
こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
「やることが多すぎて、やりたいことに取りかかれない」
「部下のタスク管理も含めると、忙しすぎる」
このように、タスク管理で悩んでいる経営者や管理職の方も多いのではないでしょうか。忙しい日々を送っていると、今後の経営や新たなプロジェクトについて考える時間も減ってしまいますよね。タスク管理を効率化して時間を有効活用することが、企業の利益を拡大するためにも重要です。
タスク管理は大きく分けるとアナログな方法・デジタルな方法の2種類ですが、それぞれ様々な方法が存在します。タスク管理を効率化するためには、こうした方法を知っておくことが大切です。たくさんのタスク管理方法を把握することで、自分にあったやり方が見つかりやすくなるでしょう。
そこで今回は、すぐに始められるおすすめのタスク管理方法を7つご紹介します。
タスク管理が順調にできると、
- 時間にゆとりができる
- 一つのタスクに集中できる→効率的に仕事ができる
といったメリットがあります。
「頭の中がやることでいっぱいで疲れている」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもタスク管理とは?
タスク(task)とは、簡単に言えば「自分がすべき作業項目」です。ビジネスではそれぞれのタスクに完了期限があり、自分のタスクを期限内にすべて完了させることが求められます。そうしなければチームメイトに迷惑をかけるばかりか、お客様からの信用を大きく損なうでしょう。
このような事態を避けるために、自分が抱えているタスクを把握・整理し、実行するのが「タスク管理」です。ビジネスパーソンにとって欠かせない作業の1つですが、正確に行うためにはタスク管理の手法を知っておく必要があります。次章からは、アナログな方法4つとデジタルな方法3つを順番にご紹介していきましょう。
アナログなタスク管理方法4選
まずは、デジタル技術を使わずとも実践できるアナログなタスク管理方法を4つ、ご紹介します。
緊急・重要マトリクス
【ポイント】緊急と重要の軸で、タスクを仕分けする
タスクが滞る理由は、優先順位が曖昧だからです。そのため、緊急と重要の軸を用いて仕分けをすると、どの課題から取り組むべきかわかりやすくなります。
やり方は簡単。
まずは、今のタスクを出来るだけ書き出します。
続いて、紙に十字を書きます。(A4サイズを横にすると書きやすいでしょう)
そこにできた4つのスペースを
- 右上:重要かつ緊急
- 右下:緊急だが重要ではない
- 左上:重要だが緊急ではない
- 左下:重要でも緊急でもない
にカテゴリ分けしましょう。
最後に、書き出したタスクを当てはめていくと、下の図のように仕分けができます。

今取り組んでいることがどの領域かを知ることで、
「ここにもっと時間をかけよう」
「これは徐々に人に任せていこう」
と考えられるタスクを見つけられるはずです。
注目したいのが「緊急でない・重要である」の領域。放置されがちなタスクでもあります。しかしこの領域のタスクは、
- 経営課題をクリアにする
- 新たなプロジェクトにつながる
といった役割を担うことも多いのです。そのため、「緊急でない・重要である」の領域にどんなタスクが挙がったかはぜひチェックしてみてください。新たな発見があるかもしれません。
GTD (Getting Things Done)
【ポイント】頭の中をいったん書き出して、整理整頓する
GTDは「Getting Things Done(物事をやり遂げる)」の略称で、仕事の生産性を高めるためのメソッドです。企業研修として導入されることも多いですが、個人で実践している方もいます。
GTDは、簡単に言うと「タスクの整理整頓」です。
頭の中で「これをやらねば」、「あれをやらねば」と思考が散らかっていると、タスクに集中しにくくなります。そこでGTDを使って整理整頓し、物事に取り組みやすくする環境を作るのです。
GTDの大まかな流れは以下の通りです。
- タスクを全て紙に書き出す(仕事、プライベート問わず)
- ① 今やるべきかどうか
② 他の人に任せられるかどうか
③ 重要なタスクかどうか
などの基準に沿って仕分ける - 優先順位をつける
- 行動する
