こんにちは。「クロジカサーバー管理」プリセールスの高瀬です。
2022年2月にVMWare ESXi、Workstation、Fusionについて複数の脆弱性(CVE-2021-22040、CVE-2021-22041 CVE-2021-22042、CVE-2021-22043、CVE-2021-22050)が発表されました。
それぞれアメリカ国立標準技術研究所の脆弱性データベースでは危険度がMiddle〜Highとなっています。
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22040
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22041
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22042
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22043
https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22050
複数の脆弱性を組み合わせることにより別の仮想サーバから任意のコードを実行されてしまう可能性もあるため、VMWare のホストマシンを複数社で共用しているような環境では注意が必要です。
目次
脆弱性の概要と対象となるバージョン
XHCI USB コントローラーにUse After Free脆弱性 (CVE-2021-22040)
・概要
開放済みのメモリを悪用することで、仮想マシンの管理者がホストマシン上の別の仮想マシンのVMXプロセスとしてコードを実行する可能性があります。
・対象バージョン
VMWare ESXi 3.11未満、4.4未満、6.5、6.7、7.0
VMWare Fusion 12.2.1未満
VMWare Workstation 16.2.1未満
UHCI USB コントローラーにDouble Fetch脆弱性 (CVE-2021-22041)
・概要
メモリ空間の不整合を悪用することで、仮想マシンの管理者がホストマシン上の別の仮想マシンのVMXプロセスとしてコードを実行する可能性があります。
・対象バージョン
VMWare ESXi 3.11未満、4.4未満、6.5、6.7、7.0
VMWare Fusion 12.2.1未満
VMWare Workstation 未満
settingsdに権限突破とTOCTOU攻撃の脆弱性 (CVE-2021-22042、CVE-2021-22043)
・概要
settingsd サービスに対して不正な権限でアクセスされたり、任意のファイルを書き込むことで特権を昇格させられる可能性があります。
・対象バージョン
VMWare ESXi 4.4未満、6.5、6.7、7.0
ESXiのrhttpproxyにDoS攻撃の脆弱性 (CVE-2021-22050)
・概要
ブラウザ経由でのサーバ管理に使われるrhttpproxyにDoS攻撃の脆弱性があり、悪用されるとサービスを停止させられてしまう可能性があります。
・対象バージョン
VMWare ESXi 3.11未満、4.4未満、6.5、6.7、7.0
脆弱性の対策
いずれの脆弱性もVMware公式でセキュリティフィックスのバージョンが提供されているため、それぞれのソフト、バージョンに応じてバージョンアップを行う必要があります。
https://www.vmware.com/security/advisories/VMSA-2022-0004.html
Webサイトへの影響について
いずれの脆弱性もサーバ管理サイドの脆弱性となり、Webサイトへ直接影響することはありません。ただし、仮想マシンを跨いで任意のコードを実行させられてしまう危険性もあるため、VMWare のホストマシンを共用しているような環境では注意が必要です。
さいごに
Webサイトを運用するにあたり、CMSやサイトだけでなく、インフラのセキュリティ情報にも注視する必要があります。
弊社ではお客様サーバーのご利用状況に応じて、エンジニアが日々発表される脆弱性の影響有無を確認して、必要に応じて修正パッケージの適用を行なっております。
サイト制作、運用が多忙でサーバーソフトの脆弱性対策を行うことが難しい場合はぜひご相談くださいませ。
コーポレートサイトをクラウドでセキュアに
無料ではじめるサーバー管理
クロジカガイドブック
- コーポレートサイト構築・運用の課題を解決
- クロジカサーバー管理の主な機能
- 導入事例
- 導入までの流れ