【印刷業向け】校正データの頻出課題4つをクラウドストレージで解決

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」印刷業ライターの麻です。

印刷業で校正データを取り扱うとき、紙面とはまた違った課題に悩むシーンは多いのではないでしょうか。実は校正データに関する主な課題は、クラウドストレージの機能を使って解決できます。本記事では校正データによくある課題と、その解決に役立つクラウドストレージの具体的な活用方法を紹介します。

印刷業界の校正データによくある課題4つ

印刷業界でも、校正時にPDFや画像ファイルといったデータを扱う機会は少なくありません。校正データのやり取りにあたっては、データならではのトラブルに注意する必要があります。

印刷業界の校正データによくある課題としては、次の4つが挙げられます。

解決策1. 校正データの新旧がわかりづらい

  • 校了に向けて短時間で再校正を繰り返す
  • データ校正の合間に紙面での色校正を挟む
  • 複数制作者(社内・外注先)、営業担当、クライアント(担当者・責任者)など関係者が多い

といったシーンでは、校正データの新旧を混同してしまうことがあります。

最新データの取り違えは、業界用語でいうところの“先祖返り”による重大なミスにつながりやすいため、最新の注意を払わなければなりません。また、古いデータで作業してしまったことによる再修正に想定外の時間と労力がかかるなど、業務効率の悪化を招く恐れもあります。

とはいえ、再校正を重ねるほど、また校正・制作に関わる人物が増えるほど、最新データの管理は難しくなります。印刷業界にとって「最新データをいかに適切に管理するか」は、重要な課題といえるでしょう。

解決策2. 校正データに関する「言った言わない」問題

PDFデータなどをクライアントに送付して確認してもらうメール校正の場合、修正内容に関する「言った言わない」問題に発展してしまうことがあります。

メール校正では、

  • 電話による口頭での修正依頼における行き違い
  • 修正依頼の内容を記載したメールの送受信ミス
  • 複数の担当者から何通も送られたメール指示の取りこぼし

などが起こりやすくなります。

したがって「指示した修正が反映されていない」、「クライアントの意図とは異なる内容に修正されてしまった」といった行き違いやミスが、後になって発覚します。修正が効く段階であればまだよいものの、印刷後ともなれば「言った言わない」、「送った届いていない」などトラブルに発展してしまうケースもあります。

解決策3. 校正データの送受信に手間がかかる

ページ数のある冊子や画像を多く載せるチラシなどは、データが重くなりがちです。デザインまたはDTPの専用ソフトで作成したデータからクライアント確認用のPDFにデータ変換したとしても、メール一通への添付では対応できない容量となるケースは少なくないでしょう。

  • クライアント側のメール容量が足りず、送ったメールが届かない
  • 何通かに分けてメールを送受信する必要がある
  • ファイル送付サービスを利用しなければデータを送れない
  • 誤送信に気をつけながらメールをやり取りする

このようなシーンではどうしても手間と時間がかかるため、業務効率にも影響を与えかねません。経済産業省が公表する「印刷産業における取引環境実態調査」によると、供給過剰やネット印刷通販などの影響で受注単価が低迷している印刷業界では、業務の効率化による生産性の向上が求められていることがわかります。校正データの送受信にかかる負担は、早急に解決すべき課題といえます。

解決策4. 制作現場と関係者でリアルタイムの連携が取りづらい

制作現場と関係者でリアルタイムの連携が取りづらい点も、よくある課題のひとつです。

文章やデザインが重視される印刷物制作の特徴として、口頭での進捗確認や相談が難しいことが挙げられます。たとえば、外出の多い営業担当と社内で作業する制作陣では、日中のコミュニケーションが取りづらくなります。

テレワーク環境が整っていたとしても、業務を外注する場合はセキュリティ上の問題などからスムーズな情報共有が難しいケースもあるでしょう。関係者全員が必要に応じてコミュニケーションを図りつつ効率的に作業できる環境を整備することも、印刷業界に求められる課題のひとつといえます。

