マネージドサービスのメリット ・デメリットとその代行内容は?

こんにちは。「クロジカサーバー管理」コンサルティングチームの西原です。

様々な目的やWebサイトの規模、性質によってサーバーやソフトウェアをオンプレミス(自社運用)で対応されている方も多いのではないでしょうか?

ITリソースを所有・管理を行うオンプレミスは自ら構築を行うため、柔軟にカスタマイズしやすく、様々なWebサイトやシステムと連携しやすいメリットがありますが、構築から保守・トラブル対応などすべてを行う必要があり、コスト・リスクなどの懸念が付きまといます。

そんな課題に対する改善策の一つにクラウドサーバーがあります。オンプレミスと比較すると、クラウドサーバーはまず設備投資や保守管理などの負担を削減することができます。

しかし、クラウドサーバーに含まれない、OS以上の運用や障害対応などの負担は残ってしまうため、運用管理の業務を代行してくれるサービス「マネージドサービス」と「フルマネージドサービス 」を視野に検討します。一般的なクラウドサーバーのサービスよりも範囲が広く、クラウドサーバーの内容に加えて、運用管理まで任せることができます。本記事では、マネージドサービスについて触れていきます。

この記事でわかること

① マネージドサービス・フルマネージドサービスの概要
② マネージドサービスのメリット・デメリット
③ 「マネージドサービス」と「フルマネージドサービス」の違い

マネージドサービスとは?

マネージドサービスは、VPN(バーチャル プライベート ネットワーク)、ホスティングサービス、クラウドサービスなどの分野において、本来のサービスと運用管理で発生する業務を一体化して請け負うアウトソーシングサービスです。

マネージドサービスによって構成されるクラウドをマネージドクラウドと呼び、クラウド事業者・ホスティング事業者・データセンター事業者が提供するサービスと「マネージドサービスプロバイダー(Managed Service Provider)」(略してMSP)のような専門業者が提供するサービスがあります。

クラウド事業者・ホスティング事業者・データセンター事業者が提供するマネージドサービスは、コンピューティングリソース、ネットワークリソース、ストレージ管理などが主になります。

MSPが提供するマネージドサービスでは、導入する機器の選定やサービスの選定、設計・構築から運用に至るまでなど、トータルでのサービスを提供することが多く、AWSなどをベースにしたマネージドサービスがあります。

マネージドサービスのメリット

マネージドサービスを利用すると、運用設計・監視・障害対応などの運用管理業務から解放されます。そのため、環境や運用の検討にコストや時間をかけることなく、本来の業務であるWebサイトやシステムの制作・管理・開発などのコア業務に取り組むことができるため、目標を達成するまでの時間を短縮することができ集中することができます。ノウハウを持つプロフェッショナルなマネージドサービスを提供する代行会社へ相談すれば、数か月を要するようなクラウドへの移行作業も数日で移行できる場合もあります。

マネージドサービスのデメリット

マネージドサービスのデメリットは、特定の事業者への依存が大きくなることです。依頼している事業者から他社に移行しようとしても、依存度が強いと移行が難しくなりがちです。しかし、これも移行しやすいようにサービスを提供している代行会社も存在するため、まずは可否について相談をしてみることをお勧めします。

フルマネージドサービスとの違い

フルマネージドサービスは、「マネージドサービス」の管理範囲をさらに広げたサービスです。厳密な定義などは特にありませんが、すべてを任せられるようなサービスを意味します。

マネージドサービスは、回線、ハードウェア、OS初期設定、ミドルウェアの監視などの管理が主になり、障害対応、セキュリティ対応、設定変更などは含まれていない場合も多いと思います。

フルマネージドサービスでは、マネージドサービスでの提供内容に加えて、監視・障害対応・セキュリティ対応など、管理に必要なサービスをほぼすべて提供します。24時間態勢で監視する必要がある場合や休日を問わず設定変更が必要になる場合であっても、 フルマネージドサービスを利用することでそれらの管理を任せることが可能になります。

しかし、フルマネージドサービスは、マネージドサービスよりも利用コストが高くなるため、どちらが適しているかの検討が必要です。さらに、緊急時の対応や、アプリケーションに影響を及ぼすような緊急メンテナンスなどの場合に、フルマネージドサービス事業者がどうすべきかの判断をすることになります。そのため事前に対応方法の詳細な取り決めを行うことが必須になります。

マネージドサービスで代行できる内容

マネージドサービス(フルマネージドサービス)で何を代行できるかは、サービス提供者やサービスプランなどでも異なります。主な代行作業は、「運用設計サービス」「データバックアップ設計」「システムの監視・通報サービス」「運用の管理サービス」などになります。

運用設計サービス

運用に必要な業務の設計や準備になります。監視・窓口・保守などをどのように運用すべきかを設計します。災害対策、セキュリティ運用についても、運用方針を設計します。

データバックアップ設計

データのバックアップ方法の検討・設計・準備などです。

システムの監視・通報サービス

システムやリソースを実際に監視する業務です。障害が見つかった時には、障害内容を通報します。

運用の管理サービス

運用に関する定期報告レポートの提供、運用の報告会の開催、運用に関する改善策の提案などになります。

▼ マネージドサービス(フルマネージドサービス)で何を代行できるかを詳細に解説した記事はコチラ
【知らないと損する?】Webサーバー監視を専門会社へ外部委託するメリットを解説

さいごに

スピーディーに進めたいビジネスの場合と、長期的な展望が必要なビジネスの場合では、必要なサービスや適したサービスが異なってきます。マネージドサービスは上手く使えば、コストの削減やスピーディーな事業展開が可能になる、大変便利なサービスです。メリット・デメリットを検討して、必要なサービスは何かを見極めることが必要です。本記事がマネージドサービス検討の参考になれば幸いです。

監修者:クロジカサーバー管理編集部

コーポレートサイト向けクラウドサーバーの構築・運用保守を行うサービス「クロジカサーバー管理」を提供。上場企業や大学、地方自治体など、セキュリティ対策を必要とするコーポレートサイトで250社以上の実績があります。当社の運用実績を踏まえたクラウドサーバー運用のノウハウをお届けします。

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