こんにちは。「クロジカサーバー管理」 IT/テックライターのkait78です。
Webサイトの運用には、サイトの新たな企画の立案やページの更新、ユーザー対応など様々な業務が発生します。それに加えて、サーバーの障害対応や脆弱性対応、24時間監視体制の構築なども必要となります。
これらの業務は専門知識を要するため、多くの企業がサーバー保守契約を結んでいます。
本記事では、サーバー保守契約の種類と、おすすめの保守契約を紹介します。
目次
サーバー保守契約とは
はじめに、サーバー保守契約の基本と重要性、契約の結び方について解説します。
サーバー保守契約の基本
サーバー保守契約とは、サーバーの運用に必要な様々なサポートを提供する契約のことを指します。
具体的には、ハードウェアの故障時の修理や交換、ソフトウェアの更新、セキュリティ対策の実施などが含まれます。この契約によって、サーバーの安定稼働をサポートし、ビジネスの継続性を保つことができます。サーバーは企業活動に不可欠な基盤であり、その安全性と信頼性を高めることは非常に重要です。
サーバー保守契約の重要性
サーバー保守契約は、突発的なトラブルから企業の大切なデータを守り、ビジネスの中断を最小限に抑えるために不可欠です。
例えば、サーバーには日々アクセスログやシステムログが記録されています。実際のログを見てみましょう。
正常に動作しているサーバーでも、このようなログが毎日数百行と出力されているのです。これらのログの中に、悪意のある第3者が不正アクセスを試みているログやプロセスの停止ログなどが記載されています。
しかしながら、ログの確認やサーバー障害時の切り分け・リストアなどを行うには技術的なスキルが必要です。このように、障害対応や予防保守の観点から、サーバー保守契約を結ぶことで中長期的なWebサイトの安定稼働を実現することができます。
保守契約の結び方
サーバー保守契約は基本的にサーバー購入時やアプリケーションのサービス開始のタイミングで締結を行います。
契約期間は通常、1年またはそれ以上で設定され、プロジェクトの規模やクライアントのニーズに応じて調整可能です。契約までの日数は、交渉と合意形成により異なりますが、一般的には提案書の提出後、1週間から2週間で基本的な条項が決定し、さらに詳細な条項の確認や修正を経て最終契約に至ります。
この期間中、サービスの範囲、対応時間、料金体系、更新条件など、双方の期待が明確に合意されることが重要です。また、既に保守契約を結んでいる場合でも、保守契約期間が切れるタイミングで他企業と契約を結ぶことも可能となります。この手法は、デジタル庁の「デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン 実践ガイドブック」でも、保守契約のコスト低減策として挙げられています。
サーバー保守契約の種類
サーバー保守契約にはさまざまな種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。それでは、サーバー保守契約の種類について詳しく見ていきましょう。
ハードウェア保守契約
ハードウェア保守契約は、物理的なサーバー機器の障害や故障に対応するサービスです。
サーバーは精密機器であり、ハードウェアのトラブルが発生した際に、迅速な修理や交換が必要となります。サービスプロバイダーによる定期的な点検も含まれることが多く、故障のリスクを前もって低減させることが可能です。
しかし、ハードウェア保守契約はオンプレミス環境のみに必要な契約です。近年市場が拡大しているクラウドサービスを利用する場合と比べると無駄なコストとなってしまいます。
ソフトウェア保守契約
ソフトウェア保守契約には、サーバー内部のバージョンアップやセキュリティパッチの適用などが含まれます。これにより、システムの機能性を常に最新の状態に保ち、セキュリティ脅威からシステムを守ることができます。
また、ソフトウェアの問題が発生した際には、専門のサポートを受けることができるため、迅速に問題を解決し、業務の中断を最小限に抑えることが可能です。
スポット契約
スポット契約とは、必要な時だけサービスを利用できる契約形態となります。
スポット契約では、都度見積もり行いサポート依頼をすることもありますが、年間でサポート回数券を購入するチケット制のような契約形態もあります。固定的な月額料金を支払うことなく、実際にサポートが必要になった場合のみ費用が発生するため、コストを抑えることができます。
ただし、1回のサポート費用が高額になるため、複数回依頼が発生する場合は費用が割高になってしまうというデメリットがあります。また、予期せぬトラブルや緊急時に迅速なサポートを受けられないというリスクもあります。
総合保守契約
総合保守契約は、ハードウェアからソフトウェア、監視等を含め幅広いサポートを一つの契約で提供する包括的なサービスです。この契約形態の最大のメリットは、ITインフラ全体の運用と保守を一元的に管理できることにあります。
これにより、異なるサービスプロバイダー間での調整の手間が省け、問題が発生した際の対応も迅速に行うことができます。総合保守契約のデメリットとしては、比較的高額な費用が発生することが挙げられます。包括的なサービスを受けられる反面、企業が必要としないサービスに対しても費用がかかることがあります。
また、一つのサービスプロバイダーに依存することになるため、そのプロバイダーの技術力や対応能力が企業のIT運用の質を左右することになります。このため、信頼できるサービスプロバイダー選びが非常に重要となります。
おすすめの保守契約形態は?
最後にWebサイト運用におけるおすすめの保守契約形態についてご紹介します。
総合保守契約 × クラウド環境
企業が直面するITインフラの運用課題は複雑で多岐にわたります。
このような状況の中で、最もおすすめの保守契約は「総合保守契約」です。その理由は、総合保守契約が企業のIT環境を全面的にカバーし、幅広いサポートを一元的に提供することにあります。さらに、クラウド環境でWebサイトを構築することで、ハードウェア部分の保守費を削減することが可能です。また、クラウドメリットも享受できるためランニングコストの削減にもつながります。
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ライター:kait78
元大手通信事業者のインフラエンジニア。ネットワーク・サーバー・AWS領域でIT/テック記事に特化した記事を執筆。Webサーバーにまつわる課題や悩みに対して実務経験を基にした、現場社員目線の課題解決となるアイデアを提供します。
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