こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
- ビジネスを拡大したい
- 離職率を下げたい
- 風通しの良い会社にしたい
そう考えている経営者・管理職の方も多いのではないでしょうか。そんなときにおすすめしたいのが「チームビルディング」です。
簡単にいうと、目的達成に効果的なチームにするための取り組みを指します。実践することで、働きやすい会社になり、社員のパフォーマンスの向上が期待できます。
そこで今回は、チームビルディングの目的、メリット、デメリットをご紹介します。社内の雰囲気を良くしたいと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。
目次
チームビルディングとは?
チームビルディングとは、目的達成に向けて効果的なチームにするための取り組みを指します。
サッカーチームを例に、考えてみましょう。
選手の役割や目標が明確でないと、試合でそれぞれがバラバラに動くため連携できず、勝ちにくくなってしまいます。
そこで監督が「このチームで○○をするために、A選手は△△を、B選手はその後□□をするように」などと伝えることで、チームとしてまとまりができます。その結果、勝率も上がるでしょう。
このように、目的に向かってチームをまとめあげていくことをチームビルディングと呼びます。
そのほか、チームをより良くするためのゲーム(グループワーク)をチームビルディングと呼ぶこともあります。
例えば、
- うそほんと自己紹介
- 人狼ゲーム
などがあります。
詳しい遊び方やその他のゲームについては、こちらの記事を参考にしてください。
【企業内研修にも◎】仕事場でできるチームビルディングゲーム5選
チームビルディングの目的
チームビルディングは、目的達成のために行われることがほとんどです。
そのため、チームビルディングを考えている方は、最初に目的を明らかにしてみましょう。
なお、この目的が曖昧だと、施策が浮かびにくくなるので注意が必要です。
- 離職率を下げたい
- 社内のコミュニケーションを円滑にしたい
上記は、会社を経営していくうえで大切だと感じている方も多いかと思います。チームビルディングを行う際は、次のようにもう少し具体化してみましょう。
- 20代新入社員の3年以内の離職率を10%下げたい
- テレワークでも円滑に仕事が進むようコミュニケーションツールを導入したい
こうすることで、施策が思い浮かびやすくなります。例えば、以下のような施策が挙げられます。
- 近年の20代社員の退職理由を調査する
- 個人面談の回数を増やす
- グループウェアや社内SNSの導入を検討する
解決したい目的を掘り下げ、施策を検討しましょう。
導入事例
サイボウズ-離職率28%から4%に
サイボウズはソフトウェア開発等をおこなう企業です。
2005年当時の離職率は28%。年始めにいた正社員83人のうち、23人が1年後には離職していたそうです。それがチームビルディングを実施したことにより、2015年には離職率4%に改善。
2020年には、「日本における『働きがいのある会社』ランキング」で2位を受賞するまでになりました。
サイボウズが行った内容は、
- ビジョンの明確化
- 働き方の多様性を進められるツールと制度の導入
などが挙げられます。
育休6年取得可や副業可などの具体的な施策は、サイボウズ代表取締役社長・青野慶久の著書『チームのことだけ、考えた。――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか』で確認できます。
*参考 MASHING UP|28%の離職率を4%に変えた、サイボウズ流チームワークとは
チームビルディングのメリット
モチベーションアップにつながる
「この作業は何のためにやっているんだろう」と考えて、仕事へのモチベーションが下がった経験がある方も多いかもしれません。
モチベーションに関する書籍を多数出版している池田貴将さんによると、「その行為の目的や、将来得られる良い結果が明らかでないと、やる気が下がりやすい」そうです。
そのため、チームビルディングで
- 誰が
- 何を
- なぜするのか
が明らかになっていれば、その仕事に対するモチベーションも上がるでしょう。
パフォーマンスが上がる
やる気が上がり、社員が積極的に仕事に取り組むことでパフォーマンス向上も期待できます。パフォーマンスが上がって仕事の結果が得られれば、モチベーションもさらに高まるでしょう。
そうすることで、また業績が上がります。チームビルディングを行えば、このような好循環も生まれやすくなります。
