【介護業向け】人材課題を解決する仕組みづくりとは?

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」介護業ライターの千葉です。

少子高齢化が加速している現代の日本では、多くの介護事業所が人材課題に直面しています。

離職率の高さや優秀な介護人材の確保が困難なことに、介護施設の経営者や担当者の方は頭を悩ませているのではないでしょうか。

人材育成に力を入れようにも、人材不足が続く介護現場では思うように人材育成が進まない現状もあるかと思います。

今回は、このような介護業界における人材課題を解決する仕組み作りについて解説します。課題解決に役立つクラウドストレージ管理の活用方法についても具体的にお伝えします。

この記事を読めば、人材課題を解決する仕組み作りについて理解していただけると思います。

介護業界に存在する3つの人材課題

介護業界に存在する3つの人材課題は次の通りです。

離職率と平均年齢の高さ

1つ目の課題は、離職率と平均年齢の高さです。

2021年に厚生労働省が公表した「介護労働実態調査」によると、2020年度の介護職員の離職率は14.3%でした。同年度の全産業平均の離職率は13.9%ですので、0.4ポイントほど高い計算になります。

平均年齢の高さも無視できない課題です。

介護労働者の年齢割合を確認すると、「45 歳以上 50 歳未満」が 最も高く全体の13.8%を占めており、次いで「40 歳以上 45 歳未満」が 13.4%です。介護労働者の平均年齢は 47.7 歳となっています。

介護職は身体介助などの重労働に従事する仕事ですので、若い人材の登用が進まない現状は、今後の介護業界にとって大きな課題と言えます。

参考:公益財団法人介護労働安定センター|介護労働実態調査の概要
参考:厚生労働省| 令和3年雇用動向調査結果の概況

優秀な人材の確保が困難

2つ目の課題は、優秀な人材の確保が困難であることです。

2020年度の介護職員の有効求人倍率は3.90倍、訪問介護職員は14.9倍と、全産業の有効求人倍率1.18倍に比べて、非常に高い数値となっています。

これは1人の介護職員に対して、およそ4つの介護施設が求人を出している状態です。訪問介護員の場合は、1人の介護職員に対して、およそ15もの施設が求人を出している計算になります。

介護業界は売り手市場となっており、若くて体力のある人や有資格者といった優秀な人材を巡って複数の介護事業所が競争している状態とも言えるのです。

参考:厚生労働省|社会保障審議会 介護保険部会(第93回) 資料2地域包括ケアシステムの更なる深化・推進について

人材育成が難しい

3つ目の課題は、人材育成の難しさです。

介護業界では、介護経験の浅い方や未経験の方を雇用して、現場教育や研修を通じて育てていこうとする介護施設が増えています。

しかし、現場の人手が足りていない介護施設が人材育成に力を入れようとすると、管理者や介護リーダーといった役職者が、介護業務と新人教育を担当するというケースが発生します。

新入職員にとって、上司と共に動きながら実際の現場を見て学べる点はメリットと言えます。一方で、現場に慣れるための時間的余裕がなくなり、十分な知識や技術を身につけられないおそれもあるのです。

その結果、不安なまま独り立ちすることになり、心理的プレッシャーを感じたり現場で思うように動けなかったりして、早期退職につながる可能性も否定できません。

企業にとって、労力をかけて育成したつもりが、結果的にコストだけかかってしまったという結末になり得るのです。

介護業界の人材課題を解決する仕組みづくりとは?

介護業界の人材課題を解決する仕組み作りについて、クラウドストレージ管理を活用した方法を交えながら解説します。

業務効率を改善して離職率低下を目指す

1つ目の解決策は、業務効率を改善する仕組みをつくることです。

業務効率が改善されれば、介護職員は以下のような恩恵を受けられます。

  • 残業が減る
  • 有給を好きなタイミングで使える
  • 心身への負荷が減る

仕事の疲れを癒したりプライベートを充実させたりできれば、勤め先への満足度が向上するため離職率低下も期待できます。

具体的には以下のような施策が効果的です。

  • 介護記録のペーパーレス化
  • 見守りセンサーの導入
  • データ管理の一元化
  • ベッドセンサーカメラの導入など

また、介護記録のデータ管理にクラウドストレージを導入した場合、スマホやタブレットで撮影した画像を会社全体で共有できるようになります。

利用者の体に変色などがあれば、介護職員がスマホやタブレットで撮影して共有フォルダに入れることで、時間を空けずに報告することも可能です。

その結果、書類作成の時間短縮にもつながり、介護職員の「記録残業」を回避できるだけでなく、ご家族へ迅速に説明できるようになるでしょう。

また、見守りセンサーなどで観測したデータをクラウドストレージで一元管理できれば、データ管理者の労力削減にもつながります。

待遇を改善して優秀な人材を確保する

2つ目の解決策は、中長期的な視野で待遇を改善して、優秀な人材を確保する方法です。

待遇改善には、賃金の改善だけでなく労働時間や働きやすさも重要です。

介護職は感情労働に従事しています。感情労働とは、「利用者のために自分の感情を抑制したり誘発させたりする」仕事のことで、本来の感情を抑えて利用者と接する業務を指します。