- 残っているタスクをさらに仕分ける(レビューする)
最初のタスクは、全て書き出すのがポイントです。
- ○○さんに誕生日プレゼントを送る
- プロジェクトの進捗を○○さんに尋ねる
- 請求書を送付する
など、公私問わず書き出していきましょう。整理整頓ができた後は、「あぁ、後は行動するだけか」と晴れやかな気分になれるはずです。
なお、毎日行なっていると時間がかかってしまうため、レビューに関しては1週間や1ヶ月など、あなたのタスク量に応じて決めることをおすすめします。
エッセンシャル思考
【ポイント】そのタスクに取り組む意味があるかをチェックする
忙しいのは、タスクの量が原因かもしれません。そこでご紹介したいのが、「エッセンシャル思考」です。先ほどのGTDにも似たメソッドで、簡単に説明すると「大事なもの以外は取り組まない」という考え方をします。
大量のタスクの中には、
- DMの送付
- 請求書の作成
など、他の人に任せられるにもかかわらず、あなたがやり続けているものもあるかもしれません。そうしたタスクがないか、一度振り返ってみることをおすすめします。書籍『エッセンシャル思考』では、「重要度90点以下のものは切り捨てる」という基準が紹介されています。
この基準を採用するかどうかは人それぞれですが、何か軸を元にタスクを振り分けてみると、忙しさも軽減されるはずです。意外と「これやらなくてもいいな」と感じるものが炙り出され、タスクの断捨離ができます。その結果、時間にゆとりができて、余裕を持って重要な作業に取り組めます。
まずは、紙にタスクを書き出してみましょう。続いて「これ、やらなくても良くない?」と感じるものにペンで打ち消し線を引いていきます。シンプルなやり方ですが、メンタルもスッキリするはずです。
1440分タスク管理法
【ポイント】ToDoをスケジュールに組み込む
「毎日ToDoリストを作っている」という方も多いでしょう。
しかし、時には
「いつまで経ってもToDoリストが終わらない」
「リストを作ったものの、新しい業務が入って結局できなかった」
ということもあるのではないでしょうか。
タスク管理に関する書籍『1440分の使い方』の著者によると、ToDoリストを作っても、すべて達成できる人はほとんどいないそうです。中には「あぁ、これができなかった。なんてダメなやつなんだろう」と、自分もしくは部下を責めてしまうこともあるかもしれません。
そうした状況を改善するために著者が提案しているのが「タスクをスケジュールに組み込む」という方法です。
1440分。
これは何の数字かわかりますか。
正解は、1日を分に換算した数字です。
「1440分タスク管理法」では、この1440分にタスクを当てはめていくのです。
コツは、以下の2点。
- タスクは15分単位で予定に組み込む
- 歯医者の予約のように、予定を守る
この方法を使えば、「〜時だから、○○をする」というふうに、時間ごとに何をすべきなのかが明らかになります。その結果、達成率が上がるため、「あぁ今日はこれができなかった…」といった罪悪感も減るはずです。
ただし、社員のタスクスケジュールをすべて作成・管理するのは労力がかかります。その作成に時間を取られてしまっては本末転倒です。そのため社員に自作するよう促してみても良いかもしれません。
仕事は「やらされ感」があるとモチベーションが下がってしまいがちです。
社員自ら「○時から15分、次回のプロジェクトの資料作成に取り組みます」のようにスケジュールを組むことで、仕事に対する主体性も上がるでしょう。
デジタルなタスク管理方法3選
デジタルなタスク管理方法として、エクセル(Excel)でタスク管理表を作成している方も多いのではないでしょうか。しかし、社内ネットワーク上に格納されたエクセルファイルは、社内でしか見られないのが最大のネックです。
リモートワークが増加している現代では、社外でも実施できるタスク管理方法の方が良いでしょう。この章では、社外でも実施できるデジタルなタスク管理方法を3つ、ご紹介します。
タスク管理アプリ(タスク管理ツール)
【ポイント】手軽さと使い勝手の良さ◎
手書きのToDoリストも良いのですが、アプリもおすすめです。
特徴は、共有性。紙のToDoリストだとどうしても、プロジェクトのメンバーなど複数で管理するのはたいへんです。出先など、確認しづらい状況もあるはず。一方アプリであれば、外出先でもメンバーはスマートフォンでサッとタスクを管理できます。
