「求職者ファースト」のサイト設計

「正直、採用サイトを単に集客力強化やコスト削減のためだけに作ることはおすすめできません」

そう話すのは、課題解決型のデジタルマーケティングを得意とする、Vogaro株式会社(以下、Vogaro) プロジェクト推進部 部長の西谷さん。

Vogaroはデジタルマーケティング支援を得意としており、Webサイト、オウンドメディア、LP、Web広告、SNSなどデジタル領域の制作や運用、分析・改善までトータルでサポートしています。Vogaroがクライアントに支援を行ううえで大事にしているのは、本質的な課題を捉えて細分化し、最小のリソースで最大のインパクトを生む施策を提案することです。

特に採用サイトの制作においては多くの企業の実績をもっています。

今回のクロジカサーバー管理のパートナーインタビューでは、「求職者ファーストで設計されているサイトが良い採用サイトだと思います」と話す西谷さんに、採用サイトの制作で重視していること、そして企業のWeb制作やデジタルマーケティングにおいて大事なことについて聞きました。

デジタルマーケティングで、「今よりもっと良くなりたい」を叶える

── まずは、西谷さんのご経歴を教えてください。

2012年にVogaroに新卒入社し、最初の3年間くらいはシステムエンジニアとして業務にあたっていました。そのときに、「本当にエンドユーザーのためにサイトが作られているのか?」などの疑問が出てきて、データ分析やマーケティングの勉強を始めました。

そこからデータ分析やWeb広告などのプランニング運用チームを結成し、その担当にジョブチェンジをしました。2022年4月からはWeb制作、Web広告、SNSの実行部隊があるプロジェクト推進部の部長として、デジタルマーケティングの分野での支援業務に携わっています。

── さまざまなことを経験されているんですね。Vogaro様に入社しようと思ったきっかけはなんですか?

学生時代にあるホームページコンテストに参加したことがきっかけでした。たしか、市のサイトを作るコンテストだったと思います。そのときにVogaroの代表から声をかけていただいて、インターンとして働くことになりました。その後、そのまま入社させていただけることになったんです。

── 次に、貴社の事業内容について教えてください。

弊社は大阪に拠点を持ち、デジタルマーケティングの支援を行っています。もともとはWeb制作会社からスタートしましたが、デジタル広告の支援やSNSマーケティングの支援も行うようになりました。また、Webサイトだけではなく、その周辺のデジタルマーケティング施策も一貫してワンストップで対応しています。

── デジタルマーケティング周りなら、何でも相談できますね。

はい。中核になる部分は内製で行いますし、強力なパートナーとの連携もありますので、デジタルマーケティングに関しては何でも支援できます。

── お客様は関西の企業が多いのですか?

特に絞っているわけではないですが、関西に拠点を置く企業様とのお付き合いが多いですね。また、2年前に関西のテレビ局である毎日放送をはじめとするMBSメディアホールディングスグループに入ったこともあり、現状関西が中心にはなっております。

関西のデジタルに対するリテラシーは、まだまだ発展途上にあると思っています。広告・広報、マーケティングに対する考え方や施策内容も、東京に比べると、かなり遅れている印象を持っています。ただ、そういった状況だからこそ、私達のような会社の価値があるとも感じていますし、やりがいも感じています。とはいえ、デジタルを主戦場としているため、関西だけに留まらず、東京や地方の企業様への支援も今後強化していきたいと考えています。

現在は、さまざまな業界のお客様とお付き合いがありますが、特に評価を頂けているのは採用サイトの構築や採用デジタルマーケティングに関してご依頼いただけることが多いですね。


「課題解決」を重視した、お客様目線が強み

── 貴社の強みや魅力について教えていただけますか?

Web周りを一気通貫で対応できることが強みですね。戦略の提案から実行、その後の運用まで長期的なサポートが可能です。また、Web制作、広告、SNSを単なる手段としてではなく、お客様の課題解決を支援することを重視しています。

Vogaroの社風として「課題解決」を重視する姿勢があり、インハウスチームのようにお客様と同じ目線に立って仕事ができるのも私たちの特徴です。

── どういう課題を持たれるお客様が多いですか?

