【製造業向け】複数拠点での製造工程の共有化を実現する方法

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの堀内です。

製造工程の中で情報を共有するときは、全国にある支店や工場など、複数の拠点をまたがることがあります。地理的に離れた場所との情報のやり取りは、コミュニケーションがうまく取れなかったり、効率的に情報を共有できないなどの課題が発生しやすいものです。

そのため、社内でネットワークを整備して情報の共有化をスムーズにする工夫をしなければなりません。本記事では、複数の拠点で製造工程の共有化を行う必要性と、クラウドストレージでの活用方法について紹介します。

複数拠点で製造工程の共有化が必要な理由

製造工程とは、受注から設計、生産、出荷までの工程のことを指します。このプロセスの中でやり取りされる情報は、部門ごとや工場ごとにではなく、全社的に共有しなければなりません。共有化が必要な理由について確認しておきましょう。

製造工程の見える化をするため

共有化が必要な理由の一つは、「見える化」のためです。見える化とは、製造工程において重要なヒト・モノ・カネを、客観的に捉えられる状態にすることです。現場の問題点を明るみに出し、企業の生産活動を改善するためには欠かせない取り組みとなります。

しかし、在庫情報や工程表など、製造工程に必要な情報に誰でもアクセスできなければ、見える化は実現できません。製造業のように全国に工場があり、外部の取引先とも情報をやり取りする場合には、ITツールを駆使して情報共有をスムーズにすることが大切です。

コミュニケーションを円滑にするため

製造業では、地理的に離れた営業所と工場とがお互いに情報のやり取りをする場面が多くあります。たとえば営業が客先からの注文を工場にいる生産管理に伝え、一方の生産管理は現在の在庫量を営業に共有するといったシーンは日常的に見られるものです。

このような複数拠点での情報のやり取りは、ファイル共有がスムーズであるほどコミュニケーションが円滑になり、結果として顧客対応を迅速に行うことができます。営業の立場に取ってみれば、工場の在庫情報をタイムリーに把握出来た方が、客先により正確な納期を伝えることができます。

QCDを最適化するため

製造業の企業が競争力を維持するためには、品質・コスト・納期のQCDを最適化することが必要となります。このQCDは複数の拠点で情報を共有しなければ、正しく追求できないという特徴があります。

たとえば品質だけを追求しようと、高い原材料を調達すればコストは跳ね上がります。反対にコスト削減を必要以上にしてしまうと、品質に悪影響を及ぼしかねません。

このようにQCDは影響し合っているものです。そのため支店や工場ごとに最適化を考えるのではなく、全社的な視点でQCDのバランスを考える必要があります。全社的な視点を持つためには、情報共有が欠かせないないのです。

製造工程の共有化を実現するクラウドストレージの活用方法

クラウドストレージは、クラウド上でファイルの保存・共有ができるサービスです。従来のように電子メールでファイル共有をするより効率的であり、セキュリティ面にも優れているため、活用する企業も増えています。

ここでは、クラウドストレージを活用した製造工程の共有化の例を紹介します。

設計図の共有

新たに設計図を作成する場合、過去に似たような仕様の製品があれば、その図面を参考にすることで設計の効率化になります。しかし、肝心の過去の図面が個別のパソコンに保存されていたり、紙で保管されていたりすると、図面を探す手間がかかります。

クラウドストレージでは大容量の図面でも保存ができるため、過去の図面を保存しておけば一元管理ができるようになります。しかも、バージョン管理機能のあるクラウドストレージなら、図面の更新履歴も分かるようになります。

在庫情報をタイムリーに把握

各工場や倉庫にある在庫情報をクラウドストレージに保存しておくと、物理的に離れた場所の在庫をタイムリーに把握できます。複数の拠点に点在している在庫情報は全社的に共有した方が、適正な量にコントロールできるというメリットがあります。

なぜなら、工場ごとに在庫を管理していると欠品のリスクを恐れて過剰に抱えてしまいがちですが、複数拠点で情報共有ができていれば、在庫の多い工場から少ない工場に製品を移すなどの対策が取れるからです。

倉庫への配送

各倉庫へ製品を配送する際に、倉庫ごとの在庫をクラウドストレージで確認することで効率的に計画することができます。製品別の在庫回転率や現在の在庫数をタイムリーに把握できると、配送の順番やトラックの積載率などを最適化した計画を立てられます。

マニュアル共有と技能継承

複数の拠点で同じ製品をつくっている企業は、製造現場で使用するマニュアルを共有する必要があります。製品別の作業手順や工程表をクラウドストレージに保存すれば、複数拠点から同時にアクセスすることが可能になります。

現場にあるタブレット端末でこのようなマニュアルが見られるような環境になると、品質不良の低減につながります。なぜなら、現場の作業者が不安な点を逐一確認することで、作業ミスの発生を防ぐ効果があるからです。また、マニュアルをデジタル化して長期的に保存することは、技能継承にもつながります。

品質の管理

客先に納品した製品に品質異常があった場合、関係先と迅速に原因を解決するためにはクラウドストレージによる情報共有が役に立ちます。

クラウドストレージにあるファイルでクレームの時系列や製品のトレーサビリティを共有できれば、営業や品質保証などの複数の部署が一体となって原因を追求できるため、再発防止策を考える一助にもなるでしょう。

クラウドストレージでファイル共有をするときの注意点

複数拠点で製造工程を共有化するときにクラウドストレージは有効ですが、クラウドストレージにも各社からさまざまサービスが提供されています。ファイル共有をする上での注意点には何があるでしょうか。

使いやすいUIか

クラウドストレージは社内の多くの人が使うため、ITリテラシーがあまり高くない人でも使いやすいUIになっているかが大切です。ファイル操作はドラッグアンドドロップでできるか、検索機能はあるのか、などはサービス選定の上で気にしたいポイントです。

さらにテキストをリアルタイムで共同編集できる機能もあれば、複数拠点で共有する際に便利でしょう。

セキュリティ対策は万全か

オンラインでファイルを保存するとき、不正アクセスによる情報漏洩を心配する方もいるでしょう。クラウドストレージのファイル管理ソフトの中には通信を暗号化して、外部からの不正アクセスを防ぐものがあります。

また、パスワードが流出した場合に二要素認証があれば不正アクセスを防ぐことができるため、セキュリティ面を万全にしてファイル共有をしましょう。

まとめ

製造業では全国、あるいは海外に拠点を持っている企業が多いため、製造工程は複数の拠点で共有できる仕組みが必要となります。

ファイルの共有は電子メールやファイル共有ソフトでするのではなく、クラウドストレージを活用すると情報共有をスムーズにできるメリットがあります。活用範囲は図面や在庫情報、マニュアルの共有など、幅広くあるため自社に適した活用方法を探してみてください。

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参考:【経済産業省】令和3年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備

ライター:堀内 孝浩

食品会社にて工程管理や設備管理、製造オペレーターを約7年経験。
製造業における生産性向上・コスト削減・DXなど幅広い領域で現場感に基づいた実用的な情報を提供します。

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