印刷業界の業務プロセス効率化の手段とは?|活用が進む3つのIT・DXツールをご紹介!

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」印刷業ライターの麻です。

デジタル化が進む昨今、印刷業界を取り巻く状況は厳しさを増しています。安定した業績を維持するためにも、業務の効率化は不可欠といえるでしょう。一般的には「紙」のイメージが強い印刷業界ではありますが、日々の業務プロセスの効率化を図るために、さまざまなIT・DXツールも活用されています。そこで本記事では、印刷業務の効率化に役立つ3つのツールをピックアップして紹介します。ぜひ、業務プロセス効率化のための参考にしてください。

印刷業務の効率化に役立つツール1.:名刺管理ソフト

印刷業界で活用しやすいツールのひとつが「名刺管理ソフト」です。

名刺管理ソフトとは、スキャナやスマートフォンなどから名刺情報を読み込んでデジタル化・データベース化し、一元管理するツールのことです。活用することで、業務プロセス効率化につながる次のような効果を期待できます。

導入メリット1.:名刺管理の効率化

名刺管理ソフトでは、大量の名刺情報を瞬時にデジタルで保存・管理できます。名刺は増えるほど、その管理が煩雑になるものです。大量の名刺の整理はもちろん、検索にも手間がかかります。

「あのクライアントと名刺交換したはずなのに見当たらない」「担当者名は覚えているのに社名が思い出せない」など、目当ての名刺を探し出すのに時間がかかってしまった経験がある方は少なくないのではないでしょうか。

名刺管理ソフトによってデータベース化してしまえば、名刺情報の検索や整理が容易になるため、業務効率のアップを期待できます。

導入メリット2.:営業効率の向上

名刺情報のデジタル化は、営業活動の効率化にもつながります。

名刺を紙ベースで管理する場合、全体での情報共有が難しいというデメリットがあります。たとえば「担当者Aが既に営業をかけたことを知らず、担当者Bも重ねてアプローチしてしまった」「前任の担当者Aが名刺交換したときの相手方が、後任の担当者Bと名刺交換した際には別部署に異動していた」というケースもあるでしょう。

名刺管理ソフトを活用すれば、社内の誰かが新しい名刺情報を更新するたびに、全社レベルで最新のクライアント情報を共有できます。無駄やリスクを避けた効率的な営業活動につなげられる点は、大きな導入メリットといえます。

また、印刷物に付加価値をつけて業績アップを狙うため、ノベルティ制作など新たな分野に挑戦する印刷会社もあります。携わる業務が増えるほど、営業活動にも工夫が必要となるでしょう。名刺情報をデータベース化しておけば、クライアントの業種や役職等でセグメントを分けた営業・マーケティング活用もスムーズに行えるようになります。

導入メリット3.:かさばる紙管理からの脱却

印刷物を扱う印刷会社では、他業界と比べると紙媒体での保管物が増えがちです。進行中の仕事に関する印刷物はもちろん、過去の納品物やクライアントへ提供するサンプルなど、デジタル化が難しい紙媒体は少なくないでしょう。しかしながら「ペーパーレス化」は2019年4月に施行された「働き方改革」を実現する手段としても注目を集めています。
参考:厚生労働省「働き方改革」の実現に向けて

業務の効率化において、かさばる紙管理からの脱却は必要不可欠といえるでしょう。そこで、ペーパーレスの第一歩として取り組みやすいのが「名刺のデジタル管理」です。業務で紙を取り扱う機会の多い印刷業界において、名刺は手軽にペーパーレス化が可能な紙媒体といえます。

印刷業務の効率化に役立つツール2.:在庫管理ツール

在庫管理は、印刷業界において重要な業務のひとつです。

ひとくちに在庫管理ツールといってもさまざまなサービスがありますが、なかには印刷業界向けのシステムもあります。適切な在庫管理ツールを導入することによって、以下のようなメリットが得られます。


導入メリット1.: 生産計画の最適化

在庫管理ツールを導入するメリットの1つ目が「生産計画の最適化」を狙えることです。

印刷会社で扱う紙やインクの種類は多岐にわたります。資材の品質や保管場所を確保しなければならないため、無駄な在庫を抱えるのは避けたいところです。しかし、特殊な紙やインクの場合、必要数を見越して在庫を確保しておかなければ、いざ使用したいときに入手が間に合わない恐れもあります。

刻々と変化する在庫状況を在庫管理ツールによってリアルタイムに把握できれば、無駄な在庫を抱えたり、逆に不足したりするリスクを軽減できます。

導入メリット2.:納期遵守の向上

クライアントからの信頼を維持するためには、納期の遵守が欠かせません。

修正内容の具合やクライアントからの要望などによっては、急に納期が変更になることもあるでしょう。担当者の間で正確に情報共有できていない場合、ミスやトラブルにつながる恐れがあります。在庫管理ツールを活用することで、納期もスムーズに管理しやすくなります。

印刷業の効率化に役立つツール3.:クラウドストレージ

印刷会社の幅広い部署で活用できるのが「クラウドストレージ」です。

インターネット上で簡単にデータやファイルを保管・共有できるサービスであるクラウドストレージには、業務の効率化につながる導入メリットがあります。

導入メリット1.:高セキュリティかつ簡単にデータ共有が可能

印刷会社において、印刷データを正確・安全に管理することは非常に重要です。「データのバックアップには特に気をつかっている」という印刷会社も多いことでしょう。

自社のファイルサーバーでデータを管理する場合、自主的にバックアップを行わなければなりません。手間がかかるだけでなく、バックアップの状況によっては、トラブルが起きたときに予想外の修復作業が必要になるリスクもあります。一方、クラウドストレージであれば自動的にバックアップが行われます。また、アクセス制御機能を活用すれば、たとえ社外とのやり取りであってもデータを安全・簡単に受け渡すことが可能です。

導入メリット2.:大容量のファイル共有が可能

クラウドストレージの導入メリットの2つめは「大容量のファイル共有が可能」であることです。

専用のデザイン・DTPソフトや高画質の画像データを使用する機会の多い印刷会社では、扱うデータの容量が大きくなりがちです。クライアントや外注スタッフ、オフィス外にいる社員とデータ共有したい場合などは、特に手間がかかります。メールに添付してファイル共有する方法では、容量が足りずエラーになったり、複数回にわけてメール送信しなければならなかったりするケースもあるでしょう。

クラウドストレージであれば、送信者側は送りたいファイルをアップロードするだけ、受信者側は共有リンクや共有フォルダから閲覧・ダウンロードするだけで簡単にファイル共有できるため、業務の効率化につながります。

まとめ

紙の印刷物を取り扱う印刷業界においても、IT・DXツールを上手く取り入れることによって業務の効率化を図ることができます。「何から取り組めばよいかわからない」というときは、今回ご紹介した便利ツールの導入を検討してみてください。

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ライター:麻 桃子

印刷会社の制作部門での経験をもとに、印刷業界の「データ管理」「ファイル共有」に
まつわる課題や悩みを現場感に即した表現でお届けします。

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