【Web制作会社に聞く!】制作案件の傾向と今後想定される需要とは?

こんにちは。「クロジカサーバー管理」コンサルティングチームの西原です。

広告やブランディング、Webサイト制作などを対応するWeb制作会社様に、日頃お客様からいただくご要望の傾向やその中で感じる今後の需要について伺ってみました。自社のWebサイトに問題を抱えているお客様も多く、制作会社に相談・対応を求めるケースが多くあるようです。本来の業務ではないもののアウトソースなどパートナー会社と一緒に支援を行うことでより良い取り組みにつなげていくそんな内容に触れていきます。

Webサイトの制作案件における最近の傾向とは?

クラウドサーバー案件は外部へアウトソース

制作案件の予算規模としては300万円前後が中心になっています。大規模な企業向けのWebサイトを扱うとだいたいこのような価格相場が多い印象です。Webサイト制作におけるお客様からのご要望は、年を追うごとに変化しています。以前はクラウドサーバーを扱った案件が多くありましたが、直近では2件/年程度の頻度になってきました。現状、クラウドサーバーが絡む案件については外部へアウトソース(丸投げ)対応の状態です。

価格を重視した運用保守支援

Webサイトの種類を見てみると、キャンペーンサイトやコーポレートサイトのリニューアルが割合を占め、WordPressを用いたWebサイトへの対応が多くあります。共通していることは、「サーバーが落ちる」「安全の重要性」といったご相談とともに「価格を重視」このご意見が多い傾向にあります。運用保守にあたるWebサイトの稼働維持については、制作会社で管轄しない領域ですが、お客様のお困り事でありご相談いただくことが多くあるため、専門の運用保守会社へアウトソースまたは一緒にお客様支援を行うことで対応できるようにしています。

今後想定されるWebサイト案件の需要とは?

お客様からご相談いただく内容で特に多いものが3つあります。いずれのご相談内容も企業のWebサイトにおいては重要かつ避けられない問題であり早急な対応が求められるため、都度の対応ではなく運用保守の業務を通じて日頃から最適な維持管理をお勧めしています。

脆弱性診断

Webサイトの安全面、セキュリティー面への対策として需要が増えています。外部からの不正アクセス、ウイルス感染などWebサイトを改ざんされたり、個人情報を持ち出されたりとさまざまな懸念があります。

東京商工リサーチが発表した「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査(2020年)において、2020年には103件の情報漏えい・紛失事故が起こっています。そのうちおよそ半数は、ウイルス感染・不正アクセスが原因となっており、過去9年間の発生件数は、ほぼ毎年増加の傾向にあります。一度、Webサイト改ざんや情報漏えいが起これば事後の対応や追加の対策に多くの時間や費用がかかってしまうだけでなく、企業としての社会的な心象、信頼を損ねてしまうことにもつながります。

出典:株式会社東京商工リサーチ[TSR]「上場企業の個人情報漏えい・紛失事故」調査(2020年)

負荷テスト

サーバーが応答するまでの時間やどれだけの要求を同時にこなせるかなど、Webサイトが落ちる事態にならなくてもページの表示が遅かったり、表示されないことがあることは、利用者の利便性を損なうだけでなく、ECサイトなどであれば販売機会を逃してしまうことにもなりかねません。特に、メルマガやSNSなどを用いた一斉通知を行う場合はアクセス集中が起きることも想定されます。

株式会社ジャストシステムが「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」に掲載した、「Eコマース&アプリコマース月次定点調査 (2019年12月度)」の中で、スマートフォンのECサイト利用時における購買動向について次のような記載があります。

  • 応答速度の遅さが原因でページから離脱したことがある→57.6%(「頻繁にある」と「ときどきある」の合計)
  • 離脱したときの平均的な秒数→2秒未満9%、2秒~5秒未満27.5%
  • 離脱後の再購入→頻繁にある18%、ときどきある64.4%

商品購入のために訪れたECサイトから、ページ表示の遅さが原因で離脱する人がおよそ約6割を占め、戻ってくる人がおよそ約8割を占める結果ですが、機会損失を生んでしまっているのは事実です。

出典:Marketing Research Camp Eコマース&アプリコマース月次定点調査 (2019年12月度)

アクセシビリティ

年齢や性別にかかわらず全ての人が同じようにWebサイトにアクセスでき、同じ情報を得ることができるバリアフリー環境の需要が高まると考えています。以前のWebサイト利用者は、若年から中年層までが多く緊急性が高くなかったこともあり、Webアクセシビリティが大きく取り上げられることも少なかったように思います。しかし、今やWebサイトは誰もが利用するようになっています。Webアクセシビリティを実現することは、すべての人が平等に情報にアクセスできるようになるという点で社会的に意義のあることとして、これからの超高齢化社会を迎える日本において重要性がますます高まっていくと考えています。

さいごに

脆弱性診断、負荷テスト、アクセシビリティなど、Webサイトに対する対策や改善の需要は今後も多く見込まれることが明らかです。Webサイトに求められる要望は時代とともに増えていき、これまでと同様に新たな需要が想定されます。日々の課題解決や今後を視野に入れた取り組みの一つとして、今回ご相談をいただいた企業様のようにアウトソーシング(丸投げ)による外部保守運用パートナーの利用も選択肢のひとつです。本稿が運用体制の見直しにおけるきっかけになれば幸いです。

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