経理の「入金消込」を手軽に

経理担当者あるある、月末・月初は忙しくて残業しがち。

月末月初に経理が忙しくなる大きな要因の一つに「入金消込業務」があります。

入金消込業務とは、取引先から入金された際の口座情報と、請求書に記載した請求額を照合し、相違がなければ帳簿に登録されているデータを消す作業のことです。取引件数が多ければ多いほど作業量も多く、管理も煩雑になってしまいます。

今回インタビューしたのは、その入金消込業務の効率化に特化したサービスを提供する株式会社アール・アンド・エー・シー様。クロジカサーバー管理のカスタマー様です。

営業企画部 マーケティング責任者の庄司様にお話をお伺いしました。

多くのSaaS業界で経験を積んで、現職へ

── 庄司様の経歴を教えてください。

これまで複数の会社を経験していますが、基本的に企画畑でマーケティングの仕事をずっと担当しています。

20代のときは広告代理店にいて、30代で初めてIT業界に転身しました。一番最初のIT企業はマーケティングオートメーションを販売する会社で、そこで4年ほど営業をしました。30代半ばからはずっとSaaS系で、他にも人事向けのサービスやEC向けのサービスのマーケティングを担当していました。

そして昨年の2月に当社に入社し、現在マーケティングの責任者を担当しております。

── 庄司様はSaaSマーケティングのプロなのですね。なぜ貴社に入社しようと思ったのですか?

前職はスタートアップ企業でもともとマーケティングを担当していましたが、途中でマーケティング部から異動して新規事業を担当することが求められました。僕はずっとマーケティングの仕事をやりたかったので迷っていました。

そんな時、アール・アンド・エー・シーに所属する知人から「今うちのマーケ職募集してるよ」と声をかけてもらったので、代表の話を聞いてみました。そこで魅力を感じることがあり、入社を決めました。

── どのような点で魅力を感じたのですか?

まずサービスとしてすごくニッチな分野で強い競合が少なく、製品として強みがあることです。

代表の企業理念も「他社がやっている分野に行くより、誰もやってないところがいい」「継続していける会社を作りたい」など、企業が存続していく上で何が必要か、自分の考える企業のあるべき姿にフィットしている感じがしました。

それに会社の雰囲気も、役職の上下の距離感がなく、フラットで落ち着いた雰囲気がすごくいいなと思い入社しました。

── 庄司様は現在どのような仕事をされていますか?

主に広告やプロモーション周り、あとはブランド作りなどですね。僕はマネージャーではありますが、直接手を動かしてデザインを作ったりもします。

しかし、基本的には販売戦略や商品戦略の両方を考える役割です。

「入金消込」を手軽に。経理業務の効率化

── アール・アンド・エー・シー様の事業内容を教えてください。

当社は設立からもうすぐ20年になりますが、当初からずっと経理向けの入金消込業務を効率化するシステムの開発をしております。ずっと入金消込業務に特化した受託開発を行ってきましたが、2018年にはクラウドサービスも立ち上げました。

── 貴社のサイトを拝見すると、導入事例の記事がたくさんあって驚きました。有名企業様も利用されてますし、サイトが素敵だなと思いました!

WEBサイトは僕が入社したばかりの頃は改善点が多数あったので、リニューアルしました。おかげさまで、セッション数やPV数は好調で、昨年よりも倍くらいの新規リード獲得につながっています。

当社がクラウドサービスを始める2018年までは、基幹システムの上にお客様に合わせて機能を乗せていくいわゆる受託開発サービスが中心でした。その場合金額が高くなってしまうため、創業当初から長くご利用いただいているのは大手企業様が多いですね。

── 今までのお話を伺っていると、貴社のサービスの強みは「入金消込」というニッチな分野に特化しているところなのかと思いました。

当時、入金消込の分野をやっている会社がかなり少なかったと代表からは聞いています。

実際、入金消込は市場参入しづらい業務領域です。大抵の方は「入金消込って請求と入金をつき合わせるだけでしょ」と思っています。しかし、振込名義が全然会社名と違うとか、あと手数料がどっち持ちかによって金額が合わないとか、ものすごく細かい変数がとにかくいっぱいあるんです。

それが事業規模が大きくなってきて500社、1,000社と取引先があると、とにかく業務が煩雑になります。入金消込を締め日まで何とか終わらせるために月末月初で残業している経理の方は、まだまだ多いと思います。

「入金消込を効率化したい」というニーズはある一方で、サービス提供側は工数がかかるわりに収益化しづらいので、市場に大手SIerのようなIT企業が参入してきてもすぐにいなくなってしまいます。その点、当社は細々とお客様のニーズに応えながら約20年間も地道にやってきています。会社が小さいからこそできたことだと思います。

