはメールや電話だけでなくチャットでのリアルタイム対応をおこなっているシステムや、画像共有によって対応してくれるシステムがあります。柔軟に対応してくれるシステムを導入しましょう。
複数のデバイスで利用できるか
働き方改革やリモートワークに対応するためにも、複数のデバイスで利用できるシステムを選ぶことは大切です。複数のデバイスから利用できればタイムカード前の渋滞もなくなるので、職員の待ち時間を減らすことができます。
オススメの勤怠管理システム8選
病院にオススメの勤怠管理システムをご紹介していきます。普段の業務を行ううえでの課題や改善点を明確にしてから、参考にしてみてください。
クロジカスケジュール管理
クロジカスケジュール管理は、TOWN株式会社から提供されている勤怠管理システムです。バックオフィス業務をデジタル化することで、業務効率化ができるツールになります。
従業員同士でスケジュール管理を行える、クラウド型のツールになります。病院の複雑な勤務形態にも対応することが可能です。
ジンジャー勤怠
ジンジャー勤怠は、jinjer株式会社から提供されている勤怠管理システムです。労働関連法規の改正にも対応していて、改正後には素早いアップデートを行なってくれます。
アラート機能がついているため、有給取得や残業時間のアラートを設定しておけば労務管理のトラブルを減らせます。サポートは導入から運用まで行なってくれるため、勤怠管理システムに慣れていない病院でも安心して利用が可能です。
ジンジャー勤怠はクラウド型のツールであるため、多くの方が同時に使用すると、動作が重くなる場合があり、とくに月末は利用が集中しやすいため、こまめに入力などを行うようにしましょう。
freee勤怠管理Plus
freee勤怠管理Plusは、freee株式会社から提供されている勤怠管理システムです。複雑な勤務形態や雇用体系にも対応可能で、スマホからの打刻にも対応ができます。
シフト作成機能やアラート通知機能も搭載されていて、労務状況を一元管理できる多機能なシステムです。珍しい機能としては、2024年問題に対応した就業規則作成代行サービスもついていて、さまざまな病院に対応できる勤怠管理システムになります。
しかし、freee勤怠管理Plusは勤怠管理機能に特化したシステムで、他のサービスとの連携がしづらいということが挙げられます。給与計算なども行おうとすると、同社のfreee人事労務と連携する必要がある点については、注意が必要です。
ジョブカン勤怠管理
ジョブカン勤怠管理は、株式会社DONUTSから提供されている勤怠管理システムです。カスタマイズ性が高く、病院のニーズにあわせた運用ができるシステムになります。
初期費用がかからずに、導入できる点もオススメです。ジョブカンシリーズは経費計算や労務管理に対応しているシステムも提供していて、連動させれば大幅な業務効率化も期待できます。
ジョブカン勤怠管理では、一度目の打刻で出勤、二度目の打刻で退勤と簡単に打刻できることもメリットですが、三度目、四度目の打刻を行うと、休憩に変更されてしまいます。そのため、打刻を忘れてしまうと、修正に手間がかかってしまうというデメリットもありますので、授業員に対して打刻を徹底するなどのルールの整備が必要です。
KING OF TIME
KING OF TIMEは、株式会社ヒューマンテクノロジーズから提供されている勤怠管理システムです。操作性に優れているクラウド型の勤怠管理システムで、セキュリティ面も問題ありません。
打刻方法も豊富に用意されていて、スマホやタブレットからの打刻ができるため、出先でもリアルタイムに勤務状況の把握が可能です。
- スケジュール管理
- シフト管理
- アラート機能
といった多くの機能を搭載している点もメリットになります。
KING OF TIMEは、初期費用がかからず、30日間のお試しで使用することは可能ですが、導入後に無料プランはありません。ただし有料といっても、一人当たり月額300円で全ての機能を使用できるため、低価格で利用することができます。
キンタイミライ
キンタイミライは株式会社ネオレックスから提供されている勤怠管理システムです。大手企業も導入している勤怠管理システムで、カスタマイズも幅広く行えます。
アルコール測定器との連動もできる、多機能な勤怠管理システムになります。顧客ごとにコンサルティングチームがヒアリングを行い、病院や職員のニーズにあわせたカスタマイズや運用を提案してくれる点も特徴です。
自社に合うようにカスタマイズできますが、その分初期費用が高く設定されています。使いやすさと費用のバランスが取れるかどうか、慎重に検討するようにしましょう。
MOT勤怠管理
MOT勤怠管理は、株式会社バルテックから提供されている勤怠管理システムです。複雑な勤務形態にも対応できるシステムで、シフト作成機能も搭載しています。
GPS機能を利用して打刻できるため、出先の打刻や不正打刻の防止も可能です。チャットでの残業申請や決裁も行えるので、スムーズな勤怠管理が魅力のシステムです。
MOT勤怠管理を活用することで、顔認証を使用した勤怠管理が可能となりますが、全ての社員の顔写真を記録しておく必要があります。顔写真も個人情報となりますので、データは暗号化しておくなどプライバシー対策が重要です。
Touch On Time
Touch On Timeは株式会社デジジャパンから提供されている勤怠管理システムです。導入している企業は5万社を超えていて、継続率も99%と高い人気を集めています。
独自開発のタイムレコーダーを搭載していて、パソコン以外でも3種類の打刻方法に対応できます。勤怠集計や残業集計は病院にあわせたルールで集計できるようにカスタマイズ可能で、複雑な勤怠管理にも対応可能です。
指紋認証での打刻でさっと出退勤を登録できることはメリットですが、乾燥していたり、怪我をしていたりするとなかなか反応しないというデメリットもあります。
まとめ|病院に勤怠管理システムを導入して業務効率化
この記事では、病院における勤怠管理の特徴や課題、勤怠管理システムを導入するメリットについてご紹介しました。2024年の働き方改革に対応するためにも、人手不足の解消や残業時間の削減を行いましょう。
勤怠管理システムを導入して職員の適正な配置や労働時間の管理を行い、労働環境を改善することが大切です。コストも低く機能が増えている勤怠管理システムも多いため、ぜひ導入を検討してみましょう。
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