WordPress運用の注意点5選と放置リスクを解説|代行サービスなど解決策も紹介

WordPress運用の注意点5選と放置リスクを解説|代行サービスなど解決策も紹介

こんにちは。「クロジカサーバー管理」コンサルティングチームの西原です。

WordPressの運用を実際に始めてみると

「テーマをカスタマイズしたらレイアウトが崩れてしまった」
「種類が多すぎてどんなプラグインを入れて良いかわからない」
「設定項目のチェックにかかるコストがかさんでしまう」
「そもそもWordPressの運用って具体的に何をすべきか分からない」

このような悩みを抱える方は、少なくありません。

本記事では、WordPress運用のメリットデメリットに触れた上で、運用の注意点や運用をほったらかしにするリスクまで順序立てて解説いたします。また、自社で内製すると非常に工数がかかってしまうWordPress運用を外部に委託する「代行サービス」についてもご紹介します。

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WordPressの運用のメリット

無料で利用可能

WordPressはオープンソースソフトウェアであり、無料で利用することができます。そのため、初期費用を抑え、低予算でウェブサイトを構築することができます。

テーマやプラグインの追加が容易

WordPressは、様々なテーマやプラグインが提供されているため、自分のニーズに合わせてウェブサイトをカスタマイズすることができます。テーマやプラグインを追加することで、ウェブサイトのデザインや機能を簡単に変更することができます。

直感的なページ作成が可能

WordPressは、コードエディターだけでなく、ビジュアルエディターも提供しているため直感的な操作でページを作成することができます。初心者でも簡単にウェブサイトを構築することができます。

SEO対策が行いやすい

WordPressは、SEO対策に最適な機能が備わっています。SEOプラグインを利用することで、ウェブサイトのSEO対策を効率的に行うことができます。「All in One SEO」というプラグインは300万件以上のインストール数を誇る人気のSEO対策用のプラグインです。

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利用者が多いため多様な情報に触れられる

WordPressは、世界中で多くの人に利用されているため、様々な情報に触れることができます。WordPressに関する情報は、インターネット上に豊富に存在します。

頻繁に改善が行われる

WordPressは、常に開発が進められており、頻繁に新しいバージョンがリリースされています。そのため、常に最新の情報を入手し、ウェブサイトを最新の状態に保つことができます。

WordPressの運用のデメリット

セキュリティ対策が必要

WordPressはオープンソースソフトウェアであるため、セキュリティ対策が重要です。セキュリティ対策を怠ると、ウェブサイトがハッキングされるリスクがあります。セキュリティ対策には、パスワードの管理、プラグインの更新、セキュリティソフトの導入などがあります。

エラーなどの対処は自身でする必要がある

WordPressは、オープンソースソフトウェアであるため、エラーが発生した場合には、自分で解決する必要があります。エラー解決には、プログラミングの知識が必要になる場合があります。

サーバーやドメインの知識が必要

WordPressを運用するためには、サーバーやドメインに関する知識が必要です。サーバーやドメインの管理には、専門的な知識が必要になります。

WordPress運用の注意点5選

WordPressは、企業Webサイトで運用を考えた時、カスタマイズが必要な箇所やセキュリティ対策が求められる場面も多々あります。運用の際の注意点をおさえておかないと利便性に振り回される結果になってしまうため、以下5つの注意点を押さえて運用を行うことをお勧めします。

セキュリティ対策でバージョンアップが必要

まず初めに重要なのがセキュリティ対策です。WordPressは、全世界のウェブサイトのうち43%以上を占めています。多くの人が利用しているシステムということは、それだけ便利で機能性が高い証拠といえますが、逆にハッキングなどサイバー攻撃の対象にされる確率も非常に高いです。WordPressで企業Webサイトを運用していくには運営者がセキュリティ対策の意識を持つことが大切になります。

そこで次に重要になるのが「バージョンアップ」です。

WordPressは、1年に4回ほどメジャーアップデートが実施されています。こうしたメジャーアップデートを定期的に行っていくことはもちろん、後述するプラグインも適宜アップデートを行い、セキュリティ面の脆弱性をなくしていかなければいけません。アップデート自体は無料で行えるものが多いですが、アップデートに伴うプラグインとの互換性チェックなどは人の手で行う必要があるため、その都度作業が発生します。

