こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
秘書とは、社長や役員など上司の予定を管理し、滞りなく業務をおこなえるよう調整する、スケジュール管理のエキスパートです。裏方として経営を支える秘書は、どのようにスケジュールなどを管理しているのでしょうか。
今回は、秘書のスケジュール管理方法や管理に使用されているアプリなどをご紹介します。
秘書がスケジュール管理を行う目的
秘書がスケジュール管理を行う目的は、多忙な上司の業務をサポートすることです。
一般社員は与えられた仕事をこなすことが主業務であるのに対し、上司は仕事の選択や経営方針などの「意思決定」が重要な業務といえるでしょう。しかし彼らは他にも、さまざまな業務をおこなう必要があるため、なかなか意思決定に至る時間を取れません。
そこで、秘書がスケジュール調整や雑務の処理などを担うことで、上司が重きを置くべき業務に集中できるよう尽力しているのです。
秘書は企業の存続を担う重要なサポーターともいわれ、スケジュール管理以外に次のような業務をおこなっています。
来客対応
上司のお客様のなかには、政治家や弁護士、税理士といった会社の運営に関わる方も多いものです。
お客様によって差別することはありませんが、滞りなく商談のみに集中できるよう、秘書は会議室への案内やお茶出しなどをおこないます。応対を行う際は、会議室にいる方が不快に感じないように、徹底された礼儀作法が求められます。
会議・商談・イベント準備
記念式典や得意先を招待するイベントの準備なども、秘書の仕事のひとつです。
会社の行事は商談の延長線上にあるため、少しの粗相で大型案件の失注につながる恐れがあります。そのため、秘書は考えられる限りの不安の芽を摘み、上司、お客様が商談に集中できる場を設ける必要があります。
また、会場を借りる場合は、その会場の担当者との打ち合わせなども秘書がおこなうことが多いでしょう。
書類作成、データ入力などの事務作業
秘書は接客応対や外部との打ち合わせだけではなく、書類作成やデータ入力などもおこないます。
たとえば、上司が出張した際の経費精算や慶弔手配、打ち合わせの議事録作成などが挙げられ、各員が主業務に集中できるよう対応可能な事務作業も秘書の業務のひとつです。
秘書がスケジュール管理を行う際の注意点
この項目では、秘書がスケジュール管理を行う際の注意点をご紹介します。
予定をわかりやすく管理する
ドラマや映画などで、びっしりと予定が詰まっている秘書の手帳を見たことがある方もいるでしょう。「経営者は忙しいのだろう」と思う一方で、「これほど多くの業務を管理できるのか」と疑問に思うかもしれません。
実際、手帳に予定をびっしりと詰めて書き込むと、どうしても文字が小さくなり、読みにくくなってしまうでしょう。
そのため、手帳に記入する際はわかりやすく色を変えたり、記入内容を絞り視認性を上げるなどの工夫をしている人が多いようです。
予定が重複しないように調整する
上司はほぼ毎日打ち合わせや出張などの予定が入り、多忙な毎日を過ごしています。スケジュールが重複してしまった場合、調整を怠ると相手に迷惑をかけるだけでなく、商機を逃しかねません。
そのため、秘書は多くのスケジュールを慎重に管理する必要があります。
少し余裕を持たせる
秘書のスケジュール管理は、空いている日時に機械のように予定を入れればいいというわけではありません。
上司が行動しやすいようにスケジュールの間隔を空けたり、準備時間を設けるなど、少し余裕のあるスケジュールを組むことが重要です。
また、外出の際は移動時間を加味し、約束の時間に遅れないようルートや移動手段を考える必要があります。
秘書がスケジュール管理を行う際のコツ
では、秘書がスケジュール管理を行う際のコツをご紹介します。
新しい予定の前後も確認
一般社員のなかには、業績を上げるためにとにかく予定を詰め込む方もいるでしょう。しかし、業務内容によっては移動時間や準備期間が長く必要になり、結果的に商談に間に合わなくなっては本末転倒です。
秘書が新たなスケジュールを登録する際は、すでに決まっている業務を確実に実行できるかを考えたうえで、予定を組み込んでいきます。
どの業務においても最高のパフォーマンスを発揮できるよう調整をすることが、スケジュール管理のコツといえるでしょう。
予定の優先順位を付ける
業務のなかには、クレーム対応や多額の売り上げが発生する最優先事項、期間に余裕があるものなど内容は多種多様で、予定が重複してしまった際には、「予定の優先度」が判断基準となります。
基本的には優先度が高い業務からスケジュールをおさえ、優先度が低いものを調整しますが、あらかじめ上司に優先順位を確認しておくなど、信頼と経験が必要不可欠です。
情報の管理と共有を徹底する
秘書がストレスやミスなくスケジュール管理を行うためには、経営者や役員など上司の情報管理と共有を徹底しましょう。
上司の現況を理解せず、秘書の判断だけでスケジュールを入れてしまうと、業務に支障が生じる場合があります。逆にいえば、上司の状況や立場、現在溜まっている業務を把握しておくことで、「この日は予定を入れるべきではない」といった判断ができるようになるでしょう。
スムーズに上司と密にコミュニケーションをとり、状況を把握しておくことも秘書の重要な仕事といえます。
