こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
社内業務においてクラウド化は浸透していますが、社内掲示板においてもデジタル化が進んできています。掲示板にはさまざまな用途がありますが、社内においては主に情報共有として利用されます。
この記事では、社内掲示板の概要やアナログ版・デジタル版の違い、導入の際の課題、コンテンツ作成時のポイント、そして運営時の注意点について説明していきます。社内の情報共有がうまく機能していない場合にはぜひご一読いただければと思います。
目次
社内掲示板とは
社内掲示板とは、社内で必要な情報を社内全体に共有するためのツールをいいます。従来は、印刷した掲示物が職場の壁などに貼られていましたが、クラウド化が進むに連れ、掲示板もデジタル化されています。
トピックの内容は特に決まったものは無く、業務上の連絡やマニュアル、プライベートでは結婚報告など幅広く利用することができます。新入社員の研修などを社内掲示板で伝達することで、研修を行う側の人件費節約や業務の効率化につながります。社内掲示板がうまく機能している企業は情報共有もうまくいっている証拠です。
アナログな社内掲示板
社内掲示板にはアナログとデジタルの2種類があります。
アナログの社内掲示板は、従来のように職場の壁に紙やボードとして貼り付けて提示することをいいます。パソコンを使わない環境においては現在でも有効といえるでしょうが、職場でしか見れないことや融通の利かなさといったデメリットがあります。
頻繁に情報を更新する場合は紙の印刷代もかかりますし、外出の多い従業員は頻繁に確認できないという事情もあります。また、張り替えてしまうと過去の掲示物を確認できないというデメリットも挙げられます。
デジタルツールを使用した社内掲示板
一方、デジタルツールを使用した社内掲示板は、パソコンやスマートフォン上で確認できる掲示板です。誰でも自分のパソコンやスマートフォンからいつでも確認できることがメリットです。外出中の従業員に対しても、迅速に通知がいくため情報伝達のミスを減らすことができます。
またインターネット上で通知を行うため、ペーパーレス化にもつながります。初期費用や運用コストはかかるものの、業務効率化などの費用対効果を考えればお得です。パソコンやスマートフォンを使う環境であればデジタルの社内掲示板が適しているでしょう。
近年はリモートワークも増え、必ずしも出社するわけではないので、アナログの掲示板だけだと情報共有しきれず、デジタル化に移行する企業が増えています。
社内掲示板の課題
アナログ、デジタルに関わらず社内掲示板には課題もあります。せっかく社内掲示板を導入しても、うまく活用できなかったら無駄になってしまいます。社内掲示板には、どのような課題があるのか考えてみましょう。
概要がわかりづらい
せっかく社内掲示板を導入しても「どのように使えばよいかわからない」「トピックがわかりづらい」「内容が読みにくい」といったように、概要がわかりづらいと従業員に利用してもらえません。
タイトルや見出しが曖昧だと、概要がわかりにくくなってしまいます。そうなると掲示板を活用するのが億劫になり、従業員に見てもらえません。実際に社内掲示板が使われていない、機能していない場合は、現場でヒアリングを行うなど対策を練りましょう。
内容はわかるが必要性がない
概要や内容はわかるものの業務とかけ離れたトピックや、社内に必要ない情報ばかりが記載されていても意味がありません。例えば業務マニュアルなど業務に必要な情報がわかりやすく記載されていれば社内掲示板も意義のあるものと解釈され、より活発に利用されるようになります。
また、情報共有の価値に対する認識が足りていないという場合もあります。社内掲示板を活用することでできることは多岐に渡りますが、その必要性を感じていないなら社内掲示板がうまく利用されません。
どのような情報を共有すると良いのかを社内全体で決めるならば、社内掲示板の意味を最大限活用して社内を活気づけられることでしょう。
社内掲示板の課題について押さえたら、次に社内掲示板のトピック・コンテンツを作成する際のポイントを見ていきましょう。
アナログ社内掲示板のデジタル化が情報共有の要に!
