こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
商社にはさまざまな業務がありますが、その機能は大きく3つに分類できます。「営業」「事務」「企画事務」の3つです。
それぞれの特徴を考えると、これらの業務をIT化するメリットが見えてきます。ただし、これらは単独で機能するのではなく、相互的に機能しているからこそIT化の意味があるのは見逃してはいけません。
商社での営業
営業の仕事は、商社の業務の中核といっていいでしょう。商品を仕入れ、販売するのが商社の仕事です。仕入れも販売も営業の手腕にかかっています。つまり、営業なくして商社は成り立ちません。
営業の仕事は足で稼ぐともいわれてきました。ルート営業のように、ある程度決まった売り先をまわる方法もありますが、飛込を中心にする営業はとにかく訪問して稼ぎ出します。チャンスがあれば、どんどんと仕掛ける姿勢が必要で、アナログな面を強く持つ方法です。
しかし、ここにもIT化のポイントがあるのを見逃してはいけません。
営業のIT化のメリットは情報です。営業展開には、ありとあらゆる情報が必要になります。ほんのわずかなことでも、知っているかどうかで差がつくからです。情報は客先に限りません。商品や現在の社内情勢なども商社の営業にとっては大事な情報です。ここから何を導き出すのかが、営業の腕ともいえます。
このような宝物ともいえる情報を営業担当の個人単位で抱えていては、企業としての対応力が落ちます。全体で情報を管理できれば、もっと有機的な行動が生まれ、チャンスを失することも少なくなるからです。
情報を集積し、リアルタイムに更新できるIT化は、営業にとって大きなメリットを生み出します。ひいては、企業にとってもデータベースという形で大きな財産が生まれるのです。
商社での事務
商社では常に販売情報を更新し、請求なども揚げてくれる存在の事務が必要です。顧客との連絡窓口にもなりますし、時には営業を仕掛けることさえ出てきます。その内容に合わせ、営業事務や貿易事務と呼ばれる場合もあるでしょう。それほどさまざまな内容を受け持つのが事務の仕事です。
営業との連携も重要ですが、仕事の大半は書類や情報の管理にあてられます。IT化のポイントとしても、これが重要です。
現在IT化として注目を集めてきたのが、RPAなど業務を自動化することです。RPAはロボットに業務を任せることで、普段人間が行っている作業をソフトウェアに任せてしまい、工数を削減することが目的です。
例えば操作手順が明確で繰り返すようなものなら、RPAによって負担を減らせます。もちろんできない仕事も数多くあるため、メリットを生かすためにも作業内容をはっきりさせることが大切です。
商社での企画事務
企画事務は商社の仕事の一つですが、一般の事務とは少し違い、提案することを基本としています。例えば新たな状態を手にしたときに、これを事業化するのは企画事務の仕事です。
サービスでも同様のことがいえるでしょう。取引先に対し企画提案などを行うのも企画事務の仕事です。企画事務とは常に外を向いた仕事であり、デスクワーク中心の一般事務とは少し違った面を持っています。
IT化のポイントとして重要なのは、情報発信の方法やスケジュールの管理、情報の統制などが挙げられます。単一のツールでカバーするより、営業と連携する方法をとるなど広く活用できる方法が向いているでしょう。
特に情報の共有が重要で、他業務との連携が取れるような工夫が必要です。IT化できれば、メリットはかなり大きくなります。
商社でIT化のメリットはあるか
商社の主な業務からもわかるように、全体的な連携が欠かせません。業務単一で見るとそこまで効果を発揮できないように思えても、全体で見るとメリットはかなり大きくなるのが特徴です。他にもさまざまな面でIT化の恩恵が出てきます。
社内でのリアルタイム連携
IT化することのメリットは連携にあります。操作は営業がスタンドアロンで業務をするわけではありません。その情報を共有できるかが、全体の効率の鍵を譲っています。
例えば企業の情報を営業担当者が持っていたと仮定して、他の営業や事務が知らなかったとすると行動に一定の制限がかかるでしょう。知っていれば問題なかったことも、知らなかったからこそ行動してしまう可能性が出てきます。このような不確定な領域を作るのが情報の共有不全の問題です。
営業は常に顧客との折衝があり、多くの情報に触れる機会が出てきます。IT化することでこの情報を共有できるのがポイントです。情報の共有ができれば、行動はどんどん最適化していきます。知らなければできなかったことも、情報の共有がすばやくできれば対応速度が上がっていくからです。商社では特に大きなメリットが生まれます。
企画事務でも同様です。顧客と折衝した段階での情報を営業が知っていれば、対応に幅が出てきます。次の手を打つためにも重要な情報となるため、リアルタイムで共有できるIT化のメリットがあるでしょう。
グローバル化に対する対応
商社にはグローバル化に対する対応力も問われます。世界はどんどん進化しており、常に変化している中で商社は対応しなければいけません。刻一刻と変わる状況の中で展開していくビジネスでは、情報が重要です。
IT化できれば、世界中どこにいてもインターネットがつながる場合は、距離を感じずに情報交換できます。リアルタイムで情報の交換ができるでしょう。スケジュール管理も自由にできます。チャットなども使えますし、データのやり取りもIT化により容易に変わるでしょう。スピード感が出てくるようになり、距離が離れていても、隣にいるように情報のやり取りができます。距離の概念がなくなることは、IT化の最大のメリットです。
グローバル化した段階でIT化によって距離の概念をなくせるほか、言語の壁を乗り越えることもできます。現在かなり進んできていますが、自動翻訳なども使いやすくなってきました。共通言語として英語でチャットをすれば、ログも残せるためあとからの確認もできます。他のツールとうまく組み合わせていけば、更に効果を上げられるでしょう。
IT化からECサイトの活用
商社にとって新たな展開になってきたのがECサイトによる販売です。これまで営業が販売していた商品を、自社のECサイトを使って販売できるのはかなりのメリットにつながります。
ECサイトの役割は、誰もいなくても販売できることです。つまり、人件費がかかりません。サイトの維持管理費はかかりますが、人件費よりもはるかに低い金額で抑えられます。24時間の間、誰もいなくても販売してくれるため、機会損失も最低限できるのがメリットです。
在庫管理や自動発注なども組み合わせれば、商品が枯渇することもありませんし、デッドストックも抑えられます。
商社の活動として大きなメリットを生み出すため、IT化によるECサイトの活用は進んでいきました。
まとめ|商社もIT化により業務効率化しましょう
商社にとってIT化は、当然の流れになってきました。システム的なIT化も重要ですが、何よりも物理的な距離をなくしリアルタイムでやり取りができるのは大きなメリットです。作業の効率化にもつながり、利益も生み出します。
IT化するために初期投資としてかなり大きな金額を動かすことも考えられますが、結果的にそれ以上のメリットを生み出すでしょう。
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