【前編】差し迫る!令和6年度介護報酬改定とは?|概要解説と注目ポイントについて

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」介護業ライターの柴田です。

介護施設は、安全で安心な介護サービスを提供するとともに、感染症から利用者を守る取組みをしておかなければなりません。とはいっても感染リスクを考えた場合、高齢者が集団で生活している環境やスタッフが高齢者と近距離で介護をおこなう点において、感染症を予防することは決して容易ではありません。

クラウドストレージは、介護施設が抱える感染症への課題に対して、その特徴を活かして感染対策に効果があると期待されています。
この記事では、クラウドストレージがどのように介護施設の感染予防に役立つのか、いくつかの事例をもとに紹介します。

介護施設における感染対策BCPの役割

介護施設では食事やレクリエーションなど利用者同士で交流する機会は頻繁にあります。集団での生活環境ですので感染症が広がってしまうと、高齢者は特に感染への抵抗力が低く、また慢性的な病気により症状が重篤化することが多いため、命にかかわる危険もあります。

そこで国は令和6年4月までに全ての介護事業所を対象に感染対策BCP(業務継続計画)の作成を義務付けました。感染対策BCPでは、研修の実施や感染発生時における業務の優先順位、具体的なまん延防止策などを定めておくことが必要となります。

新型コロナウイルスによって介護施設で起こった事

新型コロナウイルスは、感染が確定した時点で既に多くの人と接触してしまっていたり、密な環境で過ごしていたりするため、対策が遅れることがあります。そのため日頃から感染を拡大させないための予防策が重要といえます。

この章では、介護施設と訪問介護の二つの事業所で新型コロナウイルスが発生した際に、感染対策としてクラウドストレージを活用した事例を紹介します。

特別養護老人ホームでの一例

ある特別養護老人ホームでは、スタッフの一人が勤務中に38度を超える熱が出たため病院でPCR検査をした結果、新型コロナウイルス陽性と診断されました。数日後、そのスタッフと一緒に働いていた他のスタッフ3名が次々と発熱し、検査の結果3名すべてがコロナ陽性となってしまいました。

後日に感染対策を見直すと、利用者の介護記録が手書きやデータ入力など統一管理されておらず、スタッフミーティングに手間と時間がかかっていたことが分かりました。

早速クラウドストレージを導入して、利用者の介護記録や健康データなどを一元的にデータ管理することにしました。その結果、スタッフが出勤時に利用者の状況をスマホで把握できるようになり、参集することなく情報共有が可能となったのです。

業務連絡や必要な指示もクラウドでデータ共有できるので、管理者は体調不良者をリアルタイムに把握し、対応を素早く全スタッフに行えるようになりました。この施設にとってクラウドストレージ導入は、感染対策だけでなく業務の効率化にも大きな効果をもたらしました。

訪問介護事業所での一例

ヘルパーが利用者の自宅を訪問すると、いつもとは違う様子に気付きました。健康チェックをすると38度を超える熱と頭痛の訴えがあります。ヘルパーは急いで管理者に対応確認の電話をしましたが、そのとき管理者は会議のため席を外していました。

事前に緊急時の対応や感染対策マニュアルを確認していたヘルパーですが、通常通り援助を行なって事務所に帰ってきてしまいました。数日後ヘルパーは新型コロナウイルスに感染しました。

そこでヘルパー事業所では、クラウドストレージを導入することにより、訪問先でもマニュアルを確認したり、管理者と迅速に連絡を取ったりできるように整備しました。

その結果、ヘルパーが感染の疑いがある利用者を訪問した際でも、タブレット端末でクラウド上のマニュアルを確認し、ヘルパー自身が安全確保を行いながら援助できるようになりました。

管理者はヘルパーが訪問先から利用者の体温や症状、援助内容をクラウド上で随時報告するため、どこにいてもリアルタイムに援助先の状況を把握し、適切な対応を指示できるようになったのです。

