こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの堀内です。
製造業においてリモートワークが普及している中で、リモートワーク環境下で製造工程の進捗を管理する必要性が増しています。リモートワークで情報共有をスムーズにする方法を導入すれば、出張時にも役に立つことでしょう。
そこで本記事では、リモートワークや出張時で製造工程の情報共有をする方法や課題、進捗状況をスムーズに管理する方法について紹介します。
Contents
リモートワークや出張時で進捗を管理する方法とは?
多くの企業では、設計や生産管理、営業といった間接部門のリモートワークが普及しているのではないでしょうか。協力会社や取引先への訪問といった、出張を要するケースも従来からあるかと思います。
リモートワークや出張時に問題となるのは、社内での情報をどう共有するかです。製造業の場合だと、製造工程の進捗状況をどう把握するかと置き換えることができます。
では、リモートワークや出張時において、製造工程のどのような進捗を確認する必要があるのでしょうか。
進捗管理が重要となるのは、受注や発注、生産、在庫管理といった分野です。たとえば現場の生産は、計画どおりに進んでいるかをリアルタイムに把握しなければなりません。計画どおりに進んでいない場合には、納期に間に合うように迅速に対応する必要があるからです。
このような理由でリモートワークや出張時でも進捗を管理しなければならず、そのためには生産状況を把握できるデータや文書などのファイル共有が重要となります。
リモートワークで製造工程の進捗を共有する方法
リモートワーク環境下でもファイル共有をする方法には以下の3通りが考えられます。
・自社のファイルサーバー
・NAS
・クラウドストレージ
それぞれについて解説します。
自社のファイルサーバーにアクセス
ファイルサーバーとは、ネットワーク上で別のコンピューターとファイル共有をするためのサーバーのことです。社内LANを通じてファイルサーバーを活用すれば、複数のコンピューターで文書やデータが保存されたファイルを共有することができます。
リモートワークや出張時に自社のファイルサーバーにアクセスするには、リモートアクセスVPN(Virtual Private Network)という技術を使います。リモートアクセスVPNなら、インターネットを使える環境下にいれば、どこからでも社内のファイルサーバーにアクセス可能です。
NASにアクセスする
ファイルサーバーと似たような機能を持つNAS(Network Attached Storage)にアクセスする方法もあります。NASはネットワークに接続できるハードディスクといったイメージです。
ファイルサーバーとの比較では、NASの方がコスト面で優れています。リモートワークや出張時にNASにアクセスするには、先述したリモートアクセスVPNを設定する必要があります。
クラウドストレージを利用する
クラウドストレージは、クラウド上に保存されたファイルを共有できるツールです。保存された先のURLを共有するだけで、リモートワークでもファイルを共有できるという簡便さが特徴です。
クラウドストレージの導入に当たっては、自社でファイルサーバーやNASを構築する必要がなく、ベンダーが提供するサービスを利用するだけです。インターネットがあればアクセスできるため、VPN設定も必要ありません。セキュリティ対策やバックアップといった面からも導入する企業が増えています。
リモートワークや出張時でのファイル共有の課題
リモートワークや出張時で製造工程の進捗管理をするためには、ファイル共有サービスは欠かせません。しかし、メリットばかりではなく使用にあたって課題もあります。
情報共有がスムーズにいかない
一つ目の課題は、複数のクラウドサービスを導入したことにより、ファイルの一元管理ができなくなることです。
Googleドライブなどのクラウドサービスをそれぞれの社員が好きなように使用したり、企業が複数のサービスを導入していたりすると、データや文書が複数の場所に点在してしまいます。
特に在庫は最新の情報を共有しなければならないため、ファイルが複数の場所に保存されていると、どれが最新のバージョンかがわからなくなるのです。
情報漏洩のリスクがある
顧客情報や設計データなど社外に流出してはいけない文書やデータが、漏洩するリスクもあります。クラウドストレージやVPN回線を使用したリモートアクセスは、セキュリティ面で安全性の高いものですが、不正アクセスなどのリスクがゼロではありません。
また、リモートワークや出張時でセキュリティ対策のされていない個人のパソコンを使用した場合、マルウェアに感染してしまう危険性もあります。
VPN回線にアクセスが集中して業務が滞る
ファイルサーバーやNASを利用する場合、VPN回線にアクセスが集中することにより通信速度が遅くなることがあります。
VPNは特定の人のみが使用できる専用線であるため、同じ回線を使う人がどうしても多くなります。さらに社内LANの回線帯域が狭かったりすると、通信速度が遅くなり、急ぎの業務ができないなどの障害が発生してしまいます。
クラウドストレージで製造工程の進捗をスムーズに管理
ファイルサーバーやNASにリモートワークでアクセスする場合には、事前にVPNの設定が必要となります。しかし、クラウドストレージなら特別な設定は必要なく、URLを共有するだけで製造工程の進捗が管理できます。
ここでは、リモートワークや出張時でクラウドストレージを活用したファイル共有の具体的なシーンについて紹介します。
生産現場の進捗確認
毎日の生産状況は実績という形で現場の方から上がってきます。その実績には出来高や使用した原材料などが含まれており、日々そのような情報を収集することで計画通りに進んでいるかを判断しています。
そこでクラウドストレージに実績を入力したファイルを保存しておけば、リモートワーク環境下でも瞬時に実績を共有できるため、進捗管理もスムーズになるでしょう。仮に生産が遅れていても、早めに対処法を考えることができます。
受注や発注情報の確認
製造業では、日々さまざまな取引先と受注や発注というやり取りを行います。この受注や発注情報は社内の各部門で共有がなされていないと、二重に発注してしまったり、受注に漏れがあったりなどの問題が発生しがちです。
しかし、クラウドストレージに情報を一括して管理しておけば、リモートワークや出張時でも受注件数の推移などを確実に把握できるため、製造工程の進捗を可視化できます。
まとめ
リモートワークや出張時においても、製造工程の進捗を管理するためにファイル共有ができる環境の構築が必要となります。リモートで社内にある文書やデータを共有するためには、ファイルサーバーやNAS、クラウドストレージを利用する方法があります。
中でもクラウドストレージであれば進捗管理もスムーズになるほか、セキュリティ対策が施されており、もしもの時のバックアップにもなります。各社からさまざまなサービスが提供されているため、自社に適したものを導入してください。
また、製造業界において既にリモートワークを実施されている企業の事例が経済産業省から紹介されておりますのでご参考になりますと幸いです。
参考:テレワーク推進に資する先駆的な事例等調査研究
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ライター:堀内 孝浩
食品会社にて工程管理や設備管理、製造オペレーターを約7年経験。
製造業における生産性向上・コスト削減・DXなど幅広い領域で現場感に基づいた実用的な情報を提供します。