プロジェクトマネジメントのやり方を基本から解説!3つの手法と成功させるポイント

こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。

ITプロジェクトの成功率は約30%という調査データがあります。数多くのプロジェクトを経験している方にとっては成功率30%の数字に驚きはないでしょう。一方、初めてプロジェクトリーダーにアサインされてなんとか成功させようと意気込んでいる方は、不安になったのではないでしょうか。

そこでこの記事では、そもそもプロジェクトとは何かという基本からプロジェクトマネジメントの全体像と管理手法について具体的に解説をします。最後にプロジェクトマネジメントを成功に導くための大切なポイントをご紹介します。プロジェクトリーダーとしてデビューする方はもちろん、プロジェクトの運用に課題をお持ちのプロジェクトマネージャーの方もぜひご一読ください。

プロジェクトとは

会社組織の中でプロジェクトという言葉が一般化され、プロジェクトに対するイメージは人によって違います。あらためてプロジェクトの定義と考え方についてご紹介します。

プロジェクトの定義

プロジェクトとは「これまでやったことがない新しい製品やサービスを作るために行う始まりと終わりがある仕事」です。

プロジェクトのゴール

いつまでに何をするのかが、プロジェクトのゴールです。プロジェクトのゴールについては「ODSC」の考え方で整理ができます。「ODSC」とは Objectives(目的)、Deriverables(成果物) 、Success Criteria(成功基準)の頭文字をとったものです。各項目についてご説明します。

Objectives(目的):プロジェクトの目的ですが、例えば、単に新商品を提供するというものではなく、新商品を提供することでどのような未来を実現するのかという大きな目的を意味します。

Deriverables(成果物):プロジェクトで新たに生み出す成果物です。

Success Criteria(成功基準):何をもってプロジェクトが成功なのかを評価する基準です。例えば、「プロジェクト予算を遵守できた」や「年末までに商品の量産体制を構築した」というような指標が成功基準です。

プロジェクトを成功に導くために必要なこと

プロジェクトはこれまでやったことがないことを計画し期限内に実行するため「不確実性」が高いです。「急に仕様が変更になった」「製品の不具合が出た」「プロジェクトメンバーに欠員がでてしまった」など、プロジェクト開始時に想定していなかった事態が発生します。

プロジェクトは最初の計画通りには進まないということを前提に不確実性をできるだけ小さくしていくことがプロジェクト成功のポイントです。また、プロジェクトが動き出すと各メンバーは目の前のタスクに集中します。しかし、プロジェクトの目的を見失わないようプロジェクトメンバーの意思統一も成功のポイントです。

具体的な方法については「プロジェクトマネジメントを成功へ導くポイント」の項目でご説明します。

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プロジェクトで何をマネジメントするのか

プロジェクトの全体プロセス

プロジェクトは立ち上げから完了までがプロセスとなります。一般的にプロジェクトは以下の流れで進んでいきます。

  1. 立ち上げ|プロジェクトのODSCをとりまとめ、ステークホルダーの賛同を取りつけます
  2. 計画|プロジェクトの目標を達成するための実施計画を立案します
  3. 実行|計画に基づいて実行します
  4. 監視|計画と実績の差異を把握し見通しを立てます。問題が起きれば問題を解決をしてリスクの状況を監視していきます
  5. 完了|プロジェクトの終了と、最後に振り返りをします

プロジェクトマネジメント項目

プロジェクトマネジメントの知識体系として代表的な「PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)」から、プロジェクトマネジメント10項目をご説明します。

①統合マネジメント|9つのマネジメント項目を統合管理するために必要なプロセスを定義します。

②スコープマネジメント|プロジェクトを成功させるために必要なタスクと成果物を定義し必要に応じて変更をしながら過不足がなく完遂するプロセスを定義します。

③スケジュールマネジメント|スコープ・マネジメントで定義をしたタスクと成果物を誰がいつまでに作業を行うのかのプロセスを定義します。

④コストマネジメント|プロジェクトの費用を見積もり、予算内で完了させるために必要なプロセスを定義します。

⑤品質マネジメント|プロジェクトのプロセスや成果物に対して確保すべき品質を保証・管理をするために必要なプロセスを定義します。

⑥資源マネジメント|プロジェクトに必要な人材、機材などの資源を確保して管理を行うために必要なプロセスを定義します。

⑦コミュニケーションマネジメント|プロジェクトメンバーとのコミュニケーショだけではなく、ステークホルダーが求めている情報を提供するために必要なプロセスを定義します。

