AWSの運用代行って何をしてくれる?|代行会社7社の比較解説付き

こんにちは。「クロジカサーバー管理」 IT/テックライターのkait78です。

Webサイト運営を行う企業にとって、サーバーなどのITインフラの保守運用は重要な業務の一つです。また近年では、自社にサーバーを設置するオンプレミス環境よりも、柔軟性や拡張性のあるクラウドサービスを採用する企業が増えています。

しかし、AWSなどのクラウドの運用保守はその専門性の高さや24時間体制の構築など、自社で全てをカバーすることは困難であり、運用代行会社に委託することが一般的な選択肢となっています。

そこで本記事では、AWS運用代行サービスの内容や選び方、主要な代行会社の比較など、AWSの運用を外部に委託する際に知っておくべき情報を詳しく解説します。

この記事でわかること

① AWS運用代行サービス利用のメリット/デメリット
② 代行会社選びで注意すること
③ AWS運用代行の費用相場
④ AWS運用代行の比較

AWS運用代行サービスの内容

運用・保守

AWS運用代行サービスは、AWS環境の構築から運用、保守までを代行するサービスです。運用・保守には、サーバーやネットワークの監視、障害対応、セキュリティ対策、ソフトウェアのアップデートなど、様々な業務が含まれます。AWS運用代行サービスを利用することで、これらの業務を専門業者に委託し、自社のリソースをコア業務に集中させることができます。

システム監視

AWS環境の安定稼働を維持するためには、システムの監視が不可欠です。AWS運用代行サービスでは、サーバーやネットワークの稼働状況、リソース使用率、セキュリティ脅威などを常時監視し、異常が発生した場合には迅速に対応します。監視項目や頻度は、お客様のニーズに合わせてカスタマイズ可能です。

▼クラウド運用保守業務の詳しい記事はコチラ
クラウド移行後の運用で注意する点|5分で分かるやさしい解説

請求代行

AWSの利用料金は、サービスや利用状況によって複雑に変化します。AWS運用代行サービスでは、請求業務を代行することで、お客様は複雑な料金体系を理解する必要がなくなり、コスト管理を効率化できます。

AWS運用代行サービスのメリット

運用の手間を省ける

AWS運用代行サービスを利用することで、自社でのAWS環境の運用・保守が不要になり、人材や専門知識の不足を解消できます。これにより、コア業務に集中でき、ビジネスの成長に繋がります。

また、AWSは常に進化しており、新サービスや機能が頻繁に追加されます。クラウドエンジニアは週刊AWSAWSカンファレンスなどで情報を常にキャッチアップする必要があります。運用を専門会社に委託することで、最新のクラウド技術をコストを抑えながら保守運用できます。

このようにAWS運用代行サービスでは、専門知識を持った運用担当者を雇用する必要がなくなり、人件費を削減できます。また、AWSの利用料金を最適化することで、コスト削減も実現できます。

日本円でAWSが利用できる

AWSは、世界中の企業が利用するクラウドサービスですが、利用料金は米ドル建てです。AWS運用代行サービスを利用することで、日本円建てでAWSを利用することができ、分かりやすい料金形態での支払いが可能です。

セキュリティの強化

AWS運用代行サービスでは、専門家やシステムによる常時監視によるセキュリティ対策を実施することで、お客様のAWS環境をより安全に運用できます。また、最新のセキュリティ脅威情報に基づいた対策を継続的に実施することで、セキュリティレベルの向上に貢献します。

AWS運用代行サービスのデメリット

社内にノウハウが蓄積されない

AWS運用代行サービスを利用は便利な一方で、自社でAWSの運用ノウハウを蓄積することには適していません。そのため、将来的に自社でAWS環境を運用する場合には、新たにノウハウを習得する必要があります。

運用代行会社とのコミュニケーションコストがかかる

AWS運用代行サービスを利用する場合には、運用代行会社とのコミュニケーションコストが発生します。特に、緊急性の高い問題が発生した場合には、迅速な対応が求められます。