最適なプラグインを選ばなければいけない

WordPressを効率的に運用していくためには、企業のコーポレートサイトに合ったプラグインの活用も欠かせません。ですが、WordPressのプラグインは60,000種類以上にものぼります。日々増え続けている膨大な数のプラグインの中から最適なものを厳選し、インストールと設定を行うことがWebサイト運営者には求められます。しかも、企業のコーポレートサイトに必要な機能や運用性を考えると導入する数が膨らみがちで、プラグインを選ぶだけでもひと苦労です。

プラグインは、多数追加していくと相性の問題で動作が不安定になったり、WordPress本体のバージョンとの互換性がないために不具合が発生することがあります。こういった不具合が発生しないようにプラグインの選定を行う作業だけでもかなりの時間が取られてしまうことは珍しくありません。

更に悩ましいのがプラグインを増やせば増やすほど、セキュリティ面は脆くなっていくということです。Webサイト全体のセキュリティ対策が充実していたとしても、導入しているプラグインの中にセキュリティ面が弱いものがあれば、そこを突かれてサイバー攻撃を受けてしまいます。プラグイン一つひとつの品質を把握して運用しておかないと、Webサイト全体を危険にさらすリスクがあります。

画像や動画などデータ容量の大きさに注意

WordPressで画像や動画などのデータを大量にアップロードすると、サイトの速度が遅くなる可能性があります。そのため、画像や動画のサイズを最適化したり、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用したりするなど、サイトの速度を維持するための対策を講じる必要があります。画像のサイズ最適化には近年「WebP(ウェッピー)」と呼ばれる画像のファイル形式が注目されています。

設定のバックアップは管理側で行う

WordPressの運用で注意すべきこととして、バックアップは全て運営者側で行わなければなりません。投稿記事については、WordPress側で自動保存やリビジョンの記録をしてくれるので、編集の履歴を後から確認することができます。しかし、テーマやプラグインのほか、サイトのカスタマイズについては変更履歴や設定の記録が残りません。

Webサイト内のどの部分をどう変えたのか、以前はどういった設定だったのかがわからないと、データが消失したなどのトラブル発生時に復元ができなくなる可能性があります。そのため、定期的なバックアップを行うこともWebサイト運営者には求められます。

メール・電話サポートがない

WordPressはGPLライセンスのオープンソースCMSであり、誰でも無償で利用・改変が可能です。そのため営利企業による商用ソフトウェアとは異なり、専任の電話サポートやメールサポートといった公式のサポート窓口は用意されていません。

ただし、WordPress.orgでは詳細な英語ドキュメントが整備されており、日本語コミュニティによって翻訳された「公式ユーザーマニュアル」が提供されています。このマニュアルでは、基礎的な情報からトラブルシューティングまで幅広い内容がカバーされています。また個別の具体的な質問については、WordPress.orgが運営する日本語フォーラムを通じて、ユーザー同士が質問・回答を行う形式が主流です。

このように一定の情報整理はされているものの、トラブル発生時には自力で情報を検索し、調査・対応することが基本となり、一定の技術的なリテラシーや情報収集力が求められます。

なお、サーバー環境の設定やプラグイン同士の相性による不具合など、自己解決が難しいケースも少なくありません。そうした場合には、WordPressの保守運用を専門とする外部業者に相談・依頼する体制を整えておくことも、安定的な運用のために有効な選択肢となるでしょう。

運用を放置するリスク

サイバー攻撃のリスクが上がる

非常に重要なポイントですので、本記事でも繰り返し触れていますが、WordPressはオープンソースソフトウェアであるため、セキュリティ対策が欠かせません。対策を怠ると、ウェブサイトがハッキングされるリスクがあります。ハッキングを受けると、サイトのデータが盗まれたり、改ざんされたりする可能性があります。

プラグインやテーマのサポート終了

WordPressのプラグインやテーマは、常に開発が進められています。古いバージョンのプラグインやテーマはサポートが終了することにより、新しいバージョンのWordPressと互換性がなくなる可能性があります。そのため、プラグインやテーマを最新バージョンに更新しておくことが重要です。

