機械製造業のクラウドストレージ活用事例|導入時の課題や導入後効果を解説

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの黒髪 リノです。

製造分野において、DXの推進が急務となっています。変化が速い市場で競争優位性を保つためには、企業がこれまで蓄積してきた膨大な情報資産の利活用が不可欠です。そのため、情報資産をいかに効率的に管理・共有するかが課題となります。

クラウドストレージは、このような課題を解決するツールの一つです。クラウドストレージを導入すれば、クラウド上で大量のデータを一元管理できます。データ容量も、企業の規模やユーザー数によって柔軟に設定できるのもポイントです。また、場所を選ばず簡単にデータの共有・アクセスができます。

今回は、膨大な図面を扱う機械製造業を事例に、設計図面管理の具体的な課題と、クラウドストレージの導入効果を詳しく解説します。図面をはじめ、製造業の膨大なデータの管理・共有に課題を感じている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

機械製造業における図面管理の課題

機械製造業において、設計図面管理は重要課題の一つといえるでしょう。設計図面には寸法だけではなく、加工方法や材料など製造する上で必要不可欠な情報がつまっています。図面は製品を生み出すために欠かせない情報源なのです。自動車生産設備メーカーを事例に考えてみましょう。自動車生産設備メーカーは、自動車を組み立てる機械や、部品を搬送する機械を製造しています。

設備の設計図面には、設備を構成する部品の部品図や、組立方法がわかる組図も含まれます。そのため設備によっては、図面数が数千枚にものぼることがあります。これだけの膨大な図面を取り扱うため、図面管理の効率化が重要課題になることは、想像に難くないでしょう。

ここで、図面管理の具体的な課題をみてみましょう。

課題1:欲しい図面がどこにあるかわからない

1つめの課題は、欲しい図面が探し出せないことです。たとえば、図面を社内ファイルサーバーに保管している場合、ファイル名やデータの保管場所のルールが守られていなければ、サーバー内を検索しても欲しい図面にたどり着けない可能性があります。図面管理担当者に保管場所を問い合わせると、図面を探し当てるための時間が増加して、業務効率が著しく低下していまいます。

課題2:出張先で図面データを扱うのに時間と手間がかかる

2つ目の課題は、社外での図面データの扱いに時間と手間がかかることです。自動車生産設備メーカーの場合、顧客の要望に合わせて製造する受注生産が多く、顧客との設計図面のすり合わせが必要です。そのため、設計図面を顧客と共有する機会が何度も発生するのです。

たとえば、客先へ出張する際、紙の設計図面を持参すると、紙出力する手間や持ち運びに労力がかかってしまいます。一方、メールに図面を添付すると、容量制限を超える図面データを分割して送付する手間が発生します。一方、USBメモリを介した図面データ共有の場合、セキュリティリスクが高いだけでなく、共有する際に手間がかかってしまいます。

課題3:出張先で突発的に発生した変更を反映できない

3つ目の課題は、出張先で突発的に発生した変更を図面に反映できないことです。出張先での打合せによって突発的に図面変更が生じても、出張先から社内のファイルサーバーにあるマスター図面に変更を反映できません。出張から帰社した後で、マスターファイルを変更する手間が発生します。

クラウドストレージ導入後の効果

では、これまで見てきた課題がある場合、クラウドストレージを導入することによってどのような効果が期待できるでしょうか。ここでは、クラウドストレージで図面管理を行った場合の効果について詳しく解説します。

効果1:データの検索性や閲覧性が向上し、欲しい図面がすぐ見つかる

図面管理にクラウドストレージを導入すれば、図面の検索性と閲覧性が向上します。膨大な図面データを検索しやすいカテゴリ別に分類することで、必要な図面を迅速に取り出せるようになり、業務効率が一気に向上するでしょう。検索性が高まれば、過去図面の利活用も進み、ゼロから図面を起こすといった労力をかけずに済みます。図面のバージョン違いや重複などの混乱も避けることができるでしょう。

