お客様の「味方」のWeb制作会社に

「Web用の予算が決まっている中で、何をすれば最も効果的かプロに相談したい」

そんな時にWeb制作会社を思い浮かべる方は多くはないかもしれません。しかし実は、予算やWebで達成したいことなど、ざっくりとした課題から相談に乗ってくれるWeb制作会社も存在します。

今回インタビューをしたのは、WEBサイトの企画・設計・制作やコンテンツの企画・プロデュースをしている株式会社コンテンツ庵様。クロジカサーバー管理のパートナー様です。

Webディレクションなどをご担当されている鳥山様から、コンテンツ庵様のこだわりをお伺いしました。

Web業界の黎明期から積んできた経験

── 鳥山様は現在はどのようなお仕事をされているのか教えてください。

Webサイトの制作に関わるディレクションと、その一環としての情報設計、それからHTMLコーディングがメインです。

── どのようにご経験を積まれてきたのでしょうか?

最初はHTMLコーディングから入りました。時代としては約20年前、Web業界の黎明期ですね。

一時期FLASHの流行などがあったように、Webは変化が激しい業界です。しかし最終的に『公開するためのものを作っている』という意味では、やってることはほとんど変わりません。そういう意味ではこの20年、知識と経験を増やしてきたと思います。

── 色々な業務をされている中で、どれが一番面白く感じられますか?

どの段階の業務も、やってるときはそれが一番面白く感じます。しかし、それぞれ頭の使い方が少しずつ違います。同時進行で5件ぐらいは並行していることが多いので、切り替えるのがちょっと大変だなと思うときはあります。

お客様に「味方」だと思ってもらいたい

── 鳥山様のWebディレクションにおけるこだわりをお伺いしたいです。

一言で言うと、お客様に我々のことを『味方』だと思っていただけることを意識しています。

具体的に心がけていることは2つあります。第1に、打ち合わせでは本当の需要がどこにあるのかということを考えながら、なるべくたくさんの情報を伺って引き出すことを心がけています。

そうでないとお客様が言いたいことが言いにくかったり、我々も求められるものにたどり着きづらかったりするからです。

例えば、いざ導入してみたら、できると思い込んでいたものができない。そういうことがあった場合、製作側に悪意がなくてもお客様はギャップを感じてしまいます。ミスマッチがあればお互いにとって良くありません。そのためたくさんの情報を聞き出して、先にいいこともそうでないことも一緒に説明するようにしています。

第2に、お客様、特にその中でも我々との窓口となる広報などの担当の方が仕事がしやすいようサポートすることを心がけています。

サイトのリニューアルはそう頻繁にするものではありませんので、皆さんが慣れているわけではありません。担当者の方が社内で話を通すにはどう伝えたらいいか等、そういったことのヒントや材料を提供しています。


── なるほど。良いサイトを作ることと、そのために円滑に業務を進行すること。御社ではこの2つのどちらも助けてくださるのですね。お客様にとっては、とてもありがたいお話です。

コンテンツ庵の強み

── 貴社の強みについてお伺いしたいです。

パッケージ型の業務をしていないため、お客様の課題に合わせてご対応できるところです。お客様のお話をまずはお伺いして、その課題に合わせてご提案しております。

そのため、現在もいろいろな業種や規模の案件を受けています。Webサイト制作だけではなく、SNSやメルマガなどのプロモーションや、デジタルマーケティング関連のSEO(検索エンジン最適化)やGA4(Google Analytics 4)への対応もおこないます。

── なるほど。Web関連で困った時はとりあえずご相談できるというのは心強いですね。

Webサイト制作で培っているインターフェースデザインの経験は、業務用システムや管理画面、アプリケーションなどのツールや操作のためのデザイン提案にも役立つと感じています。いわゆるWebサイトではないデジタルのインターフェースデザインや情報設計のご相談も大歓迎です。

── システム会社とエンドユーザー企業の間をつなぐような役割もされているのですね。

システム実装を想定したデザインは、条件が多いこともあり、自由度という面では制約がありますが、それを上回るやりがいもあります。

ユーザー視点はもちろん、仕様・運用方法・様々な事情やリソースに対して、どのようにインターフェースを最適化するのか。デザインに期待される役割をしっかり果たしていきたいなと思っています。

邪魔をせず、コンテンツの良さを引き出すWebサイト

── 今までのお仕事の上で、最も印象深い出来事はどのようなことでしょうか?

そうですね、人のつながりで仕事をいただく機会があると、嬉しく思います。例えば、納品後にお客様が同じ業種の知人をご紹介くださる、同じ会社で違う部署に紹介いただくなどです。そういったことがあると、自社の仕事が評価してもらえていたのだなと嬉しいです。

── 1つ1つの仕事の質がいいからこそ、人を紹介してくださるんだと思います。お客様に言われて嬉しかった言葉などはありますか?

「お問い合わせがたくさん来ました」「検索エンジンで上位にあがりました」などのお言葉をいただくと、結果につなげることができて良かったと感じます。

元々コンテンツが持ってる力を、最大限に引き出すのがWebサイトの役目です。我々はよく「邪魔をしない」という言い方をするんですが、コンテンツのポテンシャルを引き出して魅力的に見せることができる、それが弊社の強みだと思います。

── 「邪魔しない」とは、例えばどのようなことでしょうか?

邪魔をしていないかどうかは、訪問者が求める情報への到達時間は最短か?という点で考えています。

純粋に、読みにくい・把握しにくい、というデザインでは困りますし、ナビゲーションやリンクボタンに使う言葉が適切でないことでその先のコンテンツに誘導できない・気づいてもらえない、というのも困ります。

また、デザインやプログラムを複雑に作りこんだことで、初期は良かったものの更新性に難が生じて情報更新がしにくくなるというのも問題です。

良い仕事とは、更新を続けていけること

── 鳥山様にとって良い仕事とはどういうお仕事ですか。

Webサイトは作って終わりではないので、更新を続けていける仕事が良い仕事です。お客様が更新する上での保持のしやすさや、一度作ったものへの追加のしやすさなども考えます。

── ありがとうございます。案件にもよるかと思うのですが、お客様とはだいたいどのくらいのお付き合いになるのでしょうか?

短期でのご依頼もありますし、長期のお客様ですと10年以上のお付き合いもあります。期間は様々です。

予算ややりたいことから気軽に相談できる

── 最後に御社の今後の展望をお聞きしたいです。

Web業界は移り変わりが早いので、自分たちの実力が資産になっていかないと、少し油断するとすぐ世の中に置いてかれてしまうという危機感はあります。前回の成功体験が、次にそのまま使えないといった緊張感も同様です。常に荒波にさらされている感覚ですね。

大変ですが、結果的にこの環境に身を置くことで鍛えられているのかなと思います。「このような中で仕事に取り組み続けている」という事実を長期的に積み重ねることで、社員には安心して働けるようになってほしいと思っています。

また、Web業界にもいろいろなタイプの会社があります。仕事の内容ややり方、料金設定などは各会社によって本当に様々です。

弊社のような営業もほぼいないような制作会社も多くありますが、そういう会社が、具体的にどのような仕事をしているかということがあまり表に出ることは少ないです。

予算ややりたいことから気軽にご相談いただき、対応させていただいている弊社の取り組みについて、もっと世間に認識をして頂けるようなアプローチをしていく、それが今後の課題だと思っています。

── Webについてのちょっとした悩みからご相談に乗っていただけるのは、担当者にとって本当に心強いと思います。本日はありがとうございました。