こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」マーケティングの畝です。
近年、NASやクラウドストレージを導入する企業が増えています。NASとクラウドストレージはいずれも個別に利用してもその効果を実感できますが、二つを併用することでデータの消失リスクを防げる他、NASの社内管理の安心感、クラウドの社外からのアクセス性の高さを同時に実現できるといったメリットがあります。
本記事ではNASとクラウドストレージの違いなどを確認した上で、この2つを併用するメリットについて具体的に解説していきます。
Contents
NASとクラウドストレージの違いとは
総務省「令和3年 情報通信白書」では企業におけるクラウドサービスの利用動向の調査結果を明らかにしています。本調査によると、2020年の時点でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は68.7%と半数以上におよび、2016年の46.9%と比べるとかなりの伸び率となっています。
このように多くの企業が社内におけるさまざまな部分をデジタル化しています。デジタル化の中でもNASとクラウドストレージは人気のサービス(ツール)です。以下、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
参考:総務省「令和3年 情報通信白書」
NAS
NASとはNetwork Attached Storageの略語で、日本語では“ナス”と称します。NASはネットワーク上に設置するファイルサーバーであり、保存したファイルの共有の他、編集や保存を複数人で同時に行うこともできます。
接続した機器としかデータのやり取りを行えない外付けHDDとは違い、保存しているデータへの手軽なアクセスが可能です。さらには同一ネットワークを活用すればパソコンを介さずともデバイスからデータにアクセスすることもできます。
NASはテラバイト単位の大量データを保存できる他、アクセス制限を詳細に設定できるため大量の重要なデータを扱っている企業にもおすすめできます。また導入にはコストが発生しますが、利用料、メンテナンス料ともに不要です。
クラウドストレージ
クラウドストレージとはデータを保存するためのインターネット上のスぺースのことです。
クラウドストレージは提供元が保有している仮想サーバーをレンタルし、ファイルをデータ上に保存します。ファイルは仮想サーバーに保存するためUSBなどを持ち歩かなくても、インターネット環境があれば場所を問わずにデータの確認や編集などを行えます。
クラウドは月々、もしくは1年単位で利用料を提供元に支払わなければなりませんが、データの紛失リスクを抑えられる他、ネットワークの管理などを自社で行う必要はありません。
NASとクラウドストレージの違いを表で確認
NASとクラウドストレージの違いについて具体的にイメージしにくいという方も多いのではないでしょうか。そこで以下の表にはクラウドストレージとNASの違いについてまとめました。
NAS | クラウドストレージ | |
イニシャルコスト | △ | 〇 |
コスト | △ | △ |
データの保全 | ◎ | ◎ |
リモートアクセス | 〇 | ◎ |
互換性の高さ | 〇 | 〇 |
セキュリティ | 〇 | ◎ |
上記のようにNASとクラウドストレージには得意とする項目があります。それぞれの特徴を踏まえた上で、どちらを利用するか選択してください。
クラウドストレージもNASもブラウザでの操作が可能
クラウドストレージとNASはいずれにおいてもブラウザ上で操作を行えます。タブレットやスマートフォンなどで操作できる専用アプリが用意された製品もありますが、ブラウザ上での操作が一般的です。
操作をする際は管理画面においてクラウドストレージもNASもIDとパスワードを使ってログインします。NASについてはローカルIPアドレスを使い管理画面を開くことになりますが、リモートアクセスをサポートしている場合は専用のURLでLAN内の他にも、インターネット経由でLANの外からアクセスすることも可能です。
近年、NASにはWindowsのようにウィンドウシステムがブラウザ上で動くものもあります。そのためブラウザがあればあまり難しく考えずとも使いこなせるようになるはずです。
NASとクラウドストレージを併用する3つのメリット
NASとクラウドストレージにはそれぞれに不足要素もあるため、それらを補い合うためにも併用するのもおすすめです。NASとクラウドストレージを併用することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。
NASとクラウドストレージを併用するメリットとして以下の3つが挙げられます。
- データの損失を回避できる
- NASの社内管理の安心感とクラウドの社外からのアクセス性の高さの両立
- NAS利用のネットワークの快適さとクラウドの社外からでもデータ閲覧可能な点
メリット1:データの損失を回避できる
クラウドストレージの中には無料で利用できるサービスも少なくありません。無料のものであればコストがかからないだけでなく、利用を簡単に始められますが、不正アクセスやサイバー攻撃などによるデータの損失などのリスクもあるため注意が必要です。
またMicrosoftやGoogleといった大手企業が提供するサービスであれば、サービスが突然にして終了する可能性は低いです。しかし中小企業が提供する小規模のクラウドストレージの場合、サービスが予告なく終了し、利用できなくなることもありえます。サービスが利用できなくなると、保存していたデータも紛失します。
そのためクラウドストレージに保存しているデータの中でも重要なものや損失してはいけないものについては、NASにも保存しておくと安心です。
メリット2:NASの社内管理の安心感とクラウドの社外からのアクセス性の高さの両立
NASは接続しているネットワーク内であればどの端末からでもアクセスできます。NASはHDDに情報を保管しているため、社内ネットワークにのみ接続されます。そのためインターネット上のサーバーよりもリスクを抑えた運用ができるでしょう。
一方でクラウドには場所を問わずにデータをアクセスできるというメリットがあります。従業員は自宅やカフェ、新幹線の中からもネット環境さえあればアクセスできます。スキマ時間や移動時間を有効活用してデータの確認や編集を行えます。
NASとクラウドを併用することによってそれぞれの良いところを利用でき、データの管理や編集を行いやすくなります。
メリット3:NAS利用のネットワークの快適さとクラウドの社外からでもデータ閲覧可能
NASにはネットワークの利用の快適さもメリットとなっています。NASはHDDにデータを保管しているため、電波の良し悪しやネットの契約内容によってアクセスのしやすさに差が出ることはありません。
一方、クラウドは前述のようにネット環境さえあれば社外からでもデータにアクセス可能です。ただし、ネット環境のない場所ではアクセスできない他、電波によってもアクセスの快適度が大きく変わります。NASとクラウドを併用することでシーンに合った方法でデータにアクセスできます。
まとめ
NASとクラウドストレージはデータ保存やデータ共有において、注目されているサービスです。これらを活用することでデータを適切に管理しやすくなるだけでなく、データの確認や共有も容易になります。
NASの中にはクラウドストレージのファイルを直接バックアップできる製品もあるため、これらを併用して利用するための準備も少ない負担で行えるはずです。
また大切なデータは紛失を防ぐためにも複数にまとめておくと安心です。全てのデータを1つにまとめることができれば少ない負担で管理できますが、サービスが終了した場合やシステム上にトラブルが発生した場合などにデータを損失したり、データに一時的にアクセスできなくなったりします。
自社の状況に合わせて、NAS運用・クラウドストレージ運用もしくは併用の使い分けをして更なる事業成長の基盤を整えましょう。
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