「どう答えるか」より、「何をしたいのか」を考える──新卒社員が向き合う顧客対応

「いろんなお客様から『こういうことが大変』と聞くうちに、『この人は何をしたいんだろう』『どういう目的があるんだろう』って考えるようになりました」

そう話すのは、2026年4月にSaaS事業部のアカウントセールスとして新卒入社した中村さんです。

現在は「クロジカAI書類管理」の無料トライアル中のお客様を引き継ぎ、実際にサービスを使ってもらいながら、契約に向けた支援を担当しています。

設定方法や機能についての質問に答えるだけではなく、お客様が何をしたいのかを考える。
希望どおりの使い方が難しければ、別の方法で希望に近い形にできないかを周囲と考える。
一方で、相手に何をどう伝えるかには、今も難しさがあると言います。

入社から約5か月。介護・福祉業界やサービスについて学びながら、実際のお客様対応を担当してきた中村さん。
仕事選びの背景にも触れながら、入社後に何に戸惑い、何を考え、周囲とどう関わりながら仕事に向き合ってきたのかを振り返ってもらいました。

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仕事にするなら、日々の仕事そのものを良くしたい

── 大学時代は、どんなことをして過ごしていたんですか?

大学では表現学部に通っていました。映像や文章などいくつかの分野がある中で、私はまちづくりに近いことをやっていました。

地域のお店でイベントをしたり、コミュニティづくりに関わったりしていましたね。小さなカフェで、自分たちでコーヒーやスコーンを考えたり、店内に地域に関するブースを作ったりしたこともありました。

勉強以外では、塾講師と居酒屋のアルバイトをしていました。

── 塾講師では、生徒とどんなふうに接していたんですか?

1対1の個別指導で、小学生や中学生を見ていました。

最初はあまり心を開いていなさそうな子もいるんですけど、そういうときは自分からめっちゃ話しかけていました。

週に1回会っているうちに、だんだん距離が近くなっていく。それが割と楽しかったですね。

── 大学ではまちづくりに関わり、アルバイトでは人と接する仕事もしていたんですね。そこから、就職先としてSaaSやIT系の会社を見るようになるまでに、どんな変化があったんですか?

もともと街が好きだったので、最初はデベロッパーとかをずっと見ていました。

でも、就活をしていく中で、「好きだけど、仕事でやりたいわけじゃないな」と思うようになって。

そこから、「じゃあ自分は何を仕事にしたいんだろう」と考えるようになりました。

── そこから、SaaSやITに興味を持つきっかけは何だったんですか?

居酒屋で働いていたときの経験ですね。

最初は注文を手書きの伝票で取っていたんですけど、途中から携帯端末で入力する形に変わったんです。それで、注文を取るのがめっちゃ楽になって。

仕事について考えたときに、8時間働いて、準備とか通勤まで含めたら、半日ぐらい仕事に時間を使うじゃないですか。

それだけ長い時間を使うものなら、仕事そのものを少しでも良くできたらいいなと思ったんです。

居酒屋でも、注文方法が変わっただけで仕事がすごく楽になった。その経験もあって、働く人の仕事をより良くすることにつながる、業務効率化に興味を持つようになりました。

そこから、SaaSやIT系の会社を見るようになりました。

── その中で、クロジカに入社しようと思ったのはなぜだったんですか?

一番最初は、人事の方がすごくいい人だなと思ったのがきっかけでした。

あと、最終面接で代表と話したときに、「中村さんって、話していて心地いいよね」みたいに言ってもらったんです。

就活をしていると、最終面接まで行っても、自分の経歴とか、そういうところだけで見られているように感じることがあって。それが私はすごく嫌だったんですよ。

だから、「話していて心地いい」と言ってもらえたことがすごく嬉しくて。最終的にクロジカに決めました。

ITの知識だけでなく、お客様の業界まで知る必要があった

── 入社後は、介護・福祉業界のお客様に向けた「クロジカAI書類管理」の仕事を担当することになったんですよね。入社前は、SaaSの仕事をどんなふうにイメージしていましたか?