サイトのパフォーマンスの低下

WordPressのサイトは、プラグインやテーマ、画像などのデータ量が多くなると、パフォーマンスが低下する可能性があります。パフォーマンスが低下すると、ウェブサイトの表示速度が遅くなり、ユーザーの離脱率が高くなる可能性があります。そのため、サイトのパフォーマンスを維持するために、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。

WordPress運用課題の解決策

ここまでで解説してきたように、WordPressを安全かつ快適に使い続けるには、継続的なアップデートやプラグインの取捨選択、定期バックアップなど、地道な運用が欠かせません。

ただ、実際に運用してみるとなると様々な障壁があるかと思います。そこで以下では、「自社で回す」「要所だけ外部に任せる」「全面的に外部に任せる」の3パターンの運用方法を紹介します

自社運用で解決する方法

まずは、最もコントロールしやすい「内製」を起点に検討します。更新・検証・復旧の責任を社内で完結できるなら、コスト効率とノウハウ蓄積の両立が可能です。次のような条件に当てはまる場合は、自社運用が現実的な選択肢になります。

向いているケース

  • 社内にWeb/サーバー運用の担当者がいる、または育成できる
  • 機能追加やデザイン改修が比較的シンプル
  • 内部統制や機密性の観点から、運用を社内完結したい

【最低限の運用チェックリスト】

タスク要点推奨頻度補足
コア / プラグイン /
テーマのアップデート
互換性チェック → ステージングで検証 → 本番反映毎月+緊急時随時メジャーアップデートは計画的に。
プラグイン棚卸し不要・重複・品質不十分を削減四半期多すぎると不具合や脆弱化の温床に。
バックアップ /
リストア訓練
DB・ファイルの世代管理と復旧手順の整備週次 / 毎月設定変更は履歴が残らないため要注意。
画像最適化 /
キャッシュ / CDN
画像圧縮・WebP化・CDN活用随時 / 四半期表示速度の劣化を抑える鍵。
セキュリティ基本設定強固なパスワード / 2FA、
ログイン試行制限、権限整理
常時放置は攻撃リスク増。
監視とログ確認死活・レスポンス監視、更新失敗検知常時 / 日次早期検知で被害縮小

メリット:コストを抑えやすい/ノウハウが社内に蓄積
デメリット:担当者依存・多忙化。とくにプラグイン選定は数が膨大で時間がかかります。

部分代行で解決する方法

とはいえ、すべてを内製すると「手は足りないが、壊すわけにいかない」領域が生まれがちです。そこで“壊せない要所だけをプロに委ねる”部分代行という現実解があります。以下のような状況なら、部分代行との相性が良いでしょう。

向いているケース

  • コンテンツ企画や施策に社内リソースを集中したい
  • 更新・脆弱性対応・バックアップなど止められない作業を専門家に任せたい
  • 夜間・休日の一次対応やCDN/WAF運用など常時体制が必要だがリソースがない

外部委託しやすい領域(例)

  • セキュリティ運用:コア/プラグイン更新、脆弱性監視、ログイン防御、WAF/CDN運用。放置のリスクを低減。
  • バックアップ/DR:世代管理・復旧訓練の設計と代行。設定は履歴が残らないため外部標準に乗るのが安全。
  • パフォーマンス最適化:画像最適化・キャッシュ・CDN・プラグイン軽量化。離脱抑制に直結。
  • プラグイン選定支援:要件整理→候補比較→検証→導入まで。数が多く品質差も大きい。

選定チェックポイント

  • 対応範囲(更新/監視/一次対応/復旧/性能/セキュリティ)
  • 体制(24/365可否、有事の連絡手段)
  • 検証プロセス(ステージング必須、ロールバック手順)
  • 料金(固定+従量の内訳、超過対応の単価)
  • 実績(自社と近い規模・業種の導入事例)