⑧リスクマネジメント|プロジェクトで定義されたリスクへの対応を計画し、継続的にリスクを監視しつつ計画を実施するために必要なプロセスを定義します。

⑨調達マネジメント|プロジェクトで必要となる資材やサービスをプロジェクトの外から調達する場合に必要なプロセスを定義します。

⑩ステークホルダーマネジメント|プロジェクトに関係するステークホルダーを把握して、良好な関係を維持するための対応策を検討するために必要なプロセスを定義します。

プロジェクトマネジメント管理手法

プロジェクト管理手法はいくつか種類が存在します。今回は代表的な3つの手法をご紹介します。

ガントチャート

「ガントチャート(Gantt Chart)」は表の縦軸にプロジェクトのタスク一覧、横軸にそれぞれのタスクの開始日と完了日を表す帯状バーで表示をしたものです。タスクの作業計画の進捗を視覚的に表現でき、プロジェクト全体をひと目で把握することができます。

ガントチャートを使えば、遅延しているタスクを簡単に把握できますので、遅れているタスクにリソースを追加したり、作業の順番を変更する管理が容易に行えます。

WBS

「WBS(Work Breakdown Structure)」は、プロジェクトの作業を細かいタスクに分解して階層構造にする手法です。タスクを細分化することで作業内容が具体化されるので、誰がいつ何をどのレベルまで完了するかを細かいレベルで設定できます。WBSで細分化されたタスクをガントチャートのスケジュールに落とし込み、二つの手法を組み合わせて使われることも多いです。

アローダイアグラム(PERT図)

「アローダイアグラム(PERT図)」は、プロジェクトのタスクを作業の順序関係で視覚的に表示したものです。PERT図は、タスクと作業時間でタスクごとの順序関係を矢印でつないで表現をします。タスクのつながりを図示することで、タスク同士の依存関係が把握しやすくなり、作業が遅れている場合に作業内容の変更や入れ替えの対応ができます。

プロジェクトマネジメントを成功へ導くポイント

プロジェクトマネジメントの全体像と管理手法についてご紹介をしました。マネジメントする項目が多くなるとどうしてもマニュアルのような管理になってしまいます。そこで、プロジェクトマネジメントを成功に導くポイントをご紹介します。

プロジェクトスケジュール

期日までにできるかできないか五分五分の厳しいタスクスケジュールを組み、全体スケジュールに余裕を持たせましょう。各タスクで納期に余裕のあるスケジュールを設定すると各メンバーは期日までに完了をすればよいと安心して貴重な時間を浪費する傾向があります。

まずは計画時に各タスクの担当者が頑張らないと期日までに完了ができないスケジュールを設定し、全体スケジュールに余裕を持たせることで予定外のリスクにも対応ができます。

プロジェクトタスク

プロジェクトメンバーのマルチタスクをできるだけなくし作業効率を高めていきましょう。複数のプロジェクトを兼務していたり、一つのプロジェクトで重要なタスクを同時にいくつも抱えたりすると、作業効率が落ちてしまいスケジュール遅延の可能性が高くなります。各タスクのスケジュールを見直し、一つのタスクに集中できる体制を整えることで作業の質が高まります。

プロジェクトメンバーのチーム力

プロジェクトの目的達成のために、困っているメンバーをサポートできるゆとりを持ったチームにしていきましょう。

タスクの進捗が遅れると担当者が残業をしたり休日出勤をして遅れを取り戻そうとします。タスクの遅れはプロジェクトメンバー全員の責任として、他のメンバーをフォローできるチームを作ることが重要です。プロジェクトのリスクを軽減でき、プロジェクト成功に近づいていきます。

まとめ|プロジェクトマネジメントの目的やポイントをおさえよう

今回は、プロジェクトマネジメントのやり方を基本から解説しました。プロジェクトはマニュアル通りに進むものではないので、プロジェクトマネジメントの専用ツールを導入すれば安心というわけにはいきません。プロジェクト全体を把握でき、プロジェクトメンバーとの情報共有ができるツールがあればプロジェクトマネジメントを始められます。

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