こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」マーケティングの畝です。
近頃、メディアを中心にさまざまな分野でDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を耳にする機会が増えてきたのではないでしょうか。
DXとは、デジタル技術を活用し製品やサービス、ビジネスモデルを変革し、顧客や社会のニーズを満たし優位性を確立することです。特に建設業界ではデジタル技術による建設DXが喫緊の課題となっています。
なぜなら建設業には現在4つの大きな課題があるためです。
- 人材不足
- 低い生産性
- 技術の継承
- 働き方改革
この記事では、建設DX導入による建設業独自の課題の解決や、建設業界で使われるデジタル技術やその具体例の数々を紹介します。さらに建設DXの核となるデータ管理として利用するクラウドストレージ導入によるメリットや業務改善もご紹介します。
Contents
建設DXとは?
建設DXとは、ITツールやAIなどのデジタル技術を導入して、業務効率化をはかり現在建設業が抱えている課題を解決することです。
建設DXが成功すれば、各会社が抱えている人手不足の解消や過重労働や円滑な情報共有伝達により危険な現場への立ち入り防止など、多くの職務にプラス影響が出てきます。
現場立ち会いや発注者立ち合いのもとの協議など、建設業界は根強い対面主義が残っており他の業界に比べてDXが困難とされていましたが、徐々にDXが浸透してきています。
次は実際に使用されているデジタル技術を紹介します。
建設業界で使われるデジタル技術
AI(人工知能)
AI(人工知能)とはコンピュータを使用し人間の思考の一部を人工的に実現したものです。
建設業界は高齢化が進み人材不足が大きな課題の一つです。
熟練者が高齢になり引退する前に技術継承をしたいのですが、継承する若手や中間層がおらず技術継承ができない会社も多く存在します。
そこでこの課題の解決に登場したのがAI(人工知能)です。
熟練者の作業映像を解析しデータを収集、蓄積することにより技術の習得を容易にして新人従業員の研修期間を短くし、より即戦力となるような内容の濃い研修にします。
またAIは建設機械を自立制御し無人化を図ったり、AI機能搭載のドローンを飛ばして現場状況をより詳しく把握することで事故をなくし、安全性にも生産性にも効果を発揮します。
AR(拡張現実)・VR(仮想現実)・MR(複合現実)
ARとは現実世界の風景上にバーチャルの情報を付け加えて表示し現実世界を拡張する技術です。
具体的に言うと建設現場において構造物の完成イメージを映像化し、周りの景観や建物との相性を見たりすることができます。発注者とイメージを共有することでお互いの理解にもつながり、完成後のクレームなどもなくなると予測されています。
VRとはコンピュータ上に仮想の空間を作り、自分がそこにいるかのような体験ができる技術です。
建設現場においては施工前と完成後の構築物のギャップを埋める働きをします。
例えば、足場を組む場合に事前にVRを使用し再現することで危険な場所をある程度想定することができます。また、平面図では把握できない箇所も3DやCGを使うことで一層安全性を高めて効率よく作業できるようになり、生産性も向上します。
MRとはARとVRが複合されたもので、現実世界や現実空間に原寸大の図面を表示して確認することができます。
その施工場所に応じた図面を作成することができ、同時に施工の問題点や作業ミスを未然に防ぐことにより作業の生産性を上げます。
クラウドストレージ
近年建設業界でクラウドストレージを利用し、ファイルを共有する企業が増え続けています。
クラウドストレージを利用することにより図面を変更する際もわざわざ、現場事務所に帰りPCやUSBに保存する作業を省き、データを紛失したり消去したりということもなくなることでしょう。
5G
通信規格の第五世代を意味します。4Gと比較すると超高速で大容量の通信を可能にし、5Gを利用して建設機械の遠隔操作を実現しました。
作業者が危険な場所に入るとアラートを発したり、竣工後の建設物を5Gを利用して警備したりとさまざまなケースで5Gが活躍しています。
建設業界で使われるデジタル技術の具体例
建設機械の遠隔操作
建設業界も人手不足で、若手の確保も重要な課題とされている中、建設機械を遠隔操作することで作業の安全性を図り、5GとAI技術を駆使して作業の生産性も向上させます。