無料で利用できるアプリもあるため、「スケジュールやタスク管理をデジタルにしたいけど、踏ん切りがつかない」という場合は、お試しで導入してみるのも良いかもしれません。
デジタルでタスク管理をすれば、
- 誰がどのタスクを担当しているか
- 作業がどのくらい進んでいるか
をリアルタイムでチェックできます。「この担当誰だっけ?」など、連絡して確認する手間も省けるため、時短にも効果的です。
グーグルカレンダー
【ポイント】1440分タスク管理法と相性◎
アナログ編で紹介した「1440分管理法」。「いちいち15分刻みで紙の予定表を作るのは面倒」という方も多いかもしれません。
そこでおすすめしたいのがグーグルカレンダーです。無料で利用でき、パソコンだけでなくスマートフォンからもチェックできます。操作も簡単で、タスク名を入力して時間を設定するだけです。
アラート機能がついているため、時間になるとメールやデスクトップにお知らせが表示されます。そのため、タスクのやり忘れを防ぐ効果も期待できます。また次のアラートが来るまでは、そのタスクだけに集中して取り組めるため、効率も上がるでしょう。
なお、グーグルカレンダーは、仕事の振り返りをするのにも便利です。15分刻みのタスクが終わるごとに、実際にかかった時間をグーグルカレンダー上にメモしていきます。
それらを1週間後に振り返り、
「この時間帯はパフォーマンスが落ちやすいな」
「このタスクはもう少し効率的にできる方法を探した方がいいかもしれない」
のように、PDCAツールとして活用することも可能です。
グループウェア
【ポイント】社内の業務全体の効率化ならグループウェア
タスク管理だけに限らず情報共有やコミュニケーションも効率化するなら、グループウェアがおすすめです。
- スケジュール管理
- プロジェクト管理
- 勤怠管理
- ビジネスチャット
- 社内SNS
など、様々な機能が1つのソフトで完結するため、大幅な業務の時短化が見込めます。「プロジェクト管理ではこのソフト、連絡するときはメールを立ち上げて…」といった手間を省けるのもメリットです。
また、社員間のコミュニケーションも促され、新たなアイディアが生まれるきっかけにもなるかもしれません。実際のところ、グループウェア内で社員にありがとうを伝えたり褒めたりする専門の掲示板を作ったところ、仕事の満足度がアップしたという事例もあります。
面と向かっては言いづらいかもしれませんが、専用の場所があると伝えやすいですよね。これによりモチベーションアップや、離職率の低下も見込めるでしょう。「タスク管理で効率追求だけではなく、社内の風通しも良くしたい」と感じている場合も、グループウェアは効果的です。
グループウェアについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も読むと良いでしょう。
グループウェア導入のメリットとデメリットを解説!業務効率化にかかせない視点とは?
まとめ
今回は、ビジネスで欠かせないタスク管理におすすめな方法として、以下7つをご紹介しました。
- 緊急・重要マトリクス
- GTD
- エッセンシャル思考
- 1440分タスク管理法
- タスク管理アプリ(タスク管理ツール)
- グーグルカレンダー
- グループウェア
まずは気になったものを試してみることをおすすめします。「今日から1週間はこの方法を試してみよう」のように軽い気持ちで取り組み、結果を記録し、チェックするだけです。
- 前と比べてパフォーマンスはどうか(自身、他の社員含め)
- 仕事に対するストレスは以前より減ったか
いつでも以前の方法に戻すことは可能なので、タスク管理に行き詰まりを感じているときは、ぜひ試してみてください。
今回ご紹介した7つの中でも特におすすめなのは、最後にご紹介したグループウェアです。タスク管理だけでなくスケジュール管理や勤怠管理といった多くの機能があり、グループウェアだけで様々な業務を効率化できます。初めての方でも直感的に操作できるシンプルな画面になっていますので、ぜひグループウェアを導入してみてくださいね。
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