こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
日々の忙しい業務をこなしていくなかで、Accessという名前を目にすることはあってもどのようなツールかは知らない人も数多くいます。AccessとはMicrosoftが提供するデータベースツールです。
正式名称はMicrosoft Office Access(マイクロソフトオフィスアクセス)です。操作性に優れたデータの管理や保存ができるツールになり、多くの企業が導入しています。
使い慣れていない人は使い方を分かっていなかったり、Excelとの違いがわからなかったりして苦手意識もあるのではないでしょうか。しかし、Accessの使い方を学んで普段の業務に役立てれば業務のムダな作業を減らせます。
この記事では、Accessの特徴やメリットをご紹介します。Accessを業務で活用することによって作業の効率化をはかりましょう。
目次
Microsoft Access(アクセス)とは
Accessはマイクロソフト社から提供されている、リレーショナルデータベースマネジメントシステムです。イニシャルをとってRDMSとも呼ばれます。データベースとは整理して蓄積と管理のされた情報のことで、Excelやテキストファイルで代用している企業も多いです。
WordやExcel、PowerpointなどのOfficeどソフトウェアの仲間で、Microsoft365やOffice Professionalに含まれています。中小企業や大企業の事業部はもちろん、フリーランスのプログラマーまで幅広く利用されています。
データベース初心者には扱いやすい設計で、エンジニアにとっては高度なデータベースアプリケーションを開発できる汎用性が人気のツールです。これからエンジニアを目指す人は足掛かりとしてAccessに触れておくのもいいでしょう。
Accessの機能と特徴
Accessの役に立つ機能としてデータ共有機能があります。同時編集ができるのでリアルタイムに情報の更新が可能です。データの抽出ができる「クエリ」と呼ばれる機能も重要です。
データベースに対して抽出や更新を行うので知識が必要になりますが、クエリがあれば知識の浅い人でも簡単に処理できます。「マクロ」と呼ばれる機能を使えば、プログラミングの知識がなくても複数の処理をまとめて自動で実行もできます。
ほかにも「テーブル」「フォーム」「レポート」「VBA」などの機能があるので、それぞれ確認し操作方法を理解しておきましょう。全体像を把握してから各機能を調べるとスムーズにAccessが使いこなせます。
AccessとExcelの違い
在庫管理表や顧客管理リストをExcelで管理している企業にも、Accessの導入はオススメです。Excelはデータベース以外にも表計算や文章作成にも使えます。Accessはデータベースに特化しているのでツールの違いについて解説します。
Accessの方が扱えるデータ量は多いです。Excelは行と列の最大数が決まっていて、文字入力数も約3万文字になっています。Accessは行と列に制限がなく2GBまでなら文字入力数も制限がありません。
データ量が小さいときはExcel、大量のデータを処理するときはAccessと使い分けるのもオススメです。セルの入力方法も違いがあり、Excelは自由に文字入力が可能です。自由に入力できるため、入力ミスに気づきにくいデメリットもあります。
Accessは列ごとに文字列や数値、日付などの型を指定してから入力するので入力ミスを防げます。データを厳密に管理してヒューマンエラーを減らしたい場合は、Accessを活用しましょう。
Accessのメリットとデメリット
Accessにもメリットとデメリットがあります。ツールを導入する前に把握しておくことが大切です。それぞれご紹介します。
Accessのメリット
Accessのメリットは、シンプルでわかりやすい操作画面を簡単に作成できることです。システムに慣れていない人は複雑な操作画面だと混乱してしまい、作業スピードが落ちてしまいます。シンプルな操作画面にしておけば、入力項目の追加やレイアウト変更にも対応しやすいです。
データ集計にかかる時間も大幅に短縮できます。Excelなどでは、数式やマクロを組む必要があるので時間や知識が必要になります。Accessで集計用のクエリを作成しておけば簡単に集計が可能です。
データベースを社内サーバーからクラウド管理へ移行する企業も増えています。Accessなら多少のアップデートで移行できます。ほとんど業務を止めずに移行できる点もメリットです。
Accessの機能を最大限利用すれば商品の売上や在庫数、顧客管理の一括管理も可能になります。データベースの情報からそのまま見積書を作成でき、出力や印刷もAccess上から行えます。
Outlook経由で取引先にメールの送信も可能です。データベースツールとして意外にもこれだけ多くの使い方ができます。蓄積した情報を有効活用して、さまざまな業務の効率化を行いましょう。
