こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
広報の仕事には社内外の連携が重要です。そして、その連携が増えれば業務内容が複雑化します。突発的な対応が必要な場面も増加するでしょう。
今回ご紹介するプロジェクト管理ツール「グループウェア」はメディア対応やオウンドメディア運用などにおいて、業務効率化を実現するツールです。
本記事では、広報チームの導入・活用事例をもとに業務効率化につながる機能をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
広報の仕事とは?
広報の仕事は「社内の各部署に存在する情報を収集し、その中から会社のニュースを選りすぐって戦略的に広く伝えていく」ことです。
社内には多くの情報があり、その中には今はニュースにならないネタでも、将来さまざまな効果が期待できるトピックがあります。これらを常に収集しておき、必要なときに発信しなければなりません。
自社のブランド力を高めることや、自社の製品・活動を社会の人々に知ってもらうのが、広報の仕事の目的です。
プロジェクト管理とは
プロジェクト管理は、品質や納期を確保しつつプロジェクトを遂行するために行います。ここでは、プロジェクト管理の目的、管理項目、流れ、注意点について詳しく解説します。
プロジェクト管理の目的
プロジェクト管理は以下の3つを守り、プロジェクトを達成するために行います。
- 品質
- コスト
- 納期
品質が欠ければ修正など追加作業が生じ、コストをかけすぎると利益が見込めず、納期に遅れると信用を失って今後の取引に悪影響を与えます。
これらの事態が生じないために、プロジェクト管理では「品質・コスト・納期」の3つを守り、プロジェクトの達成を目指します。
プロジェクトの管理項目
プロジェクトの管理項目は5つあります。
- スケジュール
- 人員
- コスト
- 品質
- リスク
プロジェクト目標達成のためには、スケジュールや人員を管理し進捗を把握する必要があります。品質管理をしなければ、成果物の品質が仕様に満たない可能性があります。また、目標を達成してもコストが予算を上回れば会社の利益につながりません。
そして、リスク管理を行うことでリスクの発生防止や対応策を検討でき、被害を最小限に抑えることができます。
プロジェクト管理では紹介した5項目を管理しつつ、目標に向かって業務を遂行していく必要があります。
プロジェクト管理の流れ
プロジェクト管理は、準備・計画・管理・検証の4段階で行います。
準備は、プロジェクトのゴールを具体的に設定すること、計画はタスクの整理やスケジュール設定を行うことです。
計画が動き出してからは進行状況を確認し、処理期限の遅れや目標とのずれがないように管理します。プロジェクト完了後は反省点や成功点を確認し、次のプロジェクトに向けて検証を行います。
このように、プロジェクト管理は準備・計画・管理・検証の流れで行い、1プロジェクトの成功だけではなく、次に向けての改善も必要です。
プロジェクト管理の注意点
プロジェクト管理で注意すべき点は、以下の3つです。
- プロジェクトのゴールや目的を明確にする
- 成果物の仕様や制約などの条件を共有する
- 各メンバーのタスクなどの情報共有を徹底する
これらはプロジェクト管理者は理解しているため、周知を忘れやすい事項です。しかし、メンバーが曖昧なままプロジェクトを進行した場合、手直しが生じます。メンバーへ周知し、適切なプロジェクト管理を行いましょう。
プロジェクト管理方法4選
ここでは、プロジェクト管理を適切に行うための4つの方法を解説します。
- ガントチャート
- WBS
- PERT
- カンバン方式
それぞれ「進捗状況の確認が容易」「コスト・リスクを予測できる」「優先順位がつけやすい」「管理が容易」という特徴があります。
これらを理解し、プロジェクトに応じた管理方法を選択しましょう。
ガントチャート
ガントチャートは、進捗状況の確認が行いやすいことが特徴です。
縦列にタスク、横列に時間軸を設定し、タスクごとに作業開始日・終了日を表すバーを記載します。これによりタスクごとの進捗状況がひと目でわかります。
このように、ガントチャートは一覧性があり進捗状況の確認が簡単に行えるプロジェクト管理手法です。
WBS
