【製造業向け】図面データを企業の資産価値として活かすには?

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの黒髪 リノです。

製造業界において、図面は社内データの中でも最も重要なデータです。製造業従事者を対象とした「図面データの活用状況および課題の調査結果」によると、製造業の部長職以上の6割超が「最重要データは図面である」と回答しています。

しかし、この最重要データともいえる図面を、未だに紙で管理している企業も少なくありません。図面を紙で保管する場合、ファイリングした図面の保管場所を確保する必要があります。さらに、必要な図面を手作業で探すだけでも膨大な時間がかかってしまい、図面の資産価値を十分に活かしきれないのではないでしょうか。

そこで本記事では、「図面の資産価値を最大限に活かすためには、どのような図面管理が必要なのか」について解説します。社内で図面管理に携わっている方は、是非参考にしてください。

参考:製造業、6割超が「最重要データは図面」と回答 図面のデジタル化は進むも、7割が「図面の利用環境に課題あり」

製造業の図面管理は最重要課題

製造業にとって、図面管理は最も重要な課題といえるでしょう。自社の製品や部品図面は、その企業が生み出す「付加価値の源泉」です。適正に管理しなければ、付加価値を十分に発揮できません。にもかかわらず、必要な時に既存の図面を資産価値として活かせていない企業も多いのです。

図面が適正に管理されていない場合、受注した製品に類似する過去の図面を参照したくても、見つからなければ新規で製図する必要があります。このように過去の図面データをまったく活用できないケースも考えられるのです。

【実例】どのような図面管理をしているのか?

では、実際に製造業ではどのように図面を管理しているのでしょうか。製造業従事者を対象にした「図面データの活用状況および課題の調査結果」によると、過去の図面を探す際の参照環境に対して回答した人の割合は、「図面管理システム」が51.4%、「社内の共有サーバー」が42.1%、「紙図面」が39.6%でした。

ここで、製造業2社の図面管理の実例をみてみましょう。図面を紙で管理していた「チューブ製造メーカー」と、ファイルサーバーで管理していた「超高圧ウォータージェット施工技術・装置開発メーカ」の図面管理の課題を解説します。

【図面を紙で管理】チューブ製造メーカーの事例

図面を紙で管理していた同社は、過去の膨大な図面をバインダーにファイリングし、書類棚に保管していました。書類棚が事務所スペースの一部を占拠しており、紙の図面が増えるたびに保管場所にかかるコストも増加します。

参照したい図面を探すのに時間がかかるため、顧客から電話で問い合わせがあっても、電話口で該当する図面を探せません。一旦電話を切り、図面を探した後、電話を折り返していました。必要な図面をすぐに提示できない非効率な顧客対応によって、ビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。

【図面をファイルサーバーで管理】超高圧ウォータージェット施工技術・装置開発メーカ

同社は、図面を社内のファイルサーバーで管理していました。そのため、社外からサーバーにアクセスできません。現場に出向いた社員は、会社に戻らなければ仕事が進まず、余計な手間がかかっていました。

加えて、出張中の社員が社内の社員と図面を共有する際は、メールに図面ファイルを添付する以外方法がありません。図面ファイルの容量が大きく、メールサーバーが圧迫されていました。

参考:製造業、6割超が「最重要データは図面」と回答 図面のデジタル化は進むも、7割が「図面の利用環境に課題あり」

図面管理のよくある課題とは?

ご紹介したメーカー2社のように、図面管理に課題を抱えている企業は少なくありません。ここでは、多くの製造業に共通する図面管理の課題を5つ見てみましょう。

既存の図面を流用できない

既存の図面を流用できなければ、図面の資産価値を新しい製品に活かせません。

たとえば設計者は、製品設計の段階で「過去の図面で使えるものはないか」と考えるはずです。過去の図面データを検索し、見つからなければ新規で製図しなければならず、既存図面の情報が活用できません。