また、外部業者に委託する場合は自社内部での運用保守と異なり、障害時の状況確認などで認識の齟齬が生じる可能性があります。この対策としては、外部委託企業側の連絡体制の確認や、契約時に対応の流れや対応範囲を明確に定義し、期待する運用範囲のすり合わせしておくことが重要です。

AWS運用代行の費用相場

初期費用の相場

AWS運用代行サービスの初期費用は、サービス内容や規模によって異なりますが、一般的に数十万円から数百万円程度が相場です。初期費用には、環境構築費用、移行費用、初期設定費用などが含まれます。

月額費用の相場

AWS運用代行サービスの月額費用は、サービス内容や規模によって異なりますが、数万円から数十万円程度が相場です。月額費用には、監視費用、保守費用、サポート費用などが含まれます。

追加オプションの費用

AWS運用代行サービスでは、追加オプションとして、WAFなどのセキュリティ対策、CDNの導入、パフォーマンスチューニング、負荷テストなどのサービスが提供される場合があります。追加オプションの費用は、サービス内容によって異なります。

AWS運用代行会社紹介と比較

会社名支援実績企業無償 移行支援
※現行サーバーからの移行
サポート体制費用感マルチクラウド対応
クロジカサーバー管理中堅から大手企業24時間365日対応中〜高
クラスメソッド大手企業24時間365日対応高め
ナレッジコミュニケーション中小企業平日9-18時
※オプションで24/365
低〜中
JIG-SAW中堅から大手企業×24時間365日対応中〜高
シーズ中小から中堅企業24時間365日対応
スカイアーチネットワークス中堅から大手企業×24時間365日対応中〜高
サーバーワークス中堅から大手企業×24時間365日対応高め
ディーネット中小企業×24時間365日対応低〜中
AWS運用代行会社比較表

クロジカサーバー管理(TOWN株式会社)

クロジカサーバー管理は、2004年の創業以来、法人向けに高度なセキュリティを担保したクラウド運用を提供し続けています。有人対応の技術は当然のことながら、独自の自動復旧システムの構築により安定したサーバー環境を実現しています。クロジカシリーズ合計で1,800社以上の導入実績があり中止企業から大手上場企業まで幅広い支援を行っています。

クラスメソッド株式会社

クラスメソッド株式会社は、クラウド市場の拡大とともに成長を続けており、AWSのプレミアコンサルティングパートナーとして高い評価を得ています。同社の強みは、高度な技術力と豊富な実績を活かした包括的なAWSサポートサービスにあります。
参考URL:https://classmethod.jp/

株式会社ナレッジコミュニケーション

株式会社ナレッジコミュニケーションは、AI×クラウドを軸に最新技術を駆使したソリューションを提供しています。顧客のニーズに合わせたカスタマイズ可能なサポート、コスト効率の良い価格設定、そして包括的な技術サポートが特徴です。中小企業がクラウド環境を効果的に活用し、ビジネスの成長を支援することに重点を置いているといえます。
参考URL:https://www.knowledgecommunication.jp/

JIG-SAW株式会社

JIG-SAW株式会社は、オリジナルの自動監視システム「puzzle」を活用し、高精度な監視・運用を実現しています。また、多様な企業規模に対応したマルチクラウド運用サービスを提供しています。
参考URL:https://www.jig-saw.com/

株式会社シーズ

株式会社シーズは、AWSのみならずAzure、GCPなど、主要なクラウドプラットフォームに対応しており中小企業や成長企業を中心に、カスタマイズ性の高いクラウド運用サービスを提供しています。柔軟な価格設定と丁寧なサポート体制により、顧客企業のクラウド活用を総合的に支援しています。
参考URL:https://www.seeds.ne.jp/aws/

株式会社スカイアーチネットワークス

株式会社スカイアーチネットワークスは、IBMグループのAWS専業クラウドインテグレーターとして中小企業から大企業まで幅広い規模の顧客に対応しています。独自のパートナーネットワークを構築し、IT課題解決のための包括的なソリューションを提供していることも特徴といえます。
参考URL:https://www.seeds.ne.jp/aws/