介護現場でのクラウドストレージ活用が感染対策になる4つの理由

介護業務は利用者に直接触れる場面が多いので、感染症を広げてしまうリスクが高い仕事です。さらに高齢者は一般的に体力や免疫力が低下しているので、感染するリスクや重篤化する可能性は高い傾向にあります。とはいっても、介護サービスは高齢者の生活を支える重要な役割があるため、業務を中止するということはあってはなりません。

感染対策としてクラウドストレージを活用するメリットを紹介します。

リモートワークでデータの保管、活用ができる

クラウドストレージでデータ管理をおこなうメリットは、いつでもどこからでも必要な情報にアクセスできることです。たとえばミーティングを参集せずスタッフがそれぞれの時間でデータにアクセスしたり、ケアマネジャーが計画作成業務を自宅からリモートでおこなったりすることが可能になります。

スタッフの業務内容や作業場所を柔軟に設定することで、集まることによる感染リスクを軽減させることができます。

動画による感染対策マニュアルでどこでも知の共有ができる

介護サービスの質を保つために業務や感染対策のマニュアルは必要不可欠です。クラウドストレージでは項目ごとに整理されたマニュアルを素早く閲覧できるだけでなく、実演手順を録画して保存すれば「動画マニュアル」として活用できます。

施設内の研修にもクラウドストレージを活用することができます。研修の様子を録画してクラウド共有フォルダに保存しておくと、業務により研修に参加できないスタッフでも、後日動画で研修を受けられる機会が確保できます。これは新しいOJT(職場内訓練)の仕組みといっても過言ではありません。

ファイルのデジタル化と紙媒体による感染リスクの軽減が図れる

クラウドストレージで紙資料をデータ化するメリットは、費用削減や業務の効率化などがあげられます。ところが感染リスクを軽減させるという効果については、あまり知られていないのではないでしょうか。

実際WHOは、新型コロナウイルスはボール紙では最大24時間生存するというデータを発表しました。介護記録や日誌などの書類を、クラウド上でデータ化すれば直接触れ合うことがないので、感染リスクの軽減が図れるのです。

<参考:厚生労働省

行政や他機関、医療機関への報告書類をすぐに作成、発送できる

もしも施設内で感染症が発生しても、クラウドストレージを活用すれば感染者数や容体などを関係機関や主治医、家族に対して即座に情報発信できます。高齢者の安全を守る介護施設では、非常事態の時こそ迅速で真摯な対応が求められるといっても過言ではありません。

面会制限や利用者の隔離など安全対策をとりながら、二次的な感染被害を最小限に抑えることは、関係機関や家族との信頼関係にもつながります。

まとめ

新型コロナウイルスの感染防止策として、クラウドの活用やリモート機器の導入は確実に広がっています。介護業界においても、スタッフの感染防止と業務継続にはクラウドストレージを活用した新しい仕組みが必要です。データ化による業務効率の推進、セキュリティの強化にもつながるクラウドストレージを活用して、安心・安全な施設環境を再構築してはいかがでしょう。

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「クロジカ大容量ファイル管理」は、サービス計画書・ケア記録やケアプラン、事故報告書など様々な文書やデータを扱う介護業において、データ管理の"はじめの一歩" となるサービスです。

文書によっては、2年~5年の保存義務があることで物理的に書類管理をするのは年々困難になると予測されます。クラウドストレージはインターネット上に重要な書類を安全に保管して、簡単に必要な情報にアクセスすることのできるサービスです。

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簡単に導入でき、安心安全で利便性の高い機能を備えています。
ファイル管理でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

ライター:柴田 崇晴(しばた たかはる)​

福祉系大学を卒業後、特養相談員や地域包括支援センターで20年従事し、現在養護老人ホームの園長に就任。複数の介護事業所を管理する傍ら、都道府県の介護支援専門員会副会長、私立看護学校での非常勤講師を兼務し、研修講師、人材育成を積極的に行う。
【資格】
社会福祉士 主任介護支援専門員

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