一番多くお客様から伺う課題は、売上向上や認知度拡大ですね。でも実際に私たちが行うのはそれらの背景にある課題を細分化し、最小のリソースで最大のインパクトを生む施策を提案できるように努めることです。

── では、採用サイトでご依頼するお客様はどういう課題を持たれていますか?

ひとつは採用サイトへのエントリー数が少ないという課題です。また、企業が求めるスキルを持った応募者や、企業のイメージや求める人材と応募者の間にギャップがある、といった悩みを持ったお客様も多いですね。

── Webディレクションをする際に意識していることについて教えてください。

Webディレクションではお客様と同じ目線に立つことを意識しています。またエンドユーザー向けの事業をしているお客様の場合はエンドユーザー側の視点も大事にしています。

場合によってはお客様の自社ブランドに対する思い込みにだけにとらわれず、エンドユーザーの意識調査やデータに基づいた提案も行います。

── お客様と同じ視点に立つことが大切なんですね。では課題解決をするためにどのような対応をしていますか?

私たちはお客様への詳細なヒアリングを行います。細かいヒアリングのフォーマットがありますので、事業規模や事業形態、業種に応じて質問を変えて対応しております。目的は、本質的な課題を見つけ出すことです。

たとえば、「サイトが古くなったからリニューアルしたい」とか「時代の流れに合わせてSNSを始めたい」といったふわっとした要望に対しても、ヒアリングを基にした分析と戦略立案で本質的な課題解決に取り組むことを目標にしています。

── しっかりヒアリングしてもらえるのは、お客様としても心強いですね。

私たちは単に問題を解決するだけでなく、お客様とともに成長し続けることを目指しています。ビジネスの世界では課題は常に変わっていくので、私たちも成長し、新しい価値を生み出すことが重要です。


次の価値を作る会社を目指して

── 西谷様が考える「良い採用サイト」とは、どのようなサイトでしょうか?

求職者ファーストで設計されているサイトが良い採用サイトだと思います。正直、採用サイトを単に集客力強化やコスト削減のためだけに作ることはおすすめできません。就活サイトや転職サイトには載せられない、企業独自の強みや求職者のニーズを満たすコンテンツがあるといいですね。

── どのような情報を採用サイトに載せるべきだと思いますか?

採用サイトは初回の訪問だけを考えて設計されることが多いですが、実際には面接の各段階で求職者が情報収集するために何度も訪れます。そのため、企業の文化や働く環境の様子など、応募者が求める情報を提供することが大切だと思います。

── 実際の求職者の行動を考えるのはかなり重要なポイントですね。

その通りです。企業は採用サイトを通じて、求職者にとって価値のある情報を提供し、企業に対する理解を深めることができます。

また、新卒の入社者などに対してアンケートを取り、その情報をサイトの設計に反映させることも効果的です。サイトが実際の求職者のニーズに合ったものとなり、より効果的な採用につながります。

── 確かに、採用サイトはただの情報掲載の場ではなく、企業と求職者をつなぐ大切な役割を担っていますものね。

そうですね。採用サイトの設計には企業の独自性を生かし、同時に求職者のニーズに対応することが求められます。そのバランスを取ることが、良い採用サイトの鍵です。

── 最後の質問です。今後、会社をどのようにしていきたいと思いますか?

今後の方向性については、今までと変わらずお客様に寄り添い、本質的な課題解決を目指していきます。インハウスチームだと思って頂けるくらいの信頼感を持ってもらえるような会社にしていきたいです。

また「志あるクライアントと、新しい当たり前に繋がる、次の価値を作る」というパーパスを最近新しく掲げました。課題解決だけではなく、その先にある新しい価値を創造することを目指しています。

── 課題解決を超えた価値創造に取り組むというわけですね。

はい。正確には、課題解決がビジネスの一歩であり、それを超えて新しい価値を生み出すことが私たちの目標です。ただマイナスをゼロにするだけではなく、それをプラスに変えていくことが重要だと考えています。ビジネスの成功は、課題を解決し、それを機会に変えていくことから生まれると思います。

志あるお客様と伴奏させていただき、ともに成長し、新しい価値を創造することが私たちの目指すところです。その過程で生じる相乗効果が、さらに良い方向へと導いてくれると信じています。

── お客様目線で寄り添いながら課題解決をしていくパートナーのような存在は心強いですね。本日はありがとうございました