株式会社サーバーワークス

株式会社サーバーワークスは、AWSの最上位パートナーとして、AWSの導入から運用保守までワンストップで対応しています。中小企業から大企業まで幅広い規模の顧客に対応し、AWSの導入から運用、支払い代行まで包括的なサービスを提供しています。
参考URL:https://www.serverworks.co.jp/

株式会社ディーネット

株式会社ディーネットは、1999年の創業以来、時代のニーズに合わせてサービスを変化させながら、WEBインフラの安定稼働を支援しています。AWSやニフクラなどのパブリッククラウドの導入から運用保守、リセールサービスまで幅広く提供しています。
参考URL:https://denet.ad.jp/

AWS運用代行会社選びの注意点

自社のセキュリティ要件とマッチしているか?

AWS運用代行会社を選ぶ際には、自社のセキュリティ要件とのマッチングが重要です。セキュリティ対策のレベルや対応範囲、情報漏洩対策など、自社のニーズに合ったサービスを提供できる会社を選びましょう。

サポート体制は充実しているか?

AWS運用代行サービスでは、24時間365日のサポート体制が提供される場合もあります。サポート体制の充実度は、サービスの価格に大きく影響します。運用会社によって保守や運用を行う範囲は異なるため、価格のみで判断するのではなく、自社のニーズに合ったサポート体制を提供できる会社を選びましょう。以下は運用会社選定の際に最低限把握しておきたい項目です。

・サービス内容
・サポート時間
・料金
・責任範囲
・連絡方法
・緊急時のサポート対応
・移行・解約時の対応と流れ

これらの項目を確認し、不明な点は事前に質問しておきましょう。

信頼性や実績はあるか?

AWS運用の委託で失敗しないために、運用代行会社の信頼性や実績を確認しましょう。運用会社によっては得意とする業界や企業規模には差があるケースがあるため、AWSに関する豊富な知識や経験を持つ会社を技術力と実績の軸で判断することは欠かせません。各企業のホームページから実績数や過去の導入事例、顧客からの評判、ISOやAWSパートナーであるかなどを確認すると良いでしょう。

また、実績においては自社と同業種の実績があるかが重要なポイントです。上記で言及した、ホームページからの情報だけでなく資料や打ち合わせ(サービス説明会)などから、サービス内容や自社システムの対応可否について確認・相談することをおすすめします。

AWSの運用代行に迷ったら

まとめ

AWS運用代行サービスは、AWS環境の運用・保守を専門業者に委託することで、自社のリソースをコア業務に集中させることができるサービスです。運用代行サービスを利用することで、運用の手間を省き、コスト削減、セキュリティ強化などのメリットがあります。

ただし、社内にノウハウが蓄積されない、運用代行会社とのコミュニケーションコストが発生するなどのデメリットもあります。AWS運用代行サービスを利用する際には、自社のニーズに合ったサービスを提供できる会社を選び、契約内容をしっかりと確認することが重要です。

弊社「クロジカサーバー管理」でも、AWSのサーバー運用代行を行っております。中小企業様から行政機関様、上場企業様まで多種多様な業種への導入実績があり、シリーズ合計1,800社35,000人以上にご利用いただいております。AWS運用代行のお悩みがございましたら壁打ち相談でも構いませんのでお気軽にご質問くださいませ!

ライター:kait78

元大手通信事業者のインフラエンジニア。ネットワーク・サーバー・AWS領域でIT/テック記事に特化した記事を執筆。Webサーバーにまつわる課題や悩みに対して実務経験を基にした、現場社員目線の課題解決となるアイデアを提供します。

監修者:クロジカサーバー管理編集部

コーポレートサイト向けクラウドサーバーの構築・運用保守を行うサービス「クロジカサーバー管理」を提供。上場企業や大学、地方自治体など、セキュリティ対策を必要とするコーポレートサイトで250社以上の実績があります。当社の運用実績を踏まえたクラウドサーバー運用のノウハウをお届けします。

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