75歳も活躍中。シニアが輝く会社

「70歳でも社員として就職できる会社」ってご存じですか?

「人生100年時代」と言われる今、誰もができるだけ長く元気に過ごしたいと望んでいます。健康のため、お金のため、社会との繋がりのため、シニアになっても働き続けたいと考える方が今後もどんどん増えるはずです。

今回インタビューしたのは株式会社コミュニティーセンター様。クロジカスケジュール管理のカスタマー様です。代表取締役の中川様と社長室 室長の齋藤様、同 人事広報秘書課 課長の西岡様にお話をお伺いしました。

多くの経験を積んで、新たな環境で経営者に

── 中川様のご経歴について教えてください。

中川様:22歳から最初の2年半は損害保険会社に勤めていました。その後、24歳のときにオリックスに転職を決めました。多くの経営者に会える会社ということと、当時はまだ若い会社で、走りながら考えるような社風に魅力を感じたからです。

27歳の時に「社長になる!」と決意し、35歳で希望して社長室に行ってからは、グループ経営の仕事としてM&Aにも携わりました。リーマンショックの前後でもあったので、生き残りの苦しみの中で、大きなグループ会社の売却やM&A後の統合をおこなったりと、さまざまな経験をしてきました。

いつか経営をしたいと思っていた中で連結会社の経営を執行させていただき、20億の利益の会社を5年で36億まで伸ばしてオリックスグループの優秀賞をいただきました。そして2020年の5月に当社の社長に就任しました。

── どうしてコミュニティセンター様を選んだのですか?

中川様:社長業をするにあたり当社を選んだ決め手の一つ目のキーワードは「事業承継」です。夢と事業を引き継ぐことが魅力でした。二つ目が「シニアのお仕事」という高齢化社会には必要なキーワードです。この2つのキーワードに経営者として自分の大義を決めました。

また、大企業より中小企業の方が機動力が高くスピード感を出せるのも、当社を選んだ理由です。スピーディーな経営の執行で結果が出るということは、会社だけじゃなくて社員も、働くスタッフも、ステークホルダーにとってもよい会社ということです。

マーケティング感覚と実務感覚を全部持ってぶれない経営をするためには、当社のような中小企業を1人で経営をした方がいいだろうと思いました。

平均年齢は70歳!マンション管理事業

── コミュニティセンターさまの事業内容について教えてください。

中川様:当社はマンション管理員の代行ならびにコンシェルジュや清掃員のスタッフを、管理会社やマンション管理組合に送っております。管理会社への教育や研修などもおこなっています。今は社員140名と登録スタッフが1,500名程度、お客さまは約200社です。

マンション管理員として働かれている方の平均年齢は約70歳です。最高齢では85歳の方が元気に仕事をされています。当社の研修を受けていただければ未経験でも働けますし、人とのコミュニケーションなど、シニアの方が今まで培った社会経験が活かせる場所です。

コンシェルジュスタッフの平均年齢は40代くらいです。社内には業界出身者が多く集まってきていて、業界の中でかなり規模が大きくなってきています。次の新規事業として伸ばしていきたいのはコンシェルジュ事業です。

── どのようなシニアスタッフが活躍されていますか?

齋藤様:航空会社のパイロットや銀行員の方、ITソフト会社の方だったり元和菓子屋さんであったりと幅広く、性格もさまざまです。

ただ、とても販売経験が長かったり、サービス業にこれまで長くいらっしゃって接客に慣れている方は、居住者様との対応にも慣れていて、現場でも活躍される方が多いです。

風通しよく、ビジョンを共有する会社

── 会社のカルチャーについて教えてください。

齋藤様:当社は100%中途採用なので新卒からの社員はおらず、私自身もこの会社に入ってまだ5年ちょっとです。そういった意味で、いろんな経歴を持った人たちが過去の経験を活かして仕事ができるような会社です。

和気あいあいとしている中で、みんなが工夫をしながら動かしています。30年経つ会社ですがまだまだ成長しているという感じのカルチャーです。

西岡様:私はこの会社に入社して4年目になります。当社は全員が中途入社な上に、異業種から転職してきている人が多いです。

そのためか、お互いに助け合って、困ったことは一緒に解決していこう、声を掛け合っていこう、という思いやりのある人が多い印象があります。

── 風通しがいい会社なんですね。

中川様:ありがとうございます。就任したときは真っ暗な会社でしたけどね(笑)。経営方針・経営理念である「CC(コミュニティセンター)バリュー(当社のビジョン・ミッション・バリューの総称)」を就任したときにみんなで作り上げて制定しました。

