製造現場のスピーディな対応によって顧客満足度を上げる方法

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの藤原です。

日本の製造業の強みと目指すべき方向性は「競争力が高い製品と、高い現場力を標準化・デジタル化した日本式ものづくりプロセスの両輪で、製造業の競争力向上を目指す。」と製造産業局から2023年5月に発表がありました。 

本記事では、製造現場において、高い現場力を標準化・デジタル化する仕組みの構築や顧客満足度が上がる具体的な方法を解説していきます。 ぜひ、ご参考にしていただけたら幸いです。
参照:経済産業省_製造産業局_製造業を巡る現状と課題 今後の政策の方向性

顧客満足度とは?QCDとの相関関係

顧客満足度を高めるためには、品質の高い製品を、満足できる価格で、希望する納期に届ける努力と実行が必要になります。

  •  品質(Quality)
  •  コスト(Cost)
  •  納期(Delivery)

 それぞれの頭文字をとってQCDと呼ばれ、顧客満足を高めるための要素として必要不可欠なのです。 顧客満足度とQCDは相互に関係して成り立ち、QCDのなかで最も優先すべき要素は一般的に品質(Quality)と言われています。

品質(Quality)

QCDのなかで最も優先すべき要素が品質であることには理由があります。 製造リードタイムが短く、早急に顧客へ納品できたとしても、製品の品質が低ければ、今後は顧客から自社の製品を購入してもらえなくなるからです。 

ただし、品質を向上させるために

  • 高性能な設備を導入
  • 検査項目を増やす

などの実施をすると、製造・検査のコストが上昇します。 また、製品を出荷するまで時間もかかるため、要求された納期の遵守が難しくなるでしょう。 

つまり、コスト(Cost)と納期(Delivery)のバランスを調整しながら、品質(Quality)に優位性を持たせる必要があります。

コスト(Cost)

製品を生産するにあたってコスト(Cost)も意識しなくてはなりません。 どれほど素晴らしい製品であったとしても、生産コストを費やしすぎると利益を圧迫してしまう恐れがあります。

 ただし、利益を出すために下記のようなコスト改善を行えば、

  • 設備メンテナンスの頻度を減らす
  • 検査基準を緩める

品質が低下するリスクもあるでしょう。 品質が低下すれば、不具合の対応などの工数が余計にかかり、企業の信頼性そのものにも悪影響が及んでしまいます。 品質(Quality)と納期(Delivery)を維持しながら、コスト(Cost)改善を図ることが重要です。

納期(Delivery)

納期(Delivery)を無理に縮めると、製造時の不備や検査項目の見落としにより、品質が低下する原因にも繋がります。

  • 設備増強
  • 人員確保

納期短縮のために上記のような対応を行うとコストが発生するからです。

ただし、納期までに製品を揃えなければならない場合は、多少のコストをかけてでも納期を優先します。 納期(Delivery)とコスト(Cost)の優先順位は、現場の対応力や顧客の要求によって変化するでしょう。

QCDが低下してしまう原因と対策

QCDが低下してしまう主な原因として以下の3つが挙げられます。

  • 部門間の壁で生産管理が難化 
  • 不良率の未把握による品質低下
  • 人為的ミスによる余計な工数 

顧客満足度を向上させるためにも、対策を講じなければならないでしょう。 それぞれ解説していきます。

部門間の壁で生産管理が難化

部門ごとに使うシステムが異なり、生産管理が難化しているケースも多く見受けられます。

  •  営業部門の「見積管理システム」
  •  設計部門の「CADシステム」
  •  資材部門の「購買発注システム」
  •  製造部門の「実績収集システム」 

など様々なシステムが1つの企業に混在している状況です。 各部門の予算内で、部門ごとに効果的なシステムを導入した背景があるのかもしれません。 

営業は製造工程へ行う仕掛原価の確認などに手間がかかり、見積原価の根拠を出すことに時間を費やすでしょう。 自社の製品情報などを一元管理することで部門間のコミュニケーションも円滑に進みます。

