こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」マーケティングの畝です。
皆さんは「建設現場におけるネットワーク環境」、という言葉からどのような事を思い浮かべるでしょうか?
「LANケーブルによるコンピュータ同士の接続」
「LANケーブル+Wi-Fiルーターによる接続」
「全てモバイルWi-Fiによる接続」
といった通信のための「接続の方法」を思い浮かべるのではないでしょうか?しかし、建設現場での「ネットワーク環境」とは単に「接続の方法」だけではありません。今回は社内外の情報共有としてのネットワークについて、直感的にデータ共有ができ、さらに情報の安全性が担保されたネットワーク環境を設けるためにいくつかの手段とそれらの選定方法をご紹介いたします。
Contents
情報共有時のリスク管理
ハードウェア障害や人的ミスによる通信障害
ハードウェア障害は、NASサーバー本体の故障や通信網を構成するルーターなどパーツの故障などによって引き起こされます。それ以外にもLANケーブルの接続間違いや、コンピュータの設定間違いによる障害もあります。通信関係のトラブルは、発生したときにすぐに解決できないと業務が止まってしまいます。
セキュリティ対策に十分な投資が可能な場合は、通信障害が起こったときのためにも、NASサーバー管理とクラウド管理の二重管理が最適なデータ管理と言えるでしょう。
情報漏洩・ウィルス対策
関係者以外のアクセスや、ネット上で情報をハッキングされたり、サーバーがウィルス攻撃を受けることを防ぎましょう。
・IDやパスワードが流出しないように管理
・関係者以外に情報を盗まれないようにセキュリティの強化
・ウィルス攻撃に備えてウィルス対策ソフトの導入
情報共有においてのネットワーク環境を考える上で、「リスク管理」を考慮しなかった場合、自然災害や通信障害が起こった時に業務がストップしてしまうことになります。「もしもの時」を想定して、対策を考えましょう。
自然災害による通信障害
台風や地震、水害により、「通信手段」が切断してしまうことがあります。
この場合は、通信基地の損傷・浸水や複数のケーブル断線等により「通信不能」の状態が長期化してしまう場合があります。
また、ネット利用の集中により「繋がりにくい」といった事も起こります。停電によって通信不能になる可能性もあります。このようなことが起こった場合のために備えて、どのような対策があるのでしょうか?
ネットワークの冗長化
「冗長化」とは、「同じ機能をもつスペアを複数用意すること」です。
例えば、「NAS環境のサーバーを用意する」「クラウド上でもデータ管理を行う」といったことです。定期的にバックアップを取ることで、「長期間の通信障害」に備えることができます。
施工現場と現場事務所とのネットワーク接続
施工現場ではどのような機器を使用されていますでしょうか?
スマートフォンは勿論の事、タブレット端末、各種計測機器、監視カメラなどがあるのではないでしょうか。建設現場を円滑に運営するために、施工現場と現場事務所のスムーズな情報共有が必要です。特に現場の規模が大きくなるほど、その重要性は増します。
以下に、施工現場と現場事務所とのネットワーク構成について見ていきましょう。
社内ネットワークとしてのNAS
NASとは、物理的に社内に設置して共有データを保管するツールです。その場にパソコンがなくても直接ネットワークにアクセス可能です。
ファイルサーバー
NASと同様に物理的に社内に設置して共有データを保管するツールです。ただ、ファイルサーバーはその場にパソコンがなければ稼働しません。
クラウドストレージ
クラウド(インターネット上)に置かれたサーバーを用いて共有データを保管するサービスです。インターネットに接続していれば場所を選ばず、ファイルにアクセスできます。
現場事務所でのネットワーク環境選定基準
「現場事務所でのネットワーク環境」を考えると、以下の点が重要です。
・安定性
インターネットやサーバーへの接続が常時安定してできること。
・安全性
関係者以外に情報が漏洩しないこと、ウィルス攻撃からネットワークを守る事。
・利便性
建設現場に従事する人が使いやすく、容易に情報を共有できること。
・コスト
ネットワーク環境を運営する費用を抑えること。
・リスク管理
通信障害が起こった時に備えて、対策を考えること。
以上の点を踏まえて、望ましい現場事務所でのネットワーク環境について見ていきましょう。
建設現場や現場事務所での情報共有手段
工事写真台帳アプリ
今や数多くの建設現場で活用が進んでいる、工事写真台帳アプリ。アプリ内蔵のタブレット型も広く普及しており、建設現場に耐えうるような強靭性も備えられております。インターネットやサーバーへの接続という観点では、インターネットがつながる場所ではSIMやWi-Fiでの接続によりクラウドへデータ保存できるなど接続性とデータ保護の2面性を兼ね備えています。
利便性の面では工事写真の撮影や保存のみならず電子小黒板が活用できたりと、幅広い機能が内蔵されているため利便性が高いと言えるでしょう。
逆に工事写真台帳アプリやタブレットのデメリットは、様々な機能が備えられているあまり煩雑になり人によっては使い方が浸透しない点です。また、タブレットの場合は紛失によるデータ漏洩が考えられます。
メッセージ・チャットアプリ
仕事のみならず私生活においても多用されているメッセージアプリはインターネットが接続できる場所なら、私生活と同じように活用できるという点において利便性が高いといえ、職人さんや関係者への浸透も早いでしょう。
デメリットとしては端末代がかかることや、現場用タブレットと同様に紛失によるデータ漏洩が考えられます。また、データへのアクセスのしやすさという観点では、閲覧したいデータが膨大なメッセージに埋もれて短時間で触れたいデータに辿り着けないという問題があるでしょう。
クラウドストレージ
近年、建設業界のみならず膨大な情報を取り扱う企業の間で導入が進んでいるのがクラウドストレージです。特に建設現場では、「本社・支店」、「社員でない外部関係者」を意識した情報共有方法を考える必要があるのではないでしょうか。また、増え続ける図面データや工事請負契約書などの重要書類のためにサーバーを拡張するとなれば物的・人的コストがかさんでしまいます。以下はクラウドストレージで解決可能な項目になります。
・「データの共有」が簡単
・コストが抑えられる
・運用管理の負担が減る
・時間や場所を問わず利用できる
・容量の変更に対応可能
・導入後すぐに始められる
・セキュリティ性が高い
まとめ
以上、建設現場も含めた現場事務所の望ましい情報共有におけるネットワーク環境についてご紹介いたしました。クラウドシステムを活用し、業務効率化やコストダウンを図る事だけでなく「リスク管理」も行いましょう。円滑に建設現場を運営するためには、あらゆることを想定しなければなりません。
クラウドシステムは千差万別で、サービス提供事業者によって様々なものが用意されています。クラウドシステムの導入に当たっては、コストだけでなく、「操作が簡単で使いやすいか」という事を検討しましょう。今後、クラウドシステムを上手に利用し、現場運営を効率的に行うことが建設業界のスタンダードになっていくでしょう。
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参考:【日本建設業連合会】建設現場ネットワークの構築と運用ガイドライン