全て代行で解決する方法

日々の更新・監視・障害対応といった“運用の実務”を自社で抱えず、セキュリティ対策・監視を一括して専門会社に任せるのが“全面代行”です。監査対応や24/365体制が必要な場合でも、内製と比べて固定費の増大や担当者依存(属人化)のリスクを抑えやすい選択肢になります。次の条件に当てはまる場合、全面代行を検討しても良いでしょう。

向いているケース

  • 社内で専任体制を作らず、運用そのものをアウトソースしたい
  • 監査・コンプライアンス/SLA要件が厳格で、24/365の監視や一次対応が必須
  • 大規模改修や多拠点での運用標準化が必要

代行サービス5社の紹介

WordPress保守代行サービスは、「更新運用」「セキュリティ監視」「バックアップ」「パフォーマンス最適化」といった基本機能を備えていますが、対応範囲やサポート体制、料金モデルには各社ごとに違いがあります。以下では、WordPress代行サービスを提供している5社の特徴をご紹介します。

プライム・ストラテジー株式会社

WordPress高速実行環境「KUSANAGI」を基盤に、OSやミドルウェア層まで踏み込んだチューニングと、定期アップデート、監視、障害復旧をワンストップで提供しています。アクセス集中時の応答性や安定稼働に配慮した設計が得意なため、大規模メディアやキャンペーン期に負荷変動が大きいサイトでも、バランスを取りながら運用できる点が特徴です。
参考URL:https://kusanagi.biz/managed-service/

株式会社 F‑standard

大阪を拠点に中小企業向けWebサイト制作・運用支援を行う制作会社です。保守・運用事業では、一般的な保守業務に加えて、サイト公開後の改善提案やアクセス解析レポートの提供など、マーケティング視点を伴った運用サポートが可能です。そのため、中小〜中堅規模のサイトで内製リソースを節約しながら運用品質を底上げしたいケースに向いていると言えるでしょう。
参考URL:https://www.f-standard.co.jp/service/homepage/

スパイラル株式会社

自社のクラウド基盤上でWordPressをフルマネージド提供し、バックアップ、24時間体制の監視、検証環境の用意などエンタープライズ標準の運用を整備しています。会員管理やフォーム、独自データベースといった業務システムとの連携も視野に入れた運用設計がしやすく、Webサイトを“集客用フロント”に留めず、業務プロセスと密に結びつけたい企業に適した選択肢です。
参考URL:https://www.spiral-platform.co.jp/service/spiral-managed-cloud/

ウェブモ株式会社

WordPressコア/プラグインの更新と定期バックアップ、死活監視やセキュリティ強化といった保守の基本に、日々のテキスト・画像差し替えなどの運用作業まで含めてサポートしています。担当者の手離れを良くしつつ、サイトの健全性と更新スピードを両立させたいケースで扱いやすいサービスです。
参考URL:https://webmo.co.jp/service/wp-support/

株式会社エンクリエイト

長年の制作・改修ノウハウを活かし、現行サーバーに手を入れずそのまま保守を開始できる柔軟さが魅力です。本番前の安全確認のために検証(ステージング)環境を構築して運用に反映することで、アップデートやプラグイン入替のリスクを最小化しています。さらに定型の保守だけでなく、必要に応じてスポットの機能改善や表示速度チューニングに対応できるため、段階的に改善を重ねたい運用に向いています。
参考URL:https://encreate.co.jp/wp/https://encreate.co.jp/wp/admin.html

クロジカサーバー管理

AWS上でのWordPress運用に強みを持ち、アップデート、バックアップ、監視に加えて、WAFやCDNの運用、アクセス制御の設計、移行支援までを一気通貫で提供しています。24時間365日の監視とインシデント一次対応を組み合わせ、障害検知から復旧までの時間を短縮しています。クラウドのスケーラビリティを活かしながら、セキュリティと可用性を重視した企業サイトの運用に適しています。


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監修者:クロジカサーバー管理編集部

コーポレートサイト向けクラウドサーバーの構築・運用保守を行うサービス「クロジカサーバー管理」を提供。上場企業や大学、地方自治体など、セキュリティ対策を必要とするコーポレートサイトで250社以上の実績があります。当社の運用実績を踏まえたクラウドサーバー運用のノウハウをお届けします。

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