今はパーパスを策定しています。当社は今年の10月に30周年を迎えるので11月に東京・大阪それぞれでスタッフを集めて式典を開きます。

そのときにパーパスを発表して、当社はどういう志を持って、こういう方向に向かって行きたいというものを、社員ひとりひとりの信念や夢で描きたい。「私たちは何のために社会に存在すのか」ということを定義しようと思っています。

カルチャーはずっと同じではなくて、そこにいる社員や経営者がどういう人かによっても社風は変わりますし、その結果のアウトプットも変わってくるものだと思います。

しっかりとした研修と、細やかなコミュニケーション

── コミュニティセンター様の強みや魅力はどこだと思いますか。

中川様:当社の強みは、働くスタッフの業務の品質の高さはもちろんのこと、そのために研修をしっかりやっていることです。

日々、物件を巡回し、緊急時にはすぐに駆け付ける業界出身の社員の巡回指導員がいますし、「今日デビュー」という人が1人で行かないように、巡回指導員が一緒についていく体制もあります。事前に物件を見に行ってどこに何があるか確認するという「業務の事前引継ぎ」もやっており、ミスが起こりにくい体制を作っているという点がお客さまからの高い評価にも繋がっています。

あとはリレーションシップということを、とにかく2、3年前から言っていて、結果としてお客さんからは「対応が早くてきめ細やか」とご評価いただいています。

── ご利用者さまに言われて嬉しかったことを教えてください。

齋藤様:お客さまからは「すごく仕事が丁寧だった」とか「安心してお任せできる」と言われているというのを聞いており、私も嬉しいです。

長く勤めているスタッフさんからは「ここに登録してすごく良かった」「ここがあるから自分も頑張れた」とか、「すごく若くいられた」ということも聞いています。

他にも「コミュニティセンターとしてその現場に行くから、ちゃんとそれなりに仕事しなければいけない」とスタッフさんから聞くと、すごく嬉しくて、もっとお仕事をお願いしたいと思いますし、私たちもスタッフさんたちのために働かなければというのを日々感じています。

人生100年時代。働くシニアを元気に

── コミュニティセンターさまの活動を通して、どのような社会を実現していきたいですか?

西岡様:人生100年時代と言われています。多くの方が100歳まで生きるようになったときにできるだけ元気に過ごしたいと思うでしょう。

ドラマなどで見るマンション管理員はずっと椅子に座っているイメージだと思うのですが、実際のところ結構身体を動かす仕事です。

まず居住者さまが出されたゴミを整理したりする清掃の仕事から始まります。マンション内を巡回しながら掃除もしつつ、屋外の雑草を抜いたりもする体力を使う仕事です。とはいっても、勤務時間は午前中だけで終わるものが多いので、体力的にすごく大変というわけではありません。当社で働くと適度に身体を動かせるので、仕事をしながら健康維持ができます。

100歳まで生きるとなると収入も必要になってきます。シニアの皆さまが当社で働くことによって、自分で収入を得て、セカンドライフを、元気に楽しく、ご家族と一緒に過ごすことのできる社会を創っていきたいです。

私には小さい子供がいます。シニアの皆さんが年齢を重ねても、元気に社会で活躍してくださることが、次の世代、子供たちの未来につながる原動力にもなると思っています。

齋藤様:シニアの方が元気でいられるという点で、「予防介護」(介護状態の発生をできる限り防ぐ・遅らせること)という言葉があります。介護を受けなくて済むための手前の役割として何らかの形で予防介護に携わり、当社ができることを突き詰めていきたいと思います。元気なシニアの方が増えていって、その方々と当社が繋がれたらいいなと思っています。

シニアの最終就職の場になりたい

── 今後どのような会社にしていきたいですか?

中川様:当社には定年がありません。70歳を超えてもボーナスも出ますし、昇給もする。75歳までは社員にするという会社にしています。

働き続けたいシニアの方に75歳以降も引退して欲しくないという思いから働き方にも柔軟に対応していて、「週5日にこだわらず週2日でもいいから来てください」という場所にしています。

給与の面でも会社自身が結果を出さないと社員に対して還元できないので、チャレンジを続けています。今年も3回目のボーナスが出ます。さらに当社のベア(基本給の水準を上げること)の平均値は、上場会社の平均より上にするようにしています。私が就任して以降、評価の高い人たちはずっとそれ以上に給料が上がっているはずです。

そういう会社であれば、人は辞めないし、伸びます。当社を全員にとって最終就職の場にしていきたい。55歳でも65歳でも75歳でも、ここが働ける場所だと知っておいて欲しい。

「最終就職先はコミュニティセンター」というようなブランドカラーになっていけばいいなと思っています。

── ありがとうございます。本当にこれだけ社会的意義がある企業はなかなかないと思います。積極的に発信もされているので、コミュニティセンター様の活動がもっともっと広がって欲しいなと思います。