こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」介護業ライターの千葉です。
通所介護施設には、送迎業務やレクリエーション業務といった通所介護施設に特有の業務があります。利用者の安全を確保しながら楽しんで通ってもらうために欠かせない業務です。
しかし、これらの業務に従事する介護職員には一定の負担がかかっています。介護職員の離職を防ぎ、介護施設の運営を安定させるためにも、効率的な取り組みが必要です。
そこで今回は、通所介護施設の業務に焦点をあてて、クラウドストレージを導入するメリットについて詳しく解説します。「業務を効率化したい」「職員の負担を減らして離職を防ぎたい」と考えている施設経営者や管理者の方は、ぜひ参考にしてください。
なお、クラウドストレージの概要や機能から知りたい方は、こちらの記事からご確認ください。【クロジカ大容量ファイル管理】便利な8つの機能を紹介
Contents
通所介護施設における離職率の推移
はじめに通所介護施設で働く介護職員の離職率について紹介します。
公益財団法人 介護労働安定センターが公表している「令和3年度介護労働実態調査」によると、令和3年度(2021年度)の通所介護施設における離職率は15%でした。全体の離職率は14.3%ですので、通所介護施設の離職率は全体よりも高めになります。
参考:令和3年度介護労働実態調査 |Ⅱ雇用管理の状況 1 訪問介護員、サービス提供責任者、介護職員の採用・離職の状況(問8②)
もしも介護職員の退職が続いてしまうと、現場の人手が足りなくなる可能性があります。十分なサービスを提供できず、利用者の満足度が低下してしまうかもしれません。
人員を確保するために、人材派遣会社や求人広告を利用する方法が考えられます。しかし、必ずしも人材を紹介してもらえる保証はなく、人材が定着しないおそれもあります。その結果、採用コストが上昇してしまい、出費が収入を上回るという事態を招くかもしれません。
そうした悪循環に陥らないために、通所介護施設で煩雑になりがちな業務を効率化させる必要があります。業務の負担を減らすことで、介護職員が働きやすく離職しない環境を構築するわけです。
通所介護施設で改善したい業務3選
それでは通所介護施設で煩雑になりがちな業務とは、どのような内容なのでしょうか。改善したい3つの業務を紹介します。
- 送迎業務
- レクリエーション・行事
- 機能訓練
現場の職員が「どのような業務に取り組んでいるのか」「どのような点が負担になっているか」を確認していきましょう。
送迎業務
通所介護施設の送迎業務では、要介護者を送り迎えします。要介護者は疾病や障がいを抱えているため、送迎職員は慎重に送迎業務にあたらなくてはいけません。
慎重な送迎のためには、各利用者の住所を把握して、できるだけ狭い道や悪路を避けて安全なルートを走行する必要があります。利用者本人やご家族が、出発の支度をして玄関先で待っているケースもあるため送迎時間を守ることも大切です。
その他に、送迎職員は以下の点に気をつけて業務にあたっています。
- 会社の看板を背負っているため、乱暴な運転はしない
- 道路状態に気をつけて、なるべく車を揺らさない
- 車内にいる利用者の様子を確認する
- 利用者と適度にコミュニケーションをとる
送迎職員は、ただ運転しているのではなく「送迎時間」「安全」「乗り心地」といった点に気をつけながら送迎業務に取り組んでいるため、少なくない負担がかかっているのです。
レクリエーション・行事
レクリエーションは、利用者の心身機能の維持・向上のため、通所介護施設で毎日のように行われている業務です。
参加者が楽しみながら取り組めるように、ジャンルの異なるレクリエーションを何種類も考案する必要があります。レクリエーションを考案した後は、必要な物品を用意したり司会進行について考えたりと、実行するまでにやるべき業務も多いのです。
しかし、通所介護の現場では、入浴介助や食事介助などの利用者に関わる業務を優先させる場面が発生します。利用者対応を優先させると、レクリエーションの企画や準備は後回しになるでしょう。こうしてレクリエーションに取り組む時間が限られてしまうわけです。
