ファイル共有の“あるある”!?|PPAPで頻出する2つの課題と解決策

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」マーケティングの畝です。

ファイル共有の手段として一般的に活用されている「パスワード付きZIPファイル送信」(PPAP方式)には、2つの大きな課題があります。利用するなかで思わぬトラブルが起こって対応に時間がかかってしまった、という経験を持つ方は多いのではないでしょうか。この記事では、PPAP方式によるファイル共有の際に頻繁に発生する「2つの課題」に焦点を当て、その解決策を探っていきます。日々の業務の効率化に、ぜひお役立てください。

ファイル共有で頻出!PPAP方式の課題2つ

共有したいファイルをzipファイルに変換し、パスワードを設定してからメールに添付する「パスワード付きZIPファイル送信」(PPAP)という方法は、これまでビジネスシーンで広く活用されてきました。

一方で、

  • 大容量ファイル共有ならではの課題
  • ファイル共有時に悩まされる「ファイル名の文字化け」

という2つの課題への対応が必要になるなど、送信者・受信者ともに負担が大きいファイル共有手段ともいえます。

大容量ファイル共有ならではの課題

PPAP方式の大きな課題のひとつが「大容量ファイル共有」に不随するトラブルです。主に、次の2つが挙げられます。

メールの容量制限による制約

メールに添付して送信可能なファイルは「25MB程度まで」という容量上限が設定されていることが一般的です。とはいえ、資料や画像・動画データなどを送るとき、圧縮をかけても容量上限を超えてしまうケースは少なくないでしょう。そのたびにファイル転送サイトを利用するようでは、どうしてもタイムロスになってしまいます。

送信側の容量に問題がなかったとしても、受信側に企業独自の上限設定があったり、受信者のメールボックスの容量制限を超えてしまったりする場合、送信したはずのメールが届かない、というトラブルにつながりかねません。いずれにせよ、重要なファイルをスムーズに送付できず、業務に支障をきたしてしまうようでは問題といえます。

転送に手間がかかる

メールの容量制限に加え、ビジネスマナーの観点からも「メールへの添付ファイルの容量は2MB程度におさめる」ことが推奨されています。

とはいえ、容量を小さくするために大容量ファイルを分割して送ると、受信者側に再結合の手間が発生します。さらに、再結合の際にエラーが起こることもあるため注意が必要です。

ファイル共有時に悩まされる「ファイル名の文字化け」

PPAP方式を利用する際に発生しがちなもうひとつの課題が「ファイル名の文字化け」です。

圧縮されたZIPファイルのデータを利用するためには、ファイルを解凍(展開)しなければなりません。しかし、異なる文字コードを使用するシステム間でファイルを共有した場合、ZIPファイルの解凍時にファイル名が文字化けしてしまうことがあります。

文字コードとは各文字に割り当てられた数字のことで、PCが認識する2進数(2進法)の数字を日本語などの言語に変換するために必要となるものです。文字コードにはさまざまな種類があり、メールを日本語で送受信する際は、日本工業規格が定めたJIS(ジス)という文字コードが標準規格となります。

たとえば、WindowsOSを使用している人がJISで作成・送付したファイルを、LinuxOSを使用している人がEUC文字コードで参照すると、ファイル名の文字化けが発生する恐れがあります。共有ファイル名が不明な状態では、送信者・受信者間の情報共有に不都合が生じかねません。

PPAP方式でのファイル共有に関する課題の解決策

PPAP方式でのファイル共有にともなう前述の課題には、どのように対応すればよいのでしょうか。おすすめの解決策を2つ紹介します。

大容量ファイル共有の課題解決にはクラウドストレージの活用がおすすめ

大容量ファイル共有の課題に対するおすすめの解決策は、ファイル共有手段をPPAP方式から「クラウドストレージ上での共有」に変更することです。

クラウドストレージとは、インターネット上で簡単にデータやファイルを保管・共有できるサービスのことです。ファイルのURLをメールで送って共有したり、決められた相手だけがアクセスできるフォルダを共有したりすることができます。

送信者側は送りたいファイルをアップロードするだけ、受信者側は共有リンクや共有フォルダから閲覧・ダウンロードするだけなので、お互いにメールの容量制限を気にする必要はなく、転送による手間もなくなります。また情報漏洩リスクに備え、パスワードを設定することも可能です。

簡単かつスピーディにやり取りできるクラウドストレージは、送信者・受信者ともにメリットの大きい、おすすめのファイル共有手段といえます。


ファイル共有時の文字化け対策は「UTF-8」の利用

PPAP方式で送付したZIPファイルのファイル名が文字化けしてしまう課題の対策には、文字コードUTF-8(ユーティーエフエイト)の利用が有効です。

UTF-8は国際的にも広くサポートされている汎用性の高い文字コードで、近年ではほとんどのPC環境に対応しています。ファイルの作成側がUTF-8を使用することで、異なる文字コードのシステム間であってもファイル名の文字化けを回避できます。

  • メモ帳やテキストエディタのエンコード設定を切り替える
  • Chrome拡張機能「Charset」を使う
  • 変換ツールを使う

などの方法により、文字コードを変換することができます。

PPAP方式によるファイル共有を廃止する組織が増えている

2023年1月にサイバーソリューションズ株式会社が実施した「企業のメールセキュリティへの取り組みに関するアンケート調査」によると、ファイルの送信方法にPPAP方式のみを利用している企業は、全体の約3割にとどまっています。また、PPAP方式を利用中の企業の約8割が、PPAP方式の代替策を導入または検討していることが判明しました。

多くの企業がPPAP方式の廃止を検討する背景には、政府の動向も大きく影響していると考えられます。「PPAP方式はセキュリティ対策と受け取る側の利便性という両面において適切ではない」との考えから、内閣府は令和2年11月にPPAP方式の利用廃止を発表しています。この発表によって、企業がPPAP方式の利用を廃止する動きが一層広まっている、といえるでしょう。
参考:平井内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年11月24日

今後PPAP方式廃止の傾向が進むことで「ZIPファイルやメール添付ファイルは受け取らない」という取引先が増える可能性もあります。現在PPAP方式を利用している場合は、できる限り早めに対応を検討しておいたほうが安心でしょう。

まとめ

PPAP方式によるファイル共有には、面倒な課題が存在します。大容量ファイル共有による容量制限や転送の手間への対策にはクラウドストレージの活用、ファイル名の文字化け対策には文字コードUTF-8の利用がおすすめです。

政府がPPAP方式の廃止を発表した影響もあり、近年では企業の「脱PPAP化」が進んでいます。PPAP方式によるトラブルにお困りの場合は、クラウドストレージなどの代替策を検討するよい機会ではないでしょうか。

PPAP方式の代わりにクラウドストレージを使ってみたいという方は、利便性と安全性を両立したクラウドストレージ「クロジカ大容量ファイル管理」をご検討ください。初期構築費用は無料で簡単に導入できるため、初期費用を抑えたい場合にもおすすめです。

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