不良率の未把握による品質低下

生産ラインで発生する不良品の詳細を把握できていないために、不良率の未把握が発生します。
どのラインでどれだけの不良品が発生するかを把握しておくことが必要です。

 なぜなら、情報が煩雑に扱われていれば、不良率の改善を図るにも、どこにどんな情報があるかを探す工程などが入ることにより、なかなか進捗しないためです。 生産工程の複雑さや部品の多さを考えると、不良率が高くなる理由を導き出すのはなかなか困難です。 

すべての不良品をデータ化しておけば不良率が増える要因を特定できますので、改善が進み品質向上に寄与するでしょう。

人為的ミスによる余計な工数

人為的ミスを減らすための多重チェックが余計な工数になります。 ミスは置かれている状況により、認知力や注意力が低下しているときに起こりやすいです。

そもそもリスクのある業務を無くせば、人為的ミスも無くなるでしょう。 他にも情報の見える化によって、リスクのある業務を 

  • やめる
  •  変える
  •  減らす

という観点から、対策が講じられます。 情報を見える化し総合的に管理することで、チェックに必要な人員の削減も可能です。 余分な人材を抱える必要もなく、適切な生産管理が行え人件費の削減にもつながります。

クラウドストレージを活用し顧客満足度を向上させる3つの方法

クラウドストレージを活用することで、以下のような事項が改善するでしょう。

  • 品質面(Quality)
  • コスト面(Cost)
  • 納期の管理(Delivery)

ただし、QCDのどれかが改善されると同時に、どれかが低下してしまったのでは意味を成しません。全体的な底上げを行った上で、顧客満足度が向上する方法を3つ解説していきます。

クラウドストレージを活用し品質面(Quality)で顧客満足度を向上

デジタル上で工程や製品データの分析が可能です。情報を全社で共有し、高速でPDCAサイクルを回せるため、品質向上に直結します。

PDCAサイクルとは、

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(測定)
  • Action(改善)

の頭文字をとったもので、各プロセスを測定・分析し、継続的に実施することにより、顧客が満足する品質へ改善されるでしょう。クラウドストレージの活用によって動画や画像を製品データとして蓄積できるため、高い精度で測定や改善が行えます。

クラウドストレージを活用しコスト面(Cost)で顧客満足度を向上

社内におけるデータの共有と活用を通じて、コスト改善の意欲が高まります。従来は、部門ごとにシステムが異なり、データの共有が行いにくかったかもしれません。

クラウドストレージを活用し、情報の分断を廃止することによって、コミュニケーションが円滑に進むでしょう。コミュニケーションが円滑に進むことにより、

  • どこの製造工程で
  • どれだけのコスト
  • いくらの削減になるのか

など部門を横断してムダの見直しが図りやすくなります。ムダの削減により、顧客が満足できる価格での提供も実現できるでしょう。また、データの共有と活用の促進により、業務効率が上がり労務原価の低減も可能です。

クラウドストレージを活用し納期の管理(Delivery)を改善

オペレーションのノウハウを標準化・デジタル化することによって納期の管理が改善されます。 理由は製造のムラが抑えられ、製造リードタイムが平準化されるからです。 

オペレーションによる納期遅延が低減し、製造リードタイムの短縮も可能でしょう。 また、短納期のプロジェクトではスピーディーな対応が求められ、効率的な情報共有が欠かせません。 

クラウドストレージを活用することによって、情報共有もスムーズに行えます。

まとめ

顧客満足度の向上は、企業にとって常に重要なテーマになるのではないでしょうか。顧客満足度とQCDは相互に関係して成り立ち、上手くバランスを維持していかなければならないところが難しいポイントです。

クラウドストレージを活用することで、自社で抱えているさまざまな課題が解決されます。 顧客満足度の向上を実現させるために、ぜひクラウドストレージの活用を検討してはいかがでしょうか。

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ライター:藤原 アロー

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