サーバー保守外注の一般的な費用とは?|外注先選定に迷ったらまずチェックしたい3つのポイントも解説

こんにちは。「クロジカサーバー管理」 IT/テックライターのkait78です。

Webサイトの運営において、サーバー保守は欠かせない業務ですが、その方法には内製と外注があります。本記事では、サーバー保守を外注する際の費用や、外注先を選定するポイントについて詳しく解説します。

サーバー保守にかかる費用

サーバー保守のコストは、内製か外注するかによって大きく異なります。内製・外注による費用の違いについて環境別(オンプレミス・レンタルサーバー・クラウドサーバー)に見ていきましょう。

自社で内製する場合の費用相場

はじめに、自社で保守を行う場合に掛かる費用をご紹介します。

サーバー保守の費用は、内製するか外注するか、そして環境がオンプレミス、レンタルサーバー、クラウドサーバーのどれであるかによって大きく異なります。まず、共通で掛かる費用として、月額数百万円の人件費、年間数万円から100万円の教育・研修費、そしてソフトウェアライセンス費用が必要です。

さらにオンプレミス環境では、物理的なコストが発生し、サーバー本体の故障や自然故障による買い替え費用が5~7年ごとに10万円から500万円かかります。また、電気代が月額3万円程度と、物理的なセキュリティ費用として清掃代や入退館管理システム費用が月額数十万円必要です。

一方、レンタルサーバーの場合、物理的なコストはかからず、月額1,000円から数万円の固定料金で運用可能です。このように低コストでの運用が魅力的ですが、スペックやプログラムバージョン、セキュリティ対策に制限があるため注意が必要です。

▼レンタルサーバーに関する詳しい記事はコチラ
企業のWebサイト担当者必見!レンタルサーバーとクラウドサーバーの違い

クラウドサーバーの場合は、レンタルサーバーと同様にサービスプロバイダー向けの料金が発生しますが、サーバー費用は月額3,000円から10万円、さらにテクニカルサポート費用が月額数万円かかります。

クラウドサービスを利用する場合、高度な技術スキルが求められるため、プロバイダーが提供するテクニカルサポートの利用が一般的です。以上より、自社で内製する場合は月額数百万円~1千万円程度掛かることになります。これは、サーバーの保守は24時間365日実施する必要があるためです。自社で保守するサーバーが数台程度であれば、内製で運営するには非効率であると言えるでしょう。

外注する場合の費用相場

続いて、外注する場合の費用相場について見ていきましょう。

まず、共通で掛かる費用として、月額数十万円~100万円程度の人件費、そしてソフトウェアライセンス費用が必要です。外注するため、自社では1~2名程度の社員で賄うことが可能となります。

また、共通して外注先企業へ支払う保守費用が月額数万円~数十万円程度発生します。外注費用はサービス基本料金に加えて委託するサーバーの台数当たりの費用で課金されることが一般的です。オンプレミス環境の場合、内製する場合と同程度の費用が掛かりますが、加えて外注先企業からの出張費が発生します。

レンタルサーバーやクラウドサーバーの場合は、リモートで作業が可能であるため内製する場合と同程度の費用が発生します。以上より、外注によるサーバー保守は月額数十万~100万円程度です。自社サーバーが数台程度の場合は外注したほうがコスト効率が良いと言えます。

サーバー保守を外注するメリット/デメリット

次に、サーバー保守を外注する場合はコスト以外にもメリット・デメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

サーバー保守を外部に委託するメリット

サーバー保守を外部に委託する最大のメリットは、専門的な知識と経験を持つエンジニアによる高品質なサービスを受けられる点です。

外部の専門企業は、最新のサイバー攻撃手法やソフトウェアバージョンに対応しており、複雑な問題に対しても迅速かつ効果的な対処が期待できます。また、短期間で24時間365日の監視体制を構築可能です。これにより、企業は本来の事業に集中することができ、全体の業務効率が向上します。

外部委託のデメリットとその対処法

サーバー保守を外部に委託する場合のデメリットとして、まず第一に挙げられるのはサーバーのコントロールが自由にできなくなる点です。外部委託によりデータが第三者の手に渡ることで、情報漏洩の危険性が高まることがあります。

また、急な設定変更が必要になった際にも委託会社側の都合次第となり、迅速な対応ができなくなる場合があります。解決のために外注先に無理な要求をしてしまうと偽装請負と判断されてしまう可能性があるため、注意が必要です。
参考:厚生労働省(あなたの使用者はだれですか?偽装請負ってナニ?

対策としては、サービスプロバイダとの間で詳細なサービスレベル契約(SLA)を結び、期待するサービス内容と対応スピードを明確に定めることが重要です。また、ISOやPマークなど規格を有している企業を選定するようにしましょう。

外注先を選定する際にチェックしたい3つのポイント

サーバー保守を外部委託する際には、選定する業者の資質によって自社サービス品質にも影響するため、慎重に選ぶ必要があります。チェックすべき重要な3つのポイントを紹介します。

実績・事例の豊富さ

外注先を選ぶ際に最も重視すべき点は、その業者の実績と事例の豊富さです。

長年にわたりサーバー保守を行ってきた企業は、さまざまな問題への対応経験が豊富であり、それによって複雑なトラブルも迅速に解決できる可能性が高まります。特に、同業種や類似の規模の企業へのサービス提供実績がある場合、自社にとって適切なサービスを提供できるかどうかの判断材料になります。

自社サイトのスペックに合った提案を受けれるか

外注先を選ぶ際に重要なのは、自社のサイトやシステムのスペックに合致した提案を受けられるかどうかです。

サーバー保守と言っても、オンプレミスとAWSサーバー、Azureサーバーでは必要な技術スキルが異なります。また、サーバー内部のソフトウェアや利用しているフレームワークによっても得手不得手があります。

自社の運用しているサーバーの規模や使用技術、目指すサービスレベルに最適なソリューションを提供できる業者を選ぶことが重要です。委託業者との打合せ時に、サーバーの要件定義書などを準備しておくと良いでしょう。

サーバー移行費用の有無

サーバー保守を外部に委託する際には、サーバーの移行費用も重要な考慮事項です。

委託会社がサーバー保守をする場合、該当サーバーに委託会社が採用している監視システムのエージェントをインストールしたり、クラウド環境に移行する必要が出てきます。

この移行作業には高額な費用が発生する可能性があり、それが予算オーバーにつながることも考えられます。したがって、外注先を選定する際には、移行費用を含む全体のコストを事前に明確にし、予期せぬ費用が発生しないようにすることが重要です。

まとめ

本記事では、サーバー保守の外注に関連する費用相場とその選定における重要なポイントをご紹介しました。自社での保守と外部委託のそれぞれにはメリットとデメリットがあり、それを理解することで効率的なサーバー運用が可能となります。

クロジカサーバー管理」では、多種多様な業種・企業様に対してサーバー保守サービスを提供しています。私たちは、24時間365日の監視と迅速なトラブル対応はもちろん、移行支援を含めたトータルサポートを強みとしています。

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ライター:kait78

元大手通信事業者のインフラエンジニア。ネットワーク・サーバー・AWS領域でIT/テック記事に特化した記事を執筆。Webサーバーにまつわる課題や悩みに対して実務経験を基にした、現場社員目線の課題解決となるアイデアを提供します。

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