WBSはメンバー個々のタスクを中心とした管理手法で、コスト・リスクの把握がしやすいことが特徴です。各タスクを細分化し、作業構成図を作成して管理します。
タスクを細分化することで各作業の具体性が増すため、コスト・リスクを把握しやすくなります。また、追加作業等の要望に対しても、タスクの細分化により柔軟に対応可能です。
コスト・リスクの把握が特に重要なプロジェクトは、WBSを用いると良いでしょう。
PERT
PERT(パート)は、タスク間の関連性が明確で優先順位が付けやすいことが特徴の管理手法です。PERT図を作成することで作業順序や所要日数を整理し、タスク間の関連性を明らかにします。
たとえば、Aが完了しないとB・Cに進めないことがわかれば、Aが重要な作業だと把握でき、優先順位を付けられます。また、上記に加えて「クリティカルパス」と呼ばれるプロジェクト遂行に最低限必要な時間も算出できます。
タスクが複雑に絡み合っているプロジェクトは、PERT図を作成し作業間の関連性を整理しましょう。
カンバン方式
カンバン方式は、タスク管理を進行状況によって管理する手法です。タスクを「作業前」「作業中」「完了」と進行状況で整理し、プロジェクトを管理します。
タスク進行状況をわかりやすく把握でき、プロジェクト管理者の負担軽減やコミュニケーションの活性化につながります。
このように、カンバン方式はタスク管理が簡単でプロジェクト管理者の負担が小さいことが特徴です。
グループウェアによる業務効率化
グループウェアを使うことで、直感的に各部署の情報を共有できます。また、情報を集約するだけではなく、一つひとつの情報に対して「プレスリリースを発信した」「取材依頼があった」など、ニュース化の進捗を把握できます。
グループウェアを使用することで、ニュースのもとになる情報検索から記事が完成するまでのプロセスが一連の流れで完結します。、広報チーム内だけではなく外部との連携・共有も可能になり、業務効率化につながるでしょう。
広報の業務効率化につながるグループウェアの機能
ここでは、広報の業務効率化につながるグループウェアの機能について解説します。情報共有やスケジュール管理に便利な社内向けの機能から、SNS管理など外部に対応できる機能もあります。
これらを把握して広報の業務効率化につなげましょう。
掲示板・チャット機能
グループウェアの機能を利用することにより、情報共有がスムーズになります。広報チーム内でメンバーのスケジュール、タスク、広報に関する資料をひと目で確認できます。
掲示板やチャット機能を使えば、リアルタイムでの情報交換ができます。掲示板の公開設定を分ければ、必要な人にだけ情報を届けられます。通知機能を利用すれば、外出先でもすぐにメッセージに気付くことが可能です。
さらにメールと違ってチャットは挨拶などの定型文を書かなくていいため、すばやく連絡できます。グループを作成してメッセージを送ったり、「いいね」やスタンプ機能で手軽なコミュニケーションをしたりすることも可能です。これにより、社内コミュニケーションの向上が期待できます。
このようにグループウェアを利用することで情報共有がスムーズになり、業務効率化につながります。
スケジュール管理機能
グループウェアのスケジュール管理機能を使うことで、情報公開のタイミングを共有できます。
広報は個人情報などの機密情報を多く取り扱います。そのため、広報が情報公開をするタイミングが極めて重要です。情報公開のタイミングは、チーム内で意思疎通を図らなければなりません。
しかし、広報は多くの公開予定情報を抱えているため、個々の情報をチーム内で正確に共有するのは困難です。情報公開でのミスは許されず、徹底した情報管理が必要です。
従来は表計算ソフトで行っていたため手間がかかっていました。しかし、「グループウェア」のスケジュール管理機能を使えば、情報変更が簡単に行えます。
グループウェアのスケジュール管理機能を用いて、情報公開のタイミングをチーム内で正確に共有しましょう。
タスク管理機能
広報は数多くのメディア関係者と同時にやりとりします。しかし、やりとりが増えると「あちらのメディアへの連絡は完了したか」「そちらのメディアにはどの情報を伝えるべきか」といった各メディアへの連絡を整理していく作業が負担になります。