今ほど具体的にイメージできていたわけではなかったですね。

最初は、ITの知識があればいいのかなと思っていました。

でも、実際に入ってみたら、介護・福祉業界についても勉強することになって。「福祉の業界も知らなきゃいけないのか」と思いましたね。

サービスのことだけ分かればいいと思っていたので、そこは最初にイメージが変わったところでした。

── 最初の頃は、どんなふうに仕事を覚えていったんですか?

商談の日程調整のメールを送ったりしながら、SaaSやサービスのことと、介護・福祉業界のことを一緒に覚えていきました。

そのあと、割とすぐにお客様への電話も始まりました。

電話をする前には先輩とロープレをかなりやっていたんですけど、実際に話してみると、やっぱりその通りにはいかないこともありましたね。

── 実際のお客様と話してみて、印象に残っていることはありますか?

展示会で接点を持った方に電話したときに、かなり強い反応をされたことがありました。
「何なの?」みたいな感じで、サービスについても「それの何が面白いの?」みたいに言われて。
10分とか15分くらい話していたと思います。

そのときは近くに先輩がいて、別の上司も仕事をしながら電話を聞いてくれていました。
電話が終わったあとも結構気にかけてくれて。それはありがたかったですね。

普段も、分からないことがあって上司の方を見ると、「大丈夫?」って声をかけてくれたりします。
だから、分からないことを聞けないというのは全然ないです。

── その後は、どんな仕事を担当するようになったんですか?

途中から、無料トライアルを始めたお客様を引き継いで、実際にサービスを使ってもらいながら、契約につなげていくところを担当するようになりました。

お客様に書類をアップロードしてもらって、設定の仕方や使い方を説明したり、使っている中で出てきた質問に答えたりしています。

「こういう見方はできないですか」とか、「ここでエラーが出るんですけど」と聞かれることもあります。

── お客様が何をしたいのかは、どんなふうに確認しているんですか?

ある程度は、前に担当していたメンバーから聞いています。

ただ、トライアルを始めるときにもお客様と打ち合わせをするので、そこで改めて「どういうことをしたいのか」を聞きます。

前に聞いている情報だけで進めるというより、実際に使い始めるタイミングでもう一度確認する感じですね。

── そこからトライアルは、どんなふうに進んでいくんですか?

実際に書類を入れてもらって、「こういう設定にすると使えます」と説明したりします。
トライアルは2週間くらいあるので、その間に実際に使ってもらいながら、必要な設定や準備を進めていく感じですね。

2週間くらい経ったところでもう一度打ち合わせがあって、そこで契約するかどうかという話にもなります。

なので、契約してから準備するというより、契約前に必要な設定や準備を、トライアルの中である程度終わらせていくイメージです。

── 実際に担当し始めた頃は、どんなところで難しさを感じましたか?

最初の頃は、やっぱり自分に知識がないと、お客様から聞かれても答えられないところですね。自分が分かっていないと伝えられないので、そこは難しかったです。

本当に初めて見る内容で、自分では全然分からないときは、上司に「これってどうやって解決するんですか」と聞いていました。

でも、「たぶんこれかな」と分かりそうなものだったら、一回自分で考えてから聞くようにしています。
「今こうなっていて、こういうことですか?」みたいに、自分が考えたことも一緒に伝える感じですね。

── そういうときは、普段誰に相談しているんですか?

内容によって変わりますね。

そのお客様とこれまでにどんな話をしていたのかとか、最初にどんな課題を聞いていたのかを確認したいときは、前に担当していた人に聞くことがあります。

サービスの使い方や、お客様から来た問い合わせについては、普段一緒に仕事をしている上司に聞くことが多いですね。

「この人は何をしたいんだろう」と考えるようになった

── トライアルのお客様を担当するようになって、最初の頃と比べて変わったことはありますか?

お客様と関わる頻度が増えたのと、介護・福祉業界についてもだんだん分かるようになってきました。
いろんなお客様から、「こういうことが大変」と聞くことも増えましたね。

── 実際の対応で、印象に残っているお客様はいますか?