秘書にオススメのスケジュール管理アプリ
この項目では、秘書にオススメのスケジュール管理アプリをご紹介します。
TimeTree
「TimeTree」は株式会社TimeTreeが開発し提供しているアプリで、「共有」を前提として作られています。
秘書がこのアプリを使用する場合、上司のパソコンやスマートフォンなどにアプリを入れてもらい、秘書が予定を入れたあとに上司自身も予定を確認できるようにしておくことが大切です。
TimeTreeの特徴は、次のとおりです。
メモも共有できる
TimeTreeはスケジュールだけではなく、メモを作成でき、さらに共有まで可能です。
秘書が使用する場合、打ち合わせの議事録や持っていくものなどをアプリに登録しておけばすぐに共有できるため、漏れを防ぎやすくなります。
また、ToDoリストやウィッシュリストなども作成できるため、状況によって使い分けられる点がこのアプリの特徴のひとつです。
スケジュール内でチャットができる
TimeTreeは、対象となるスケジュール内でチャットができます。
たとえば、秘書が作成したスケジュールで経営者や役員などの参加者が、「1時間遅らせてほしい」「別日にリスケしてほしい」といった要望を、該当するスケジュール内で調整できます。
通常、カレンダーアプリにはチャット機能が搭載されていませんが、TimeTreeはアプリ内でチャットができるため、情報の集約にも役立つでしょう。
Googleカレンダーとの連携
ビジネスにおいて、Googleカレンダーを使用している方も多くいますが、複数人でスケジュールを管理する場合、Googleカレンダーでは共有できない、操作がしにくい部分があるといった意見もあるでしょう。
しかし、TimeTreeはGoogleカレンダーと同期できるため、片方に入力した情報を両アプリで確認できるため、途中でアプリを変更したとしても反映が可能です。
eeasy
「eeasy」は株式会社E4が開発し、提供しているアプリで、多数の特許や実績があり、上場企業やベンチャー企業など、3万社以上で導入されています。
eeasyの特徴は次のとおりです。
グループウェアとの連携が可能
eeasyの特徴に、まずグループウェアとの連携が挙げられます。
Google WorkspaceやMicrosoft 365とデータを連携することで、メンバーや会議室の予約状況といった情報をeeasy内のカレンダーに表示でき、情報の共有やメンバーの招待をスムーズにおこなえるでしょう。
URLを送るだけで調整が可能
アプリ内で作成したスケジュールは、URLを送るだけで共有が可能です。
登録にかかる時間は10秒程度で、URLを受け取った相手は日程を選ぶだけで調整できます。URLを受け取る相手は、eeasyを利用していなくてもスケジュールを調整できるため、簡単に共有できる点はメリットといえるでしょう。
管理効率の改善
eeasyは企業において管理効率の改善に役立てられ、株式会社E4によると社員一人あたり年間100時間から200時間程度の無駄を削減できるとのことです。管理効率の改善を目指すなら、このアプリを導入・使用し、利益に貢献を考えるのもひとつの手でしょう。
スケコン
「スケコン」は株式会社TIME MACHINEが開発・販売しているスケジュール管理アプリです。
日程調整ツールとして多くの人に支持されており、見やすくて操作がしやすい点が人気の理由のひとつです。
この項目では、スケコンの特徴をご紹介します。
オンライン名刺交換機能
スケコンでは、オンライン名刺交換が可能です。
お客様のもとに直接訪問して商談を行う際、紙の名刺を交換しますが、近年では新型コロナウイルス感染症や働き方改革の影響で、実地での商談機会が減少傾向にあります。
しかし、スケコンを利用すればオンラインで名刺交換が可能となり、交換した名刺はデータとして保管されます。
また、連絡帳にも名刺が自動で反映されるため、後から探しやすい点も特徴的です。
予定が自動更新される
スケジュール管理を行う際、注意したいのが予定の重複です。
カレンダーを見ずに予定を入れてしまい、同日・同時刻に予定が入っていたことに後から気づく、といった経験をしたことがある方もいるでしょう。
しかし、スケコンは参加の可否を伝えると自動で更新されるため、重複して予定が登録されることはありません。
外部ツールに自動で連携される
スケジュール管理が上手な方は、ひとつのツールにまとめる傾向にありますが、スケコンは、GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携が可能です。
たとえばオフィスではGoogleカレンダーを使用し、個人ではスケコンを使っている場合でも、連携しておけば自動的にお互いの情報が反映され、一箇所に情報を集約できます。
まとめ
今回は秘書のスケジュール管理方法や管理ツールをご紹介しました。
秘書がスケジュール管理をする際、わかりやすく、予定が重複しないよう、少し余裕を持たせるように心がけています。
上司が無理なく、業務を遂行できるようスケジュールを管理・調整するのが秘書の役割です。
スケジュールの管理アプリも、生産効率の改善のひとつの手段として挙げられ、多くの企業で役立てられています。
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