【解決策4つ】校正データの課題はクラウドストレージで解決

前述の校正データに関する4つの課題は、インターネット上でデータを管理する「クラウドストレージ」の機能によって一気に解決できます。ここでは、校正業務の課題解決に役立つクラウドストレージ機能を紹介します。ぜひ参考にしてください。

解決策1.「バージョン管理機能」で最新校正データを楽々管理

新旧を混同しやすい校正データの管理には、クラウドストレージの「バージョン管理機能」が役立ちます。バージョン管理機能を搭載するクラウドストレージでは、ファイルの操作履歴を自動で保存してくれます。そのためデータの新旧を簡単に判断しやすく、作業前に履歴をチェックすることで最新データの取り違えや重複保存を避けることができます。

後述する「フォルダ共有機能」をあわせて活用すれば、社内スタッフはもちろんクライアントや外注先などプロジェクトに関わる関係者全員で最新校正を共有することも可能です。

解決策2.「共同編集機能」で校正の記録を残してトラブルを防止

校正データに関する「言った言わない」問題への対策としておすすめなのが、クラウドストレージが備える「共同編集機能」です。

共同編集機能では、テキストデータを記録することができます。リアルタイムでの共同編集が可能なので、後述する「フォルダ共有機能」を活用して関係するクライアント全員に修正指示を書き込んでもらうことが可能です。すべての修正指示を一カ所にまとめられるので、複数の担当者からバラバラに届く校正メールの処理に手こずる心配もありません。

初校からの校正記録をまとめて残せるので校正の流れが分かりやすく、最終チェック時にも便利です。PDFへの直接書き込み機能があるサービスを選べば、さらに使いやすいでしょう。

解決策3.「URL共有機能」で校正データの送受信の手間を大幅カット

校正データの送受信にかかる手間は、クラウドストレージの「URL共有機能」によって大幅にカットできます。該当ファイルのURLを指定した人物間で共有できるこの機能を使えば、校正データをクライアントにメールで送る作業自体が不要になります。メール添付の必要がなくなれば、ファイルの重さに気を遣う必要もありません。

データはダウンロードせず画面上だけで閲覧することも可能なので、容量が重たくて開くまでに時間がかかるPDFや画像の確認もスムーズです。

  • 操作制御(閲覧のみ・編集許可・ダウンロード許可など)
  • パスワード機能
  • 時限付き公開機能

といった機能を備えたサービスを選べば、社外とのやり取りで気になるセキュリティ面も安心です。

解決策4.「フォルダ共有機能」で校正データを関係者とリアルタイム共有

指定した人物の間でフォルダを共有できるクラウドストレージの「フォルダ共有機能」は、プロジェクト内の円滑なコミュニケーションをサポートしてくれます。ネット環境さえあれば簡単にフォルダを共有できるので、外出中の営業担当も出先で制作物の進捗をチェックできます。

もちろん、外注スタッフとのフォルダ共有も可能です。社内で保有する別データを閲覧されないよう、操作制御やパスワードの設定を加えることも可能です。また「アップロード操作のみ可能」な状態にできる設定もあるので、「クライアントが誤ってデータを書き換えてしまった」といったトラブルの心配もありません。

まとめ

受注単価が低迷し一層の生産性の向上が求められている印刷業界において、業務効率やトラブル対策に関する課題は早急に解決しておきたいところです。とはいえ、さまざまな立場のスタッフが関わる印刷物の制作・校正の工程の課題解決は難しいケースもあるでしょう。

クラウドサービスをはじめとしたお役立ちツールを活用することも、効率的な課題解決に向けた有効な手段です。ぜひ、今回紹介したクラウドストレージの便利機能なども上手く取り入れ、快適な業務環境の整備に役立ててください。

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ライター:麻 桃子

印刷会社の制作部門での経験をもとに、印刷業界の「データ管理」「ファイル共有」に
まつわる課題や悩みを現場感に即した表現でお届けします。

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