書類を種類ごとに分けたり、ファイル名を付けたりするのが大変というお客様がいました。

そこはクロジカを使えば解決できそうだったんですけど、実際に使ってもらうと、「見え方は今の管理方法の方がいい」という話が出てきて。

課題に感じていたところは解決できるのに、見え方が合わないという感じでした。

── その「見え方」は、クロジカでも合わせられたんですか?

そこは、ほぼ仕様を変えないと難しかったです。
なので、なるべく希望に近い形で、「こういう見え方ならできます」という代わりの方法を出していました。

── こういうふうに、お客様の希望どおりにできないときは、どう対応しているんですか?

そのまま実現するのが難しければ、なるべく近い形でできる方法を考えます。

自分で「だったらこういうやり方がいいんじゃないか」と考えて、分からなければ上司に聞いて、一緒に詰めていく感じですね。

── そのお客様とは、その後どうなったんですか?

トライアル自体はいったん終わりました。

ただ、前回の打ち合わせは事務の方と話していて、「これならいけるかも」という感じにはなって。
実際の担当の方にももう一度話してみてくださいと言われたので、今度はその方に、用意した方法をもう一度説明する予定です。

まだ、それでどう納得してもらえるかというところですね。

── こうしたお客様対応をする中で、周りの人の仕事を見ていて感じることはありますか?

上司の対応を見ていると、お客様から要望があったときに、すごく熱心に考えているなと思います。
あとは、無理に売らないときとか。

売上を取らなきゃとか、受注しなきゃというのはもちろんあると思うんですけど、それだけじゃなくて、本当にお客様のことを考えているんだなとは感じます。

入る前は、「お客様のため」って建前だけで、ほぼ100%会社の利益のためなのかなって思っていたんです。
でも実際に働いてみると、もちろん会社としての目標はありつつ、ちゃんとお客様のことを考えているんだなと思いましたね。

── 今、お客様と話すときに意識していることはありますか?

お客様の話をちゃんと聞くことですかね。
お客様の気持ちになるというか、立場に立って考えることは意識しています。

いろんなお客様と話して、介護・福祉業界についても分かることが増えてきたので、話を聞いたときに「この人は何をしたいんだろう」とか、「こういう目的があるのかな」と考えるようになりましたね。

「どう伝えるか」は、今も難しい

── ここまでお客様対応をしてきて、今も難しいと感じることはありますか?

答え方とか、文章の作り方ですね。

機能とかはだんだん覚えてきているんですけど、お客様にどう伝えればいいのかとか、どういう文章にすればいいのかは、今も迷います。

── お客様に答えるときだけじゃなくて、お客様から聞いたことを社内に伝える場面もあるんですよね?

あります。

「こういう機能を追加してほしい」という要望だったり、エラーが起きたときに「どうなっているのか調査してほしい」という依頼だったりは、Backlogでチケットを作って社内に共有しています。

── Backlogにチケットを作るときは、どんなことを意識していますか?

背景を考えたり、お客様に聞いたりすることですね。

機能の要望だったら、「こういう機能がほしい」だけじゃなくて、「こういうときに使うから、こういう機能がほしい」というところまでセットで出すようにしています。

作ったチケットは一度ほかのメンバーにも見てもらって、必要があればそこで修正してもらってから出しています。

── お客様への返し方で迷ったときは、どうしているんですか?

まずは自分でメールを作って、それを上司に添削してもらってから送っています。

添削してもらったあとは、自分が作った文章と添削後の文章を見比べています。

「ここが直ってる」っていうところを見つけて、「なんでここをこう直したんだろう」って考えますね。

解決方法だけじゃなくて、「お客様にはこういうふうに伝えるといい」と教えてもらうこともあります。

機能のことはだんだん分かるようになってきましたけど、どう答えるかとか、どういう文章にするかは、まだ全然難しいです。

── 中村さん、本日はありがとうございました。

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