効果2:大容量データでも送付する手間が省ける

クラウドストレージは、大容量データの共有に便利です。メール経由でデータを共有すると、データ容量が制限を超えて送付できないケースがありました。データを数回に分けて送付する手間が発生していましたが、クラウドストレージを導入すれば、ファイルを送付したり、送付可能な容量にファイルを圧縮する必要もありません。USBを介したデータ共有で懸念される、紛失や故障によるデータ喪失リスクも回避できます。

効果3:データ共有がスムーズ

顧客との打ち合わせで生じた突発的なデータ変更があっても、出張先からクラウドストレージ内のファイルに直接アクセスし、変更を反映できます。図面だけでなく、打合せの話の流れで急遽必要になった資料でも、予め想定してクラウドストレージに保存するもしくは、社内担当者に連絡し、クラウドストレージに保存してもらうことで顧客にスムーズに提示できます。打合せの場で、必要な資料を瞬時に顧客へ提供できれば、顧客満足度向上も期待できるでしょう。

企業の64.1%は「データ保管・ファイル共有」にクラウドを導入

総務省の「令和4年通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを「ファイル保管・データ共有」に利用している企業の割合は64.1%でした。クラウドを導入する理由は、「場所、機器を選ばずに利用できるから」が51.1%と最も多い結果が出ています。インターネットにつながる場所であればどこでも利用できる点は、クラウドサービスの最大の利点といえるでしょう。

まとめ

本記事では、膨大な図面を扱う機械製造業を事例に、設計図面管理の具体的な課題と、クラウドストレージの導入効果を詳しく解説しました。クラウドストレージを導入すれば、クラウド上で大量のデータを一元管理できます。一元管理することで、データを探す手間や、社外でデータを扱う手間が一気に省けます。さらに手間が省けるだけでなく、業務効率化によって時間的に余裕が生まれることで、設計ミス防止や品質担保にもつながるでしょう。

クラウドストレージは、導入初期費用が安い点も魅力です。自社でデータ管理するオンプレミスと比較すると、サーバー構築費用、サーバー保守の人件費や、データバックアップ用の機材の導入費用を大幅に削減できます。
参照:総務省の「令和4年通信利用動向調査」

大量の図面を扱う機械製造業でのファイル管理に「クロジカ大容量ファイル管理」

「クロジカ大容量ファイル管理」は、社内外でファイル共有の機会が多く、膨大な図面データを扱う製造業にとって、データ管理の“はじめの一歩" となるサービスです。

ファイル検索機能も充実していますので欲しい情報にスムーズにアクセス可能です。また、アップロードしたファイルに予めタグを設定することで、タグ検索が利用できます。ファイル名や種類がバラバラであっても、タグで分類することでデータを探す手間が省けるでしょう。

加えて、アカウントを持っていない外部ユーザーともファイルの共有が可能。出張先で顧客や取引先ともURLのみで簡単にデータを共有できます。

「クロジカ大容量ファイル管理」はクラウドへのデータ移行費用がすべて無料で始められます。ファイル管理でお困りの方はぜひご相談ください。

ライター:黒髪 リノ

製造会社で16年にわたり、国際間のドキュメント翻訳・管理業務を担当。
製造業の「データ管理」「ファイル共有」にまつわる課題や悩みを
豊富な現場経験をもとに、実務に落とし込める形でお届けします。

大容量ファイル管理クラウドでかんたんに

大容量ファイルをクラウドでセキュアに クロジカガイドブック

無料ではじめる大容量ファイル管理
クロジカガイドブック

「クロジカ大容量ファイル管理」の詳しい内容がわかる資料をご用意しました。
  • 大容量ファイル管理の課題を解決
    • 大容量のクラウド移行
    • 大容量のデータ共有
    • データ保護
  • クロジカ大容量ファイル管理の主な機能

詳しい資料をご覧いただけます

クロジカ大容量ファイル管理のサービス内容を記載した資料をダウンロードできます。
クロジカの機能や事例が分かる
資料ダウンロード