そのため介護職員が転職先を探す際は、自分の労力に見合った待遇を提示してくれる施設を求める傾向にあるのです。業務効率によって職員に余裕が生まれれば、利用者の稼働率を上げて売上アップも目指せます。

職員が残業せずに有給を取りやすい環境を構築できれば、待遇の良さを外部にアピールして優秀な人材を確保することも可能です。

クラウドストレージで各種マニュアルにアクセスしやすい環境を

クラウドストレージとは、インターネットを通して利用できるファイルの保管場所のことです。

業務マニュアルや研修動画をクラウドストレージで管理することで、職員はパソコン、スマホ、タブレットから好きなタイミングでアクセスできるようになるため、個々のスキルアップにつながります。

例えば、訪問介護職員が訪問先の利用者のお宅から業務マニュアルを確認したり、施設の介護職員が空き時間を利用して研修動画を見たりすることも可能です。

職員に共有してもらいたいファイルをアップロードして、各職員にアクセスを促す方法も効果的です。「教育係がいないと業務が進まない」といった属人化を避けて効率よく人材育成を進められます。

厚生労働省は介護現場におけるICT利用を促進している。

厚生労働省は介護現場におけるICT利用を促進しており、クラウドストレージを利用したデータ管理もその一環に含まれます。

ICTとは、Information and Communication Technologyの略称で、情報通信技術を指します。2021年度からはLIFE(化学的介護情報システム)が全国の介護事業所に導入されるなど、介護現場におけるICT導入は既に進められています。

“介護分野のICT化は、介護職員が行政に提出する文書等の作成に要する時間を効率化し、介護サービスの提供に集中する上でも重要であると言えます。

また、介護現場の情報をICT化することにより、ビッグデータの蓄積が可能となり、エビデンスに基づく介護サービスの提供を促進することにも繋がります”

引用元:厚生労働省|介護現場におけるICTの利用促進

ただし、ベッドセンサーカメラの録画データの管理やペーパーレス化に伴う介護記録などは個人情報にあたるため、各企業に厳粛な管理を求められるかもしれません。

そこで、おすすめしたいのがクラウドストレージの導入です。クラウドストレージを導入すれば、大容量のデータ管理とセキュリティ体制の構築を両立させられるため、コンプライアンスを守りながら安定的な施設運営が可能になります。

まとめ

厚生労働省の予測によれば、2040年度には約280万人の介護職員を確保する必要があるという推計も出されており、各都道府県が人材確保のための施策を実施しています。

既存の介護職員の離職を防ぎながら優秀な人材を確保するためにも、自社に合った人材課題を解決する仕組みを構築してください。

また、人材課題の解決を目指す介護施設の経営者や担当者の方は、業務効率化に役立つ「クラウドストレージ」の導入も検討してみましょう。

介護業でのファイル管理に「クロジカ大容量ファイル管理」

「クロジカ大容量ファイル管理」は、サービス計画書・ケア記録やケアプラン、事故報告書など様々な文書やデータを扱う介護業において、データ管理の"はじめの一歩" となるサービスです。

文書によっては、2年~5年の保存義務があることで物理的に書類管理をするのは年々困難になると予測されます。クラウドストレージはインターネット上に重要な書類を安全に保管して、簡単に必要な情報にアクセスすることのできるサービスです。

「クロジカ大容量ファイル管理」は初期構築費用を無料でスタートすることができます。
さらにマルチデバイス対応なので、タブレットからスマートフォン、PCからスマートフォンなどデバイスをまたいでデータ交換が可能です。また、施設長や責任者のみならず、職員の方々や利用者のご家族とのデータ共有をする場合は、利用者数に合わせたプラン選択ができます。

簡単に導入でき、安心安全で利便性の高い機能を備えています。
ファイル管理でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

ライター:千葉 拓未

高齢者デイサービスや特別養護老人ホームなどの介護・福祉施設に約13年間従事。
相談員として5年間の勤務実績もあり。介護業界における労務環境・情報管理・
はたらきやすい職場づくりなど、様々な分野で専門性の高い記事を作成している。
国家資格「介護福祉士」「社会福祉士」所持。

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