記事の冒頭でも考えましたが、働き方が多様化する中で、掲示板のデジタル化は情報共有のために必要不可欠なものとなってきています。
オンライン上で社内の情報を見ることができれば、一度の情報発信で従業員や関係者全員に情報共有できますし、情報の更新や修正も簡単に行うことができます。
アナログの社内掲示板だと自分に関係する情報の優先度がわかりにくく、「見ていなかった」「気付かなかった」と情報が伝わらないこともあります。また、日頃の業務に追われ、ゆっくり読むことができないかもしれません。
しかし、デジタル化することによって、必要な情報を精査できますし、通勤時間や移動時間など隙間時間に情報を確認することができ、無駄がありません。社内掲示板ツールを活用することで、情報を届けたい従業員に通知することができます。閲覧履歴や既読機能が搭載されているツールもあるので、見落としがないかどうかも確認することができます。
社内掲示板の目的は情報の共有です。活用方法も多岐にわたるので、うまく活用すれば業務効率化につながります。必要な情報を効率的に従業員に届けるのに、デジタル化は欠かせません。
デジタル社内掲示板運用に必要なことは?
デジタル社内掲示板の運用に向けて、必要なことを考えていきましょう。導入するために少しの努力が必要かもしれませんが、その投資は大きな結果をもたらすはずです。
デジタル社内掲示板運用のために必要なことは、運用の目的を決めること、運用のルールを決めること、社内に周知することです。
ひとつずつ考えていきましょう。
運用の目的を決める
社内掲示板を導入することの目的を考えることは大切です。そうすることによって、どのような内容の掲示板を作るかが決まるからです。社内掲示板によってできることは数多くあるので、自社にあった目的を持つことで社内でも有用な情報共有のツールになることでしょう。
運用の目的には、企業情報、社内FAQ、社内ニュースなどがあります。例を挙げて考えてみましょう。
企業情報
企業情報に含まれるのは、企業側が外部に向けて配信している情報です。いわゆる、ホームページに載るような内容のニュースやメッセージのことです。
自社の公式のウェブサイトを見ることは少ないかもしれませんが、従業員としてその情報を知っていることは営業などの基本になります。今、自分たちが何に取り組んでいるのかを自分の関係する部署だけではなく、会社全体の情報として共有するのに、社内掲示板を有効活用することができます。
自社について説明することが多い職種であれば、会社の歴史や事業の基本情報を載せてあると役立つこともあります。
また、経営理念や社長や役員からのメッセージなどもこの社内掲示板で共有すれば、従業員の一体感も強まることでしょう。
社内FAQ
社内のよくある質問をまとめて社内掲示板で共有すれば、業務効率化に大きく役立ちます。デジタル掲示板であることを大いに活用し、画像、表、動画を使ってわかりやすく説明することができます。
手続きや申請・承認のやり方など総務部や人事部への問い合わせ内容などを掲示板に掲載しておくと、業務効率も上がることでしょう。
また、社内で起きた有益な情報や経験、反対に失敗例やその防止策などのナレッジも共有するのもオススメです。
社内ニュース
社内イベントやニュースを共有するのにも社内掲示板はとても便利です。社内健康診断や、従業員に役立つセミナーの案内、社内表彰式などを周知してもらうのに最適です。申込みサイトにつながるようなリンクを貼ることで、掲示板から申込みの流れができたらなお効率的です。
大きな会社であれば、部署ごとにさまざまなイベントやニュースがあることでしょう。ボランティアに参加したことや見学会が開かれたことなど、今までだったら知られていなかったことも掲示板を通して報告できます。
また、去年より業績が伸びた、大きな取引が決まったなど明るいニュースも載せることができます。反対に、業績が悪化した、不正があったなどの情報を載せることによって注意喚起もできます。台風や地震などの災害に関する出勤情報なども役立つコンテンツです。
こういった情報の共有は社内の雰囲気を明るくし、他部門との連帯感につながるに違いありません。
運用のルールを決める
社内掲示板の運用の目的が決まったら、次は社内掲示板の運用のルールを決めます。更新頻度や閲覧の管理方法などルールをきちんと決めておくことで、日常的かつ長期的に社内掲示板を活用することができるからです。
更新の頻度
社内掲示板の更新が空いてしまうと、従業員にとって使いにくいツールになってしまいます。最低でも1週間に一回更新するなどのルールを決めることが大切です。