お客様の声を聞くこと

── マーケティングでは何を大切にしていますか。こだわりを教えてください。

やはりサービスをより良いものにしていくために、お客様の声を聞くことが一番大事だと思っています。そこがわからないと、お客様の課題を言語化して最終的なアウトプットに反映できないので、お客様の声をすごく大事にしています。

具体的には、インサイドセールスやセールスのマネージャー間で、ざっくばらんに話せる月1回の会議を設けており、お客様の情報を共有するようにしています。あとは導入事例インタビューの時に実際にお客様へ伺ってみたり、営業がオンライン商談で録画したものを見せてもらったりしています。

── 導入事例の記事の数からも、本当にお客様の声を大事にしていることが伝わります。

ありがとうございます。皆さんに興味を持っていただけるような、有名な会社様を中心に毎年6本くらいの導入事例を作成できることを目標にしています。

営業が商談クローズのタイミングで資料として使ったり、上層部を説得するときのエビデンスとしての役割も大きいので、営業と一緒に頑張っています。

── お客様からの問い合わせは、サイトの導入事例の記事経由で来ることが多いのでしょうか?

導入事例からもありますが、今は展示会からも多いです。あとは販売パートナーの方々からご紹介していただくケースも多数あります。

お問合せをいただける一方で、お問い合わせから導入につなげるのが難しいという課題もあります。

経理は数字がずれないことが命です。ですのでエクセルだろうが何だろうが、100%正しい状態で運用が回っていると、それを崩したくないんですね。もし新しいツールを入れたことで、月次決算をしたときに数字がずれてしまったらと思うと導入への腰が重くなってしまいます。

── 確かに「間違いがあったら‥」と思うと、導入に踏み切れないですよね。

そうですね。お客様で多いのが、エクセルなどを使い続けているうちにデータの件数が増えて、処理能力が追いつかなくなり限界が来てようやく使っていただけるというパターンです。

業務効率化に課題意識を持っている経理の方もたくさんいらっしゃいます。今でもクラウドサービスを展開し、サポートも充実しているので、システム導入はかなり容易になっていると思いますが、やはり導入へ踏み切るための心理的ハードルが高いので、もっと経理の方が楽に導入できると思ってもらえるように改善していく事も必要だと思っています。

── なるほど。でも思い切って導入すると、確実に業務が楽になりますよね。

はい。僕が直接お客様の声を聞くことはあまりありませんが、導入事例などで「本当に楽になった」と喜んでくださる声をよくいただくので、ちゃんと役立ってることが実感できてすごく嬉しいです。

経理はどうしても作業で手がいっぱいになってしまいますが、お客様から「本来の業務をする時間を取れるようになった」とか「早く帰れるようになった」とおっしゃっていただくと、業務の効率化に役立っている実感を得られるので楽しいです。

フラットな社風。代表が全社員と1on1も

── 貴社のカルチャーについて教えてください。

今まで色々な会社で働きましたが、当社は本当にフラットだと思います。代表も現場目線を持っている方なので意見もちゃんと聞いてくれます。今は70〜80名くらいの会社になりましたが、代表は現場が好きなので、社員の役職に関係なく喋っています。それに今でも年に一度は全社員と1on1を実施しています。

社員みんなのベクトルが揃っている会社だと思います。みんな自分たちの仕事に誇りを持っていて、「こういうソリューションを提供して、こういうふうにお客様が喜んでくれたらいいな」と真面目に考えています。

── 庄司様が仕事をされて嬉しいと思うのはどのような瞬間ですか?

社外的な話だと、「アール・アンド・エー・シーでしょ、知ってるよ」のように、サービスが広がっていくことや認知率が上がってくることを感じた時、マーケティングの醍醐味だなと思います。

社内的にはメンバーが育ったり独り立ちしたりするとマネージャー冥利に尽きますね。一人で提案してできるようになったりとか、折衝が上手くなったりとか。「庄司さん、行かなくても大丈夫です」みたいな(笑)。そういう感じになってくると「育ったな」と嬉しいですね。

「消込業務の効率化」なら絶対に負けない

── 今後どのようなサービスにしていきたいですか?

そうですね。当社の取引先は、今1,000社を少し越えたくらいです。入金消込は必ず発生する業務なので、もっと広げて全国で導入されていくといいなと思っています。

── 最後に、庄司様が「これは伝えたい!」ということはありますか?

当社のサービスは本当に入金消込業務が楽になるので、使っていただいて不満になることはまずないだろうと思います。

どうしてもリソースが足らずにその運用が回らないというお客様も実際いらっしゃいます。しかし、大抵ちゃんと導入できれば、確実に楽になるのが僕らのサービスだと自負をしており、代表の高山や役員も「そこは絶対負けない」とよく言っています。

まずはぜひ当社にご相談いただきたいです。

── 入金消込業務の効率化に特化しているからこそのサービスの魅力が伝わりました。本日はありがとうございました。