離職率の低下が期待できる
d’s JOURNALの調査によると、退職理由として、人間関係を挙げる人が多いそうです。
同調査では、2018年は28%、2019年は14%の人が人間関係で退職を決意したという結果が得られました。
上司からの嫌味で出社が億劫になる、職場の怒鳴り声が嫌で仕事に集中できない、というような経験がある方もいるかもしれません。
一方で「職場に行けばやる気が出る」、「困ったときに頼りになる上司がいてくれる」というように良好な関係が築けていれば、繁忙期でも「頑張ろう」という意欲も湧いてくるはずです。
そのため、チームビルディングを通して職場の人間関係を良くすることは離職率の低下にもつながるのです。
*参考 d’s JOURNAL|退職を決意した人は、本当の理由を言わない?【退職理由・交渉のホンネ調査2019】
ストレス軽減につながる
チームビルディングが効果的に働けば、職場でのストレスが減ります。仕事上のストレス調査で、上位になることが多いのは、人間関係と仕事内容です。
そのため、チームビルディングでこれらが円滑に進んでいれば、社員のストレスを軽くできるでしょう。
社員の満足度を上げるには、機材の刷新やオフィスのリフォームなど、ハード面の充実も大切かもしれません。しかし、それには大きな費用がかかることがほとんどです。
チームビルディングならそれよりも低コストで実践できるはずです。
アイディアが出やすくなる
リラックスした雰囲気だと、アイディアを言いやすくなります。
「これを言ったら変な人と思われるかな」「この発言で仕事ができない奴と思われたらどうしよう」などと考えて意見を言えないと、会議が活性化せず良い意見も生まれにくくなってしまいます。
チームビルディングによってこれらの不安が払拭されていれば、アイディアを出しやすくなるはずです。他にもチームビルディングとして、グループウェア(社内SNS)を導入するのも手段の一つです。
仕事に対する意見を、いきなり上司にメールするのは気が重い方も多いでしょう。一方で、社内SNSであれば気軽に書き込みやすくなります。絵文字などでリアクションやテンションを伝えやすいのもポイントです。
社内SNS内に「○○に関連することで、何か思いついたらここに書き込んでいってください」とトピックを立てて、幅広いアイディアを募ることもできるようになります。
チームビルディングのデメリット
遊びになりがち
チームビルディングで導入することの多いグループワークは、目的を明らかにしてから始めることをおすすめします。
なぜなら、遊びの時間になってしまいがちだからです。
「結局何の時間だったんだろう」という感想も持たれないためにも、
- メンバー間の協調性を高める
- このチームで達成する目標を具体化する
- 個人の課題解決を促す
などの目的を明らかにし、参加者にも伝えてから始めると良いでしょう。また、グループワーク後はアンケートで振り返り作業をすると、今後のチームビルディングにも役立ちます。
合わない社員もいる
チームビルディングを実行するうえで、強制力を出さないことや細かいルールを作らないことも大切です。
なぜなら、ゲーム(グループワーク)や社内SNSが苦手な社員もいるからです。
- 私生活でもSNSを使っていない
- 仕事とプライベートのON/OFFがしっかりしている
- 黙々と仕事に打ち込みたい
という特徴の社員は、特にグループワークや社内SNSが苦手なことも多いでしょう。生産性を上げるための社内SNSがきっかけで、逆に疲弊してパフォーマンスが落ちてしまう社員もいるかもしれません。
そのため、
- 上司の投稿に「いいね」をしなかった
- 任意の集まりに参加しない
などの理由で彼らを非難するのは好ましくありません。先ほど挙げたサイボウズ社も「働き方の多様性」を掲げています。そうした姿勢がチームビルディングには重要です。
まとめ|目的を明確にしてチームビルディングを実施しよう
今回は、チームビルディングのメリットとデメリットをお伝えしました。
大切なのは、
- 目的を明らかにする
- 仕事の多様性を認める
ことです。
「チームとして」「個人として」「仕事内容ごとに」と目的を明確にすることで、取り組みやすくなります。
また、「このように考える人もいる」と多様性を認めることで、アイディアも出しやすくなり、コミュニケーションも円滑に進みやすくなるでしょう。
テレワークが浸透しつつある昨今だからこそ、この機会にチームビルディングについて検討してみてはいかがでしょうか。
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