また、セキュリティ対策が優れていることもメリットの一つです。データベースは社内や顧客の個人情報や機密情報を保管します。外部にデータが漏れてしまうと大きな被害を発生してしまうので、セキュリティに優れたデータベースが必要です。
Accessは日本語版がリリースされてから25年以上の歴史があります。関連書籍やネット上の情報も数多くあるので、基礎知識を学ぶ環境が揃っています。初心者でも学習することで利用が可能です。
Accessのデメリット
Accessのデメリットは、複数人でデータの同時編集を行うと動作が重くなってしまいます。データベースのファイルサイズも2GBまでと決められています。大規模なデータベースとして利用したい場合は注意が必要です。
わかりやすい表やグラフの作成も難しいです。Excelなどの表計算ソフトであれば、機能や種類が豊富なので見やすい資料を作成できます。Accessは表やグラフの機能や種類の少ないことがデメリットです。
Accessで見やすい表やグラフを作成するには、Excelなどにデータを出力する手間がかかります。レイアウトの自由度もExcelと比べると少ない点も理解しておきましょう。
異なるバージョン間でデータベースファイルを共有すると、動きが不安定になる可能性があります。データを別のパソコンに送る場合は、事前にバージョンの確認が必要です。どうしても異なるバージョン間で使用したいときは、動作確認のテストをしておくといいでしょう。
Macからは利用できない点もデメリットです。基本的にはWindows専用であることを把握しておきましょう。どうしてもMacから利用したい場合は、Parallelsなどの仮想パソコンにWindowsをインストールすることが必要です。
Accessでスケジュール管理は可能!
Accessを利用してスケジュール管理ができます。勤務管理や生産管理をするデータベースの作成で、スケジュール管理ツールとして利用できます。テーブルやフォームを設定することで曜日や会社休日、祝祭日の表示も可能です。
生産管理として利用する場合は月別・日別の生産計画を確認できたり、作業負荷の平準化ができたりします。Accessで作成したスケジュールはExcelなどの外部ツールにも出力できるので、データの再利用も簡単に行えます。
Accessはプレビュー機能も搭載しているので、勤務管理表や生産管理表を印刷や外部ファイルに出力前にイメージを確認が可能です。データ共有もできるので複数人でチェックすることも忘れないようにしましょう。
Accessを使ったスケジュール管理の活用事例
Accessを使ったスケジュール管理の活用事例をご紹介します。医療事務がスケジュール管理にAccessを活用した事例です。病院には個人の予定だけでなく、入退院の予定や行事予定など管理する対象が多くあります。
管理するスケジュールが多いと莫大なデータ量になるので、Accessのメリットが活きてきます。実際にかかわる業務で使う会議室や社用車なども一緒に管理しておくことで、一つのツールで人だけでなく場所や備品までスケジュール管理が可能です。
Access予約管理システムを使えば、飲食・接客業やスポーツジムや接骨院などで社員シフトとカスタマー予約でも活用できます。カレンダーやコンボボックス、ふりがな・住所の自動変換などの入力支援があるので使いやすいです。
営業事務や一般事務職で大量のデータを扱う場合にもAccessは使用されます。資料作成やデータベース作成を事務が行っている企業でとくに使うことが多いです。営業の事務ではより専門的な資料や書類の作成を任されることもあるので、Accessが活用されています。
まとめ|Accessでスケジュールも顧客も一元管理!
Accessの特徴やメリット、活用事例について解説してきました。データベースとして大量のデータを保管できて、操作も簡単で自動入力などを活用すれば業務効率化ができます。
Excelと比べて使い慣れている人が少なかったり、使いこなすのに勉強が必要だったりします。しかし、Accessを使えるようになれば他の人との差別化ができ、業務の幅が大きく広がるでしょう。
転職活動のときにもアピールできたり、データオペレーションなどの専門職への転職も狙えます。ぜひ、Accessの知識や技術を習得してスケジュール管理などの業務に活用してみましょう。
<参考記事>
Accessとは?Excelとの違いはなに? - システム開発のプロが発注成功を手助けする【発注ラウンジ】
【初心者向け】Accessの使い方解説!データベースの基礎を学ぼう
Accessを使うメリット、Accessを活かせる仕事について解説! | IT職種コラム
【MS Access】アクセスを初めてさわる人向け基礎知識と習得ステップ【前編】
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