また、夏祭りや敬老会といった季節行事は、1日がかりのスケジュールになる大掛かりなイベント。職員が演者になって余興を出すとなれば、練習のための時間も必要になるでしょう。このようにレクリエーション・行事に取り組む職員には大きな負担がかかっています。
機能訓練
通所介護施設で毎日のように行われている機能訓練も、煩雑になりがちな業務です。
なぜなら、運動する目的や身体状況、抱えている疾病などが利用者によって異なるからです。実施する職員は、機能訓練計画書を参考にして、利用者や家族の希望、既往歴、居住先の住宅の環境などを参考にしながら、適切に訓練を実施するよう配慮しています。
通所介護施設にクラウドストレージを導入するメリット
通所介護施設にクラウドストレージを導入した場合のメリットを3つ紹介します。
送迎業務の効率化
クラウドストレージの導入によって、送迎に関する情報を職員間で共有できるようになります。必要な情報を確認しておくことで、送迎時間を守りながら安全な運転が可能になるでしょう。
例えば、「利用者をお迎えする順番」「お迎え時間」「お迎え時の注意点」などを記載した「朝の送迎ルート」というファイルを作成して、クラウドストレージにアップロード。送迎職員が、このファイルを適時確認することで、安全な送迎業務に役立てるわけです。
クラウドストレージでは、カーナビのように運転中に走行ルートを指示してくれることはありません。しかし、送迎前の待機時間や勤務中の隙間時間などに気になる送迎ルートを外出先からでも確認できるため、職員は不安を軽減してから送迎業務に取り組めるのです。
レクリエーション・行事における連携強化
クラウドストレージの導入は、職員間の連携を強化するのにも役立ちます。2人以上の職員がペアになってレクリエーションや行事を担当するケースを例に挙げてみましょう。
クラウドストレージを導入すると、レクリエーション・行事の立案・実行に効果的な以下のデータを共有できます。
- 企画書などの必要書類のテンプレート
- 画像データ
- 音楽ファイル
- 動画ファイル
担当者同士で企画書を共有すれば、離れた場所から作業に取り組めるため、効率的に企画をたてられるでしょう。また、画像データや音楽ファイルといったデジタルデータも、それぞれのパソコンやスマートフォンから中身を確認できます。USBメモリーを使ってデータを持ち運ぶ必要はありません。
ペーパーレス化にも役立つ
クラウドストレージの導入は、通所介護施設におけるペーパーレス化の推進にもつながります。これまで紙ベースで保存していた書類をデータ化した後に、そのデータをクラウドストレージに保存できるからです。
介護施設のペーパーレス化を推進することで、紙代やインク代などの経費削減につながります。膨大な書類の保管場所を探す必要もなくなるでしょう。さらに、機能訓練の実施記録やサービス提供記録といった必要な記録を、データ化したファイルに入力する仕組みを構築すれば、記録業務にかかる負担を軽減できるはずです。
介護施設におけるペーパーレス化のメリットについて、こちらの記事でより詳しく解説しています。
紙管理のリスクをなくそう!| 介護業界のペーパーレス化によるメリット・デメリット
福祉施設の業務効率化するためのペーパーレス化の促進と効果
まとめ
通所介護施設の「送迎業務」「レクリエーション・行事」「機能訓練」は、利用者のニーズを叶えるための重要な業務です。これらの業務をクラウドストレージによって効率化できれば、職員の負担を減らしながら質の高いサービスを提供できるでしょう。
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ライター:千葉 拓未
高齢者デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護・福祉施設に約13年間従事。
相談員として5年間の勤務実績もあり。介護業界における労務環境・情報管理・
はたらきやすい職場づくりなど、様々な分野で専門性の高い記事を作成している。
国家資格「介護福祉士」「社会福祉士」所持。