一覧性のあるグループウェアのタスク管理機能であれば、各プロセスをより簡潔に行い、情報公開によるミスを最小限に抑えることができます。また、コメント機能により送付したメール文面などの細かい情報を集約することも可能です。
タスク管理機能を活用することで社外への連絡状況が把握でき、連絡ミスの減少による業務効率化が期待できます。
SNS管理機能
SNS管理機能もグループウェアの便利な機能の一つです。
近年は、「X(旧Twitter)」や「Facebook」などのSNSを活用した業務も重要になっています。SNSへの投稿による広報は手軽です。
しかし、大規模な情報拡散を狙うならば、広報チーム内で情報およびその発信文面を精査し、効果的なタイミングで投稿すべきです。
グループウェアにはスマートフォン対応のものがあります。これにより、初期段階での文面作成、公開直前の文章修正が可能です。スマートフォンでリストの並べ替えからファイルのアップロードまで簡潔に行えるため、タスク管理ツールを初めて使用する人にもおすすめです。
SNSが広報の重要な手段になっている現代で、情報管理ができるグループウェアは間違いなく業務効率化につながります。
グループウェアで業務効率化できるプロジェクト管理機能
ここでは、プロジェクト管理を効率化できるグループウェアの機能について解説します。プロジェクト管理手法と連携した機能を使って業務効率化につなげましょう。
ガントチャート作成機能
上述したように、グループウェアにはガントチャート作成機能があります。ガントチャートは一般的な管理手法のため、多くのグループウェアで作成することが可能です。
表計算ソフトでの作成も可能ですが、誤って他メンバーのデータを編集する可能性があること、修正や情報の更新に手間がかかることがデメリットです。
しかし、グループウェアに搭載された機能を用いれば、編集ミスの防止、更新や情報共有の簡略化が狙えます。このように、グループウェアに搭載されたガントチャート作成機能は、プロジェクト管理の効率化につながります。
タイムライン
タイムライン作成ツールを使用することにより、さまざまなデザインのタイムラインを作成できます。色やサイズもツールを使えば簡単に調整できます。無料で使えるツールもあるため、試験的に活用して効率化できるか試してから導入すると良いでしょう。
WBS作成機能
WBSは表計算ソフトでも作成できますが、「同時アクセスがし辛い」「編集に手間がかかる」ことが難点です。WBSのメリットである「作業の追加が簡単」な点も、編集に手間がかかるとうまく活かせません。
しかし、グループウェアのWBS作成機能を用いれば、アクセス性が向上し編集が容易になります。また、ガントチャートとの連携機能が搭載されているグループウェアもあり、タスクとスケジュールの管理が効率的に行えます。
このように、グループウェアのWBS作成機能を用いることで、プロジェクト管理の効率化につながります。
PERT図作成機能
PERTという方法では、PERT図を作成し、プロジェクト管理を行います。グループウェアにPERT図作成機能が備わっているものもあり、効率的かつ容易にプロジェクト管理が行えます。
また、クリティカルパス(プロジェクトに必要な時間)の算出も自動で行えるため、納期との対比が容易です。グループウェアのPERT図作成機能を用いて、優先順位付けやスケジュール管理の効率化につなげましょう。
まとめ|グループウェアの導入で広報の働き方が変わる
今回は広報の業務効率が期待できるプロジェクト管理方法について解説し、業務効率化につながるグループウェアの機能を紹介しました。本記事でご紹介したプロジェクト管理方法の併用により、高精度、かつ高効率のプロジェクト管理が可能になります。
WBSとしてボード方式で確認することも、ガントチャートで確認することも、グループウェアならどちらも可能です。そのうえ、ボード形式でタスクを作成し、期日を入力することでガントチャートも自動で作成されます。
これらのプロジェクト管理手法が簡単に使えるグループウェアを導入することで、業務効率化につながります。
広報業務で発生する突発的なタスクや期日の変更にも応用できるグループウェアを、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
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