同時に、掲載されている情報は最新情報であるべきです。変更があって更新された場合は以前の情報を削除するなど、情報の精査も行っていきましょう。不要な情報が多すぎると、重要な情報を見落としてしまいかねません。
トピックごとの閲覧の管理
社内掲示板にはさまざまな情報が混在しています。そのためトピックごとの管理は必須です。情報によってはアクセスを制限する必要もあるでしょう。可能な限り従業員全員に見せられる情報やトピックが好ましいですが、どうしてもという場合は情報漏えい対策をしっかりすることが重要です。
例えば、デジタルの社内掲示板では、特定の従業員のみ、一部の部署のみ、など社内掲示板に参照可能な範囲を限定させることができます。アクセス権を付与するときにきちんと考慮します。
一部の従業員にしか関係のない情報を全員に配信すると、関係のない従業員の時間を奪うことにつながります。そういったことが続くと、社内掲示板は従業員にとって単なる負担になりかねません。それを防ぐためにも、トピックをうまく活用し閲覧範囲を管理することは大切です。
デジタル掲示板は情報が漏れないように気を付ける必要があります。アイデアが真似されたり、他社との競争が不利になったりすることが起きてしまうかもしれません。ウイルス対策ソフトをインストールすることや、掲示板内の情報を持ち出せないようなシステムを導入するなどの対策を取るのが大切です。
社内に周知する
社内掲示板の運用が始まったら、社内に周知させることが大切です。従業員たちに活用してもらって初めて、情報共有や業務効率化につながるからです。
社内で周知させるときは、社内掲示板の利用する意義や価値も伝えることが大切です。社内掲示板は従業員の負担を増やすものではなく、情報共有のための大切なツールであり、その情報を仕事に役立ててほしいということをわかりやすい方法で伝えます。
例えば朝礼時に発表すれば、一度の周知で済みます。また、部課長クラスに周知し、そこから伝達してもらうようにしたり、掲示物を使ってお知らせしたりすることもできます。なるべく早く周知させ、実際の運用を開始することが大切になります。
社内が一体となって取り組むことで、より良いコンテンツになっていくことでしょう。
社内掲示板を運営するときの注意点
社内掲示板が社内でうまく運営されるよう、運用方法に関する注意点も見てみましょう。とりわけトピックには注意しましょう。
投稿者の独壇場になる
社内掲示板は誰でも投稿・編集できる点がメリットです。しかし、読む側の評価が無ければ、好き勝手に情報発信を行い独壇場になってしまうケースがあります。そのような事態を未然に防ぐためにも、定期的な社内調査でどのトピックが人気かなどを把握し、トピック整理を行うようにしましょう。
社内掲示板に載せてはいけない内容もあります。誹謗中傷の投稿や会社に関係ないことなどは載せないようにすることは大切です。社内掲示板が無法地帯とならないように、また従業員に嫌な思いをさせない内容にするようにできます。
手入れ・管理が行われない
上述したとおり、デジタル社内掲示板は手入れや管理が必要不可欠です。社内掲示板は人が見ないと意味がありません。
しかし、手入れが悪くトピックが更新されていないとなると、見る人の印象も悪くなります。そのため社内掲示板の手入れや管理は頻繁に行うようにしましょう。
上から目線の投稿ばかりになってしまう
経営層や管理職からの上から目線の投稿が続くと、堅苦しい雰囲気になってしまいます。そうなると気軽さが売りの社内掲示板の意味が無くなってしまいます。
堅苦しい雰囲気から、社内掲示板を利用する従業員が減ってしまっては本末転倒です。経営陣からの投稿は新年の挨拶や決算後の報告などに収めておきましょう。
コンテンツを工夫して、社内掲示板の情報が堅苦しいものだけにならないようにすることができます。社内の明るいニュースやイベント情報などの親しみやすい内容を掲載することは大切です。
まとめ|社内掲示板のデジタル化は情報共有の鍵
社内掲示板は職場において非常に有効なツールです。アナログからデジタル化することによって、社内の情報共有が円滑になり、社内が一致団結するツールになります。しかし課題があることも事実で、そこをしっかりと押さえる必要があります。
運用のための目的意識をはっきり持ち、ルールを決めて投稿をしていくことが大切です。今までだったら共有していないような情報も、簡単に配信することができます。情報共有は業務効率化の第一歩なので、デジタル社内掲示板を活用していきましょう。
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