経験豊富なオペレータが遠隔操作することにより、映像からわかる現場の状況をより正確に判断し施工できるのです。
ドローンを使用した測量
建設現場でドローンを使用して現場管理をしたり、ドローンを飛行させて測量したりします。
建設業者はドローンの登録や飛行許可を出しておくこと、また飛行場所は飛行禁止区域ではないかを確認してドローンを使用します。
着工前にカメラ搭載のドローンを飛行させて撮影して、地形を知るために距離、角度、高度を測りその結果を踏まえて施工法を思案する。
今までなら人が立ち入ることができなかった場所まで行けることでより一層詳しく測量できますし、検査も可能です。
ドローン測量の手順は以下のとおりです。
- 飛行ルートを設定する
- 標定点、検証点を測量し標定点を設置する
- ドローン撮影する
- 写真データを解析、点群データを作成
- データより3Dモデル作成
といった流れにより、今までより人手を減らすことを可能にし、測量時間も短縮できるのではないでしょうか。ドローン技術はまだ新しい手段であり、これからさらに飛躍する兆しがあります。
3Dプリンタの活用
3DプリンタとはCADデータや3Dデータを元に立体物を造形できる機械です。
すでに住宅や橋などの建設に3Dプリンタを活用し、多くの事例を生み出しています。
建設業における3Dプリンタの導入はこれまで人力に頼ってきた作業を自動化させて、この業界の最も大きな課題である人材不足を軽減する役割を果たしてくれます。
また、構造物をコンクリートで使い作り上げる際にはデータに戻づいて作成するのでコンクリートを余らせるようなこともなくなり、かなりの経費削減になるのではと期待されています。
加えて、実際に現場に3Dプリンタを設置して構造物を造形するパターンと、工場において3Dプリンタを利用して出来上がった構造物を現場に運び設置するという2つのパターンがあります。
ドローン技術同様に国内では3Dプリンタ活用もまだまだ始まったばかりで、これから開発を重ねて建設業界にもっと貢献できる技術です。
このような3DデータやCADデータまた、前述したようなドローン撮影データなどの大容量で膨大なデータを管理するためにクラウドストレージが活躍します。
クラウドストレージとは?メリット&デメリット
クラウドストレージとはインターネットを介して利用するファイルの保管場所のことです。
建設業では容量の大きい3DのCADデータや枚数がたくさんの施工写真などをクラウドストレージ上のURLを利用することでファイルを共有することができます。
それによりデータの紛失や消去を防ぎ、現場責任者はデータ管理ファイル管理をお任せし、現場仕事も集中できるようになります。
クラウドストレージのメリット
クラウドストレージのメリットとしてまず挙げられるのがデータのバックアップに使うことです。
たくさんの施工写真や容量の大きいCADデータをハードディスクに保存するだけでは災害時などにデータを破損してしまう可能性がありますが、クラウドストレージではデータをしっかりと管理するので破損したり誤って消去してしまうことがありません。
さらにデータは好きな時に外出時にもパソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからもデータを共有することができます。
現場で急遽立ち会いにより図面変更があればタブレットで、その場で変更したり、変更したデータはインターネット上ですぐに共有することが可能なのです。
クラウドストレージのデメリット
オフラインでは作業ができないというデメリットがあります。メリットだらけのクラウドストレージですが、インターネット上での管理ですので、セキュリティは必ず強化しましょう。
加えてパスワード管理となってますので、ログイン時にはパスワードが必要であり、パスワードを作成したり、打ち込んだりする手間があります。
まとめ
以上の通り、建設業界は新しくデジタル技術を導入することにより、現在抱えている様々な課題を解決しています。
ドローンを活用した測量、3Dプリンタを用いた構造物作成、クラウドストレージ上のデータ管理など10年前の建設現場からは想像もできなかったことが今の建設現場で起きています。
今後デジタル技術を多く取り入れて業務を改善しようと、ご検討中の皆さまの参考になれば幸いです。
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参考:【国土交通省】インフラ分野のDXアクションプラン