目的の図面がみつからない

図面が適切に管理できていない場合、目的の図面を探すのに時間がかかってしまいます。上記のチューブ製造メーカーの事例のように、迅速なやり取りが求められる顧客対応で、必要な図面を瞬時に入手できなければ、新たなビジネスの機会を逃してしまうかもしれません。

最新図面がわからない

図面の改訂管理ができていなければ、どの図面が最新であるのかわからなくなってしまいます。たとえば、紙の図面に手書きで修正を入れても、その修正が原図となる紙図面やCADデータに反映されていなければ、修正前の製品が製作されてしまう可能性もあります。

部品のカテゴリ別や品番で検索できない

電子データで図面を管理しても、カテゴリや品番のルールが確立していなければ、必要な図面を検索できない可能性があります。設計者によって部品の呼び方(ネジやボルト)が異なり、同じ部品でも図面内の名称が統一されていないケースも考えられます。

図面管理の属人化

属人化とは、業務の進捗や内容を、特定の人のみが把握している状況のことを指します。図面管理業務が属人化されてしまうと、図面データの保管場所や管理状況が周知徹底されず、担当者以外の社員が正しい図面にアクセスできない可能性があります。

クラウドストレージで図面管理するメリットは?

上記のような図面管理の課題の一部を解決する一つの方法として、クラウドストレージの活用があります。クラウドストレージで図面を管理すると、コスト削減や、情報共有の強化や業務効率化などさまざまなメリットがあります。

コスト、図面を探す工数、保管場所を削減

図面データをクラウド上で一元管理すれば、図面を探す工数が削減できます。流用したい既存の図面にアクセスしやすくなり、設計者の図面製作時間を短縮できるでしょう。

また、社外からクラウドストレージにアクセスできるため、情報共有の効率が向上します。紙を介さずクラウド上でデータのやり取りができれば、出張先や在宅勤務中の自宅でも必要な情報を簡単に取得し、瞬時に共有できるでしょう。

業務の属人化の解消

クラウド上で図面管理が可視化されれば、業務の属人化を解消できるでしょう。担当者が不在の場合も、他のメンバーが業務を代行できます。業務が効率化されれば、図面管理以外の業務に取り組む時間を確保できます。

まとめ

製造業において、図面データは最も重要な資産です。図面データを十分に活かすためには、適切な図面管理が必要です。本記事では、「図面の資産価値を最大限に活かすためには、どのような図面管理が必要なのか」について解説しました。

製造業が抱えるさまざまな図面管理の課題を解決する一つの方法として、クラウドストレージの活用があります。クラウドストレージを導入して図面を管理すれば、以下のようなメリットがあります。

・図面を探す工数の削減
・図面の保管場所の削減
・設計者の図面製作工数の短縮
・業務の属人化の解消
・情報共有の効率化

さらに、クラウドストレージに保存した図面は、場所を問わずアクセスできます。出張先の社員や、在宅勤務中の社員とスムーズに情報を共有できるでしょう。

図面管理は「クロジカ大容量ファイル管理」で解決!

膨大な図面を取り扱う製造業にとって、「クロジカ大容量ファイル管理」は、図面管理の課題の一部を解決できるクラウドサービスです。

「クロジカ大容量ファイル管理」は、ユーザーフレンドリーなUIなため、ITが苦手な社員や、新規システムに抵抗がある社員でも直感的に使えます。

また、充実した検索機能も魅力の一つです。ファイル名の検索はもちろんのこと、設定したタグ名に関連するファイルをまとめて検索できます。保存するファイルに共通のタグ名を付ければ、検索性を高めることができるでしょう。

セキュリティー対策も万全です。ユーザーIDとパスワード以外に、確認コードを発行すれば、セキュリティーをさらに強化できます。初期構築費用は無料で、簡単に導入できます。図面管理でお悩みの方はぜひご検討ください。

ライター:黒髪 リノ

製造会社で16年にわたり、国際間のドキュメント翻訳・管理業務を担当。
製造業の「データ管理」「ファイル共有」にまつわる課題や悩みを
豊富な現場経験をもとに